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第一章 ボーイ・ミーツ・ツーディーガールズ
ご飯にする?お風呂にする?それとも……///
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なぜ俺は殴られたのだろう。
俺は、ただナオさんの全裸が見てみたい、ただ純粋な思いでそう言っただけである。
しかしその次の瞬間、俺は全力の右ストレートで宙に舞っていた。
ドゴォ
「痛ッ!」
「おや?お目覚めかい。」
全力の右ストレート、では無くベッドからの落下によりチロは目を覚ます。どうやらここは宴会会場とは別の場所のようだ。
「ここはニシ様の城の客室だよ。宴会の途中、君は気を失ってしまってね。」
ここだけ聞けば何故気を失ったのか疑問となる所だが、生憎チロはニシに殴られたことを覚えている。そんなチロの様子を見たナオが、
「幸い意識は、はっきりしてるみたいだね。良かったよ。」
「…。」
「?、なんだい、人の事をじろじろ見て。」
チロはナオの事を凝視する。しかしこれは仕様がないことだ。
ナオが身に纏っているのは下着のみ、その他、何か羽織る訳でもない。下着一丁の姿なのだ。
中身は男であるチロがこの状況を見過ごすことが出来るだろうか?いや、出来ない。
「いやね、これは別に好きでこんな格好してる訳ではなくて、君が起きるのを全裸待機、いや、半裸待機かな?何て事をしてたわけではなく、君を心配してたのは事実だけど、こんな格好なのは着替え途中だったからであって、変な誤解はしないでほしいな。」
早口で捲し立てるナオだが堂々とした態度からは嘘の気配は感じない。仮に嘘だったとしても全然オッケー、オーライ、バッチこいなのだが。
「…。」
「…さすがにノーリアクションだと少し傷つく、いや恥ずかしいんだけど…。」
「ぐへへ。」
頬を少しばかり赤くして、自分の胸を抱き抱えるナオ。
それを見て少し引くレベルの気持ち悪いリアクションをして、変態を露呈する。チロこと神林慎一郎。
彼曰く、女子の恥じらいこそがエロチックを生み出すとの事らしい。
何度かカナと一緒にお風呂に入ったが、その際カナはあまりに堂々としていて、逆にこちらが恥ずかしくなってしまう。体も男のままであれば滅多に見ることの出来ないカナの羞恥シーンを拝見出来るだろうが、そもそも今の美少女ボディーだからこそ合法的に女湯に入れるのであって、そもそも女湯に入ろう何て勇気は無い。
「ふふっ、やはり君は面白い。とても興味深いよ。」
此方を見て、口元に手をあて上品に笑うナオはいつの間に着替えたのだろうか、黒のネグリジェ姿だ。これはこれでまた妙な色気を放っている。
「少し質問をしよう。心理テストの様なものだ。」
藪から棒にそんな事を言い出すナオ。人差し指で上を指し、その手をこちらの顔の前に持ってきて、催眠術でもかけるかのような姿勢になる。
「君は何か嫌なことがあってストレスが溜まっているとき、一人で解決するか、誰かに相談するか、どちらかな?」
「一人で解決する派。」
そもそも自分には、何か相談事をするような友達何て居なかった為、この問題の答えは一択だ。
「成る程、次だね。」
淡々と話すナオ。その目はチロの心を見透かしてやろうと細められ、表情からは疑心暗鬼の様なものが伺える。
「あなたは友人と喧嘩しました。相手はあなたが謝るまでは絶対に謝らないと言っている。あなたは謝るか、謝らないか。」
「謝るかな。面倒事になりそうだし。」
「ほうほう。」
自分が意図した返答と同じだったのか、ナオは満足気に頷く。
「最後の質問だ。」
ナオの雰囲気が変わる。チロも息を飲む。
「ご飯にする?お風呂にする?」
「…。」
腕で挟んで胸の谷間を強調するナオ。元々際どいネグレジェを着ていたのもあって胸の大部分を露にしている。
そして…。
「それとも……わ・た・し?」
「全部で。」
極めつけの質問をを即答するチロ、困惑したのも一瞬、最高の回答を用意して見せた。ここで答えなかったらいつ答えるの?今でしょ。
「…やっぱり君は面白いよ。」
あれ?なんかこれすごくいい雰囲気だぞ?しかもベッドがある部屋で二人きり。は!これはもしや、心理テスト何て事を言っておきながら実は巧みな質問で誘導して合体しよう等という事を企てていたのでは!もう、素直じゃないんだから。
「時に、少し気になっていたのだが…。」
「何でござんしょう?」
気になっていたというのは俺にか?俺に気があったということか?俺も好きだよナオさん!!
