48 / 258
11
支配に揺れる柊:03
しおりを挟む気づけば──
やっぱり、こうなっていた。
飲み会、終電逃し。
そして、颯の部屋。
もう、何度目だろう。
颯の肩を借りた柊はソファに身を預けた。
頭が重い。けれど、目はなんとか開いている。
──見慣れた部屋。
観葉植物。整った書類棚。
無駄なもののない、すっきりとした空間。
だけど、どこかあたたかい。
颯の気配が色濃く残る部屋だった。
「はい、お水。ゆっくりでいいですよ。
あと、これ冷たいんで──」
タオルが、そっと額に当てられる。
冷たさと一緒に
指先の温もりが伝わってくる。
柊は目を伏せたまま静かに口を開いた。
「…………このルートも慣れてきたかも」
「ふふっ、ですね。僕も」
「…自己管理できない大人、って感じ」
「それを言うなら、僕もです」
軽く笑って、颯は膝を折って床に座る。
その笑顔は、いつもの“可愛い颯”で──
だからこそ、柊の胸を締めつけた。
いま自分のために
動いてくれているのは、颯だ。
冷たい水が喉を通る。
体温が少し落ち着くのを感じながら
柊は小さく息をついた。
「……ごめんな。迷惑かけて」
「謝らないでください。
僕がやりたくてやってるんですから」
その言葉に、胸の奥が少し、熱くなる。
(このまま……あの夜みたいに、なんて)
考えてしまう自分が嫌だった。
でも、期待を捨てきれないまま
柊はまた目を閉じた。
タオル越しに感じる
颯の指の優しさが
無言で柊の“欲”を炙り出していく。
(いっそ、また支配してくれたら……)
(いっそ、このまま……縛ってくれたら……)
言葉にできないまま
夜が静かに深まっていった。
13
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
壁乳
リリーブルー
BL
ご来店ありがとうございます。ここは、壁越しに、触れ合える店。
最初は乳首から。指名を繰り返すと、徐々に、エリアが拡大していきます。
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。
じれじれラブコメディー。
4年ぶりに続きを書きました!更新していくのでよろしくお願いします。
(挿絵byリリーブルー)
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる