あの時僕がみたもの

mirei

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風間恵介

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「風間は部活はいらねーの?」

「うーん、帰宅部でいいかなって」

部活に興味がないわけではないけど、そこまで熱中できるような趣味もない。できれば穏やかに暮らしたい。

「そーかよ。ま、お前彼女いるしな」

「まあね」


とはいいつつもう連絡3ヶ月はしてないんだよなあ。これって、まだ彼女っていっていいのか?

まあ来るもの拒まず去るもの追わずでやってきたし、これからもそうなるだろう。




「風間くんって思ってたのと違うよね」




何度そういわれて別れを告げられたことだろう。


思ってたのとちがうってそもそも俺の何をしっていっていたのだろう。

俺は別に何かを求めたわけではないのに。

お互いに笑いあえていたらいいのに、なぜそうなってしまうのだろう。


「おーい、風間。大丈夫か?...うまくいってないのか?相談のるか?」


しいらはいいやつだ。中学の塾で知り合って意気投合してからだから付き合いは長くないが、気のおけない仲だ。


「相談ねえ...。しいらは彼女つくらないの?」


「あー?女子ってめんどくせーしやだ。」


なぜその考えで相談に乗ろうと思ったのか。いや、わからないなりに励ましてくれようとしたのだろう。

こいつはもてるくせにほんと女子のこととなると冷たいよなあ。いやもててるからこそなのか。

「付き合ってみたら思うよりめんどくさくないかもしれないよ」

「おまえ連絡とかまめにしそうだもんな~俺はそういうの苦手だわ」

「そんなに気にしなくてもいいんじゃないの」

相手に振り回されるのは俺も苦手だ。
あまり考えないようにするのがいい。


「で、椎羅はバスケ部はどう?」

遠くを見ていた椎羅がやっとこっちをみた。

「あんまり部員いないけど、みんなうまい」

そういった椎羅がニヤリと笑った。
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