「君は、俗に言うトランスジェンダーというやつじゃないか?」
「なにそれ?カッコいい。」
「…あー、簡単に言うと、体は女だけど、心は男みたいな感じなんだが。」
「…。」
「時に君は私の胸の辺りをじろじろ見ていないかい?」
全身から冷や汗が溢れ出る。秘密にしてた事がばれた、隠してたエロ本を親に見つけられたときのような焦燥感と羞恥心。ジト目で此方を見てくるナオ。何かゾクゾクする、変なことに目覚めそうだ。
「ごめんなさい、勘弁してください。」
「いやいや、謝ることはない、しょうがないことだ。私もそういうのに理解はある。だから正直に答えて欲しい。」
「君は本当は男なんじゃないか?」
俺は、ただナオさんの全裸が見てみたい、ただ純粋な思いでそう言っただけである。
しかしその次の瞬間、俺は全力の右ストレートで宙に舞っていた。
ドゴォ
「痛ッ!」
「おや?お目覚めかい。」
全力の右ストレート、では無くベッドからの落下によりチロは目を覚ます。どうやらここは宴会会場とは別の場所のようだ。
「ここはニシ様の城の客室だよ。宴会の途中、君は気を失ってしまってね。」
ここだけ聞けば何故気を失ったのか疑問となる所だが、生憎チロはニシに殴られたことを覚えている。そんなチロの様子を見たナオが、
「幸い意識は、はっきりしてるみたいだね。良かったよ。」
「…。」
「?、なんだい、人の事をじろじろ見て。」
チロはナオの事を凝視する。しかしこれは仕様がないことだ。
ナオが身に纏っているのは下着のみ、その他、何か羽織る訳でもない。下着一丁の姿なのだ。
中身は男であるチロがこの状況を見過ごすことが出来るだろうか?いや、出来ない。
「いやね、これは別に好きでこんな格好してる訳ではなくて、君が起きるのを全裸待機、いや、半裸待機かな?何て事をしてたわけではなく、君を心配してたのは事実だけど、こんな格好なのは着替え途中だったからであって、変な誤解はしないでほしいな。」
早口で捲し立てるナオだが堂々とした態度からは嘘の気配は感じない。仮に嘘だったとしても全然オッケー、オーライ、バッチこいなのだが。
「…。」
「…さすがにノーリアクションだと少し傷つく、いや恥ずかしいんだけど…。」
「ぐへへ。」
頬を少しばかり赤くして、自分の胸を抱き抱えるナオ。
それを見て少し引くレベルの気持ち悪いリアクションをして、変態を露呈する。チロこと神林慎一郎。
彼曰く、女子の恥じらいこそがエロチックを生み出すとの事らしい。
何度かカナと一緒にお風呂に入ったが、その際カナはあまりに堂々としていて、逆にこちらが恥ずかしくなってしまう。体も男のままであれば滅多に見ることの出来ないカナの羞恥シーンを拝見出来るだろうが、そもそも今の美少女ボディーだからこそ合法的に女湯に入れるのであって、そもそも女湯に入ろう何て勇気は無い。
「ふふっ、やはり君は面白い。とても興味深いよ。」
此方を見て、口元に手をあて上品に笑うナオはいつの間に着替えたのだろうか、黒のネグリジェ姿だ。これはこれでまた妙な色気を放っている。
「少し質問をしよう。心理テストの様なものだ。」
藪から棒にそんな事を言い出すナオ。人差し指で上を指し、その手をこちらの顔の前に持ってきて、催眠術でもかけるかのような姿勢になる。
「君は何か嫌なことがあってストレスが溜まっているとき、一人で解決するか、誰かに相談するか、どちらかな?」
「一人で解決する派。」
そもそも自分には、何か相談事をするような友達何て居なかった為、この問題の答えは一択だ。
「成る程、次だね。」
淡々と話すナオ。その目はチロの心を見透かしてやろうと細められ、表情からは疑心暗鬼の様なものが伺える。
「あなたは友人と喧嘩しました。相手はあなたが謝るまでは絶対に謝らないと言っている。あなたは謝るか、謝らないか。」
「謝るかな。面倒事になりそうだし。」
「ほうほう。」
自分が意図した返答と同じだったのか、ナオは満足気に頷く。
「最後の質問だ。」
ナオの雰囲気が変わる。チロも息を飲む。
「ご飯にする?お風呂にする?」
「…。」
腕で挟んで胸の谷間を強調するナオ。元々際どいネグレジェを着ていたのもあって胸の大部分を露にしている。
そして…。
「それとも……わ・た・し?」
「全部で。」
極めつけの質問をを即答するチロ、困惑したのも一瞬、最高の回答を用意して見せた。ここで答えなかったらいつ答えるの?今でしょ。
「…やっぱり君は面白いよ。」
あれ?なんかこれすごくいい雰囲気だぞ?しかもベッドがある部屋で二人きり。は!これはもしや、心理テスト何て事を言っておきながら実は巧みな質問で誘導して合体しよう等という事を企てていたのでは!もう、素直じゃないんだから。
「時に、少し気になっていたのだが…。」
「何でござんしょう?」
気になっていたというのは俺にか?俺に気があったということか?俺も好きだよナオさん!!
「君は、俗に言うトランスジェンダーというやつじゃないか?」
「なにそれ?カッコいい。」
「…あー、簡単に言うと、体は女だけど、心は男みたいな感じなんだが。」
「…。」
「時に君は私の胸の辺りをじろじろ見ていないかい?」
全身から冷や汗が溢れ出る。秘密にしてた事がばれた、隠してたエロ本を親に見つけられたときのような焦燥感と羞恥心。ジト目で此方を見てくるナオ。何かゾクゾクする、変なことに目覚めそうだ。
「ごめんなさい、勘弁してください。」
「いやいや、謝ることはない、しょうがないことだ。私もそういうのに理解はある。だから正直に答えて欲しい。」
「君は本当は男なんじゃないか?」
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