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神城 颯という後輩:03
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昼休み。
オフィスの奥にある休憩スペースには
コンビニ袋を持った社員たちが ちらほら集まっていた。
「先輩 今日 弁当ですか?」
颯が小走りに近づいてくる。
「うん 適当に作り置き詰めただけ」
俺がコンビニのスープのフタを開ける横で
颯はペットボトルの蓋をキュッとひねった。
「先輩 ちゃんと野菜も食べないとダメですよ」
「いや、一応 野菜入ってるよ」
「え~ それじゃ全然足りませんって」
そう言いながら
颯は自分の弁当をぱかっと開けた。
なんか すごい。
きっちり分けられたおかずに 彩りのバランス。
「それ 自分で作ったの?」
「はい 毎朝ちょっと早く起きて」
「……マメだな」
「料理 得意ですから!」
得意げな笑顔。
たしかにこの間の朝食も
やたら手際よかったし
味も悪くなかった。
「じゃあ今度 教えてあげますので
またうち来てください」
サラッと言ってのけたその一言に
思わず手が止まった。
「なんで そうなるんだよ」
笑って言い返すと
颯は「え、ダメですか?」と
やや本気で不満そうに首をかしげた。
──なんなんだろうな このやり取り。
距離が近いとかそういうのとは ちょっと違う。
言葉の選び方とか
目の合わせ方とか
なんか 全体的に変なんだよ。
「はは……行く機会があったらな」
そう曖昧に返すと
颯はすっと口角を上げた。
その笑顔が
なんか “勝ち”を意識してるみたいで
ふと
喉の奥がモゾッとした。
でも別に
嫌なわけじゃなかった。
むしろ
ちょっとモテる男の仕草ってやつに
見えるかもしれない。
──いや ちがう。
たまたま妙に
距離の取り方が変な後輩ってだけ。
そう自分に言い聞かせながら
俺は冷めかけたスープに視線を戻した。
オフィスの奥にある休憩スペースには
コンビニ袋を持った社員たちが ちらほら集まっていた。
「先輩 今日 弁当ですか?」
颯が小走りに近づいてくる。
「うん 適当に作り置き詰めただけ」
俺がコンビニのスープのフタを開ける横で
颯はペットボトルの蓋をキュッとひねった。
「先輩 ちゃんと野菜も食べないとダメですよ」
「いや、一応 野菜入ってるよ」
「え~ それじゃ全然足りませんって」
そう言いながら
颯は自分の弁当をぱかっと開けた。
なんか すごい。
きっちり分けられたおかずに 彩りのバランス。
「それ 自分で作ったの?」
「はい 毎朝ちょっと早く起きて」
「……マメだな」
「料理 得意ですから!」
得意げな笑顔。
たしかにこの間の朝食も
やたら手際よかったし
味も悪くなかった。
「じゃあ今度 教えてあげますので
またうち来てください」
サラッと言ってのけたその一言に
思わず手が止まった。
「なんで そうなるんだよ」
笑って言い返すと
颯は「え、ダメですか?」と
やや本気で不満そうに首をかしげた。
──なんなんだろうな このやり取り。
距離が近いとかそういうのとは ちょっと違う。
言葉の選び方とか
目の合わせ方とか
なんか 全体的に変なんだよ。
「はは……行く機会があったらな」
そう曖昧に返すと
颯はすっと口角を上げた。
その笑顔が
なんか “勝ち”を意識してるみたいで
ふと
喉の奥がモゾッとした。
でも別に
嫌なわけじゃなかった。
むしろ
ちょっとモテる男の仕草ってやつに
見えるかもしれない。
──いや ちがう。
たまたま妙に
距離の取り方が変な後輩ってだけ。
そう自分に言い聞かせながら
俺は冷めかけたスープに視線を戻した。
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