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第1章 魔法士

第31話 「アニエス様をあがめ隊」との再会

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 俺は男たちに見覚えがある「アニエス様をあがめ隊」の10人だ。
 「アニエス様会いたかったです。」「ローズの姉さんにも会えてうれしいです。」
 「元気そうですね。仕事はうまくいっていますか。」「はい、もうCランクの冒険者です。」
 「もうCランクなのですか。」「難易度の高い仕事をこなしていたのでランクが上がってしまいました。あははは・・・」
やはり、ここまで来るまでに何も無かったのは彼らのおかげらしい。しかし、別れてから2週間たっていない。彼らは元々有能であったが短期間でEからCにランクが上がるとは驚きだ。
 「アニエス様、こちらの白い猫耳の少女はお連れさんですか。」「私の従者になったアニタ・パレスです。」
 「おじちゃんは「アニエス様をあがめ隊」のリーダーのアヒム・プロイスだ。よろしくな。」「よろしくお願いします。アヒムさん。」
俺は彼らの名前を知らなかった。元野盗で片づけていたのだ。リーダーの名前くらい覚えておこう。
 「アニエス様、バレーヌ伯のお屋敷に泊まらないのですか。」「ええ、今夜はこの宿に泊まることにしました。」
 「そうですか、俺らがしっかり護衛します。」「ありがとうございます。」
 「いえ、それが我々の存在意義ですから。」
彼らの忠誠心はちょっと重い。
 「アニエス様、中級魔法士の試験はどうなりました。」「おかげで合格できましたよ。」
 「アニーは首席で合格したのよ。その後の合格者の勝ち抜き戦でも優勝して金バッチをもらったのよ。」「それはすごい、お祝いをしましょう。」
彼らは宿の1階の食堂で酒盛りを始める。俺たちの食事も彼らのおごりだ。宴は夜遅くまで続く。
 「アニエス様をあがめ隊」はバレーヌ伯の街を拠点に魔獣討伐を始めるそうだ。彼らは討伐が終わったらボドリヤール伯領に向かう予定らしい。
 どうやら彼らは俺の足元で仕事をするつもりらしい。俺たちは夜遅くまでの宴のため寝過ごしてしまったため、宿にもう一泊することになる。
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