先輩は、僕のもの

ゆおや@BL文庫

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主導権は柊の手に:05

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嗅ぐ音と、吐息の音。
ふたつが重なり合い
部屋の湿った空気に溶けていった。

「…先輩?」

颯が囁き、柊の頭を軽く押さえたまま
ゆっくりと視線を落とさせる。

「ほら……汗、滲んでるの……
 わかりますか? ここ」

そう言いながら
颯はわずかに腰を引き
体を後ろへと逸らした。

その動きに合わせて颯の
華奢な上半身が視界に広がる。

胸元――左右の突起のあたりに
小さな水滴が艶やかに滲んでいた。

照明を受けて、透明な粒が
肌に沿ってわずかに滑り落ちる。

柊の視線がそこに
吸い寄せられるのを、颯は逃さない。

胸の中央から漂う体温の匂いが
わずかに甘く、そして微かな
塩気を帯びて鼻腔を刺激する。

その香りに混ざって
先ほどまで首筋から
感じていた匂いが重なり
より濃密になっていく。

「ほら……ここ」

颯は自分の指先で
ゆっくりと水滴の滲む突起の縁をなぞった。
指の動きに合わせて、わずかに滴が揺れる。

「……ペロってしてみて?」

誘うように上半身を前に傾け
綺麗な胸元を柊の顔のすぐ近くへ差し出す。
距離はほんの数センチ。

吐息を吸い込めば
そこにある汗の匂いが
直接届くほどの近さだった。

「ワンコくん……ご褒美ですよ?」

柊は喉を鳴らし
視線を逸らすことができなかった。

目の前のそれは、舌先で触れた瞬間
どんな味と匂いが広がるのか――
想像だけで全身が熱を帯びていく。

柊は視線を逸らさず
ゆっくりと顔を近づけた。
そして――滲んだ水滴に舌先をそっと触れさせる。

「……っ、ちゅ……」

ひやりとした水分が舌の上を滑り
わずかに吸い上げる音が響く。

すぐにそれは体温でぬるくなり
口の中に淡い塩気と
肌そのものの甘い匂いが
混ざった味が広がった。

「……ん、ふ……」

喜びの吐息が漏れるたび
ちゅる……と湿った音が小さく立つ。

耳元では、颯の呼吸もわずかに乱れていた。

「……んん……っ」

その息の音が、柊の耳奥を
温かく濡らし、胸の奥をくすぐる。

舌は自然と水滴の周囲をなぞり
そこから胸の突起へと移っていく。

先端を軽く舐めた瞬間――

「……っ、ん……」

ぴくりと小さく反応した
颯の身体が、唇に伝わる。

わずかな震えと同時に
微かに「ちゅ……」という
吸い音が柊の口から零れる。

「あっ……勝手にご主人様の乳首舐めてる。
 ……生意気なワンコくんですね」

言葉と一緒に
颯の吐息が熱を帯びて降りかかる。
そのまま後頭部を包む手が
ゆっくりと押しつけてくる。

「……でも、僕乳首……
 好きだから……もっと舐めて?」

髪を指先でかすかに撫でながら
胸へと顔を押さえつける。

「……もっと、強く吸ってみて?」

命令に応えるように
柊は唇を開き、突起を深く含み込む。

「……ちゅっ……ん……っ、じゅ……」

舌が柔らかく先端を転がすたび
濡れた音が際立つ。
強く吸い上げれば
「ん……あっ……」と颯の吐息が漏れ
胸板の奥で脈が速くなるのが伝わってくる。

吸い、舐め、また吸う――
その繰り返しに合わせ
部屋の湿った空気がさらに熱を帯びていく。
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