熊の魚〜オメガバース編〜

(俺がオメガだってこと、俺自身も忘れそうだな)

 子供の頃の出来事により【香り】も【発情期】もない体になってしまったオメガの『彼』。
 一生をこうして1人で過ごすのだと諦めていた彼は、ある日何故か目を惹かれる1人の男に出逢う。
 その男に世話を焼かれるうち、いつしか会って話をすることが楽しみになっていく彼。

(あぁっ!もう、とにかく好きだって言いたい!だっていつの間にかこんなにも好きになっちゃったんだ)

 男がアルファかベータか、それともオメガかも分からないまま惹かれていく彼は、ある日突然忘れ去っていた自らの【香り】を思い出す。

「え…これ、俺の…」

※こちらは『熊の魚』のオメガバース編です。
※第3話に暴力的なシーンがございます。苦手な方はご注意ください。
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