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「まさか、こんなにこの世界の人間が無知だとは‥‥‥はぁー」
『これまで、俺達は人間が魔法を使い過ぎないようにセーブしてきたんだ。だが、ここ最近は人間だけでなく、魔族までもがこの真実を忘れ果ててしまい、俺達だけでは手が届かなくなってきてしまった』
私はスィーニュと話を聞きながら、深くため息をついた。
『精霊の存在意義』これは前世の人間なら、小説やゲームを読み込んでいる人は大体が知っていることだ。
私が知ったのは小説を読んだからだ。まぁ、内容のとらえかたや考え方は人それぞれだけどね。
魔法と精霊は一心同体。精霊がいて魔法が成り立つ。魔法があって精霊がいる。どちらが欠けてもいけない。欠けたら絶対に存在しないものとなってしまう。
まぁ、これは小説とかのうけいりなんだけどね。
「スィ、スィーニュ!なんでそっちにいるの!私の所に来なさい!」
リッターの後ろに隠れていたアンジェが、前に出て来た。
また、アンジェのヒステリックが発生したか。
私はスィーニュに目線で「どうにか出来ない?」と言うと、念話で『無理だ』と帰ってきた。
「スィーニュ!あなた私の神獣でしょ!?なんでよ!‥‥なんで、なんでよ。この世界は私中心のせかいでしょ!?なんでこんなに私の思いどおりにならないことばかりなのよ!この世界はゲームなのに‥‥私はこの世界の主人公なのにぃぃいいいぃいい!」
完璧に壊れた。
アンジェは絶望した顔をしながら、絶叫している。その声はもう一種の攻撃方法になると思う程だ。
「スィーニュ。あの子を一時的でいいから眠らせて」
『永遠に眠らせる事も出来るが?』
そんな事を言うスィーニュの顔は、冗談ではなく本気の顔だった。
「一時的でいいから」
『‥‥チッ!』
舌打ちをしながらも、スィーニュはちゃんと指示に従ってくれた。
アンジェはすぐに前のめりに倒れ込んだので、それを私はキャッチし、会場の端のほうへと移動させた。
「アンジェ!」
すぐに攻略対象達が近寄ってきたので、離れてその様子を観察する。
私もキャッチした時にザックリだが確認したが、特に問題なさそうな感じだった。
「さてと、これからどうするか」
こうなってしまった以上、どうにも出来ない感が半端ない。実際、後の事は何も考えずに行動してきたので、その場その場で行動してきた私に、この状況をどうするかなんてのは、全然頭に浮かばない。
「‥‥‥とりあえず、今日はこれでお開きでいいのでは?」
『そうだな』
「待て!」
後処理が面倒になってきた私が会場から退場しようとした時、後ろから声が響いた。
多分、この声はあの馬鹿王子のアインハイトだ。
「なにか御用でしょうか。アイ‥ン‥‥‥ん?」
だが、後ろを振り向いてもアインハイトはいない。一応奴がいる席を見ても、アインハイトの姿は見えない。
「‥‥空耳か」
私は空耳を聞いたのだと自身の頭の中で処理して、その場をあとにした。
『これまで、俺達は人間が魔法を使い過ぎないようにセーブしてきたんだ。だが、ここ最近は人間だけでなく、魔族までもがこの真実を忘れ果ててしまい、俺達だけでは手が届かなくなってきてしまった』
私はスィーニュと話を聞きながら、深くため息をついた。
『精霊の存在意義』これは前世の人間なら、小説やゲームを読み込んでいる人は大体が知っていることだ。
私が知ったのは小説を読んだからだ。まぁ、内容のとらえかたや考え方は人それぞれだけどね。
魔法と精霊は一心同体。精霊がいて魔法が成り立つ。魔法があって精霊がいる。どちらが欠けてもいけない。欠けたら絶対に存在しないものとなってしまう。
まぁ、これは小説とかのうけいりなんだけどね。
「スィ、スィーニュ!なんでそっちにいるの!私の所に来なさい!」
リッターの後ろに隠れていたアンジェが、前に出て来た。
また、アンジェのヒステリックが発生したか。
私はスィーニュに目線で「どうにか出来ない?」と言うと、念話で『無理だ』と帰ってきた。
「スィーニュ!あなた私の神獣でしょ!?なんでよ!‥‥なんで、なんでよ。この世界は私中心のせかいでしょ!?なんでこんなに私の思いどおりにならないことばかりなのよ!この世界はゲームなのに‥‥私はこの世界の主人公なのにぃぃいいいぃいい!」
完璧に壊れた。
アンジェは絶望した顔をしながら、絶叫している。その声はもう一種の攻撃方法になると思う程だ。
「スィーニュ。あの子を一時的でいいから眠らせて」
『永遠に眠らせる事も出来るが?』
そんな事を言うスィーニュの顔は、冗談ではなく本気の顔だった。
「一時的でいいから」
『‥‥チッ!』
舌打ちをしながらも、スィーニュはちゃんと指示に従ってくれた。
アンジェはすぐに前のめりに倒れ込んだので、それを私はキャッチし、会場の端のほうへと移動させた。
「アンジェ!」
すぐに攻略対象達が近寄ってきたので、離れてその様子を観察する。
私もキャッチした時にザックリだが確認したが、特に問題なさそうな感じだった。
「さてと、これからどうするか」
こうなってしまった以上、どうにも出来ない感が半端ない。実際、後の事は何も考えずに行動してきたので、その場その場で行動してきた私に、この状況をどうするかなんてのは、全然頭に浮かばない。
「‥‥‥とりあえず、今日はこれでお開きでいいのでは?」
『そうだな』
「待て!」
後処理が面倒になってきた私が会場から退場しようとした時、後ろから声が響いた。
多分、この声はあの馬鹿王子のアインハイトだ。
「なにか御用でしょうか。アイ‥ン‥‥‥ん?」
だが、後ろを振り向いてもアインハイトはいない。一応奴がいる席を見ても、アインハイトの姿は見えない。
「‥‥空耳か」
私は空耳を聞いたのだと自身の頭の中で処理して、その場をあとにした。
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