エンドロールに誰を流そう

私だって普通に生きたい。

アルビノの女の子はいつも好奇の視線に晒されていた。

目はパッチリとしているが切れ目で、鼻筋の通った端正な顔立ち。肌は真っ白で、透けて血管が見えてしまう。
さらにアルビノとくれば、見てしまうのは当然だ。


そんな女の子は寝る前の10分間、自分の作り上げた世界に浸る。



そこには、好奇の視線も、陰から聞こえる内緒話もない。
太陽にもたくさん浴びれて、なりたい自分になれる。



そこで私は、毎日、いろんな人と出会う。
共通点は、皆暗い顔つき、というところだけ。

でもね、皆、宝石を持っているのよ。
綺麗な宝石。

私にもあるんだって、彼が教えてくれたわ。

彼ともう一度会いたいのだけど、きっと難しい話だわ。
だって、私は変わってしまったもの。

だからね、私は彼の役を引き継がないと。
この、想像の中で、ね。

いつか、もし、会えたら、ビンタの1つでも食らわせて、無責任に言葉を投げつけてやるの。
だから、それまでは、私がその役を担ってあげる。


ほら今日も、想像の時間を始めましょう
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