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腋の口内支配:02
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舌を這わせた瞬間。
世界が音を失った。
濡れた肌に触れた舌の温度が、
音になって溶ける。
酸味と体温、
そして微かに残る
柔らかな清潔感の名残。
ぴと……じゅるっ……くちゅ……
香りが“内側”に満ちていたときとは違う。
今は、味がそのまま“口の中”に流れ込んでくる。
ちゅぷ……れろっ……くちゅぬちゅ……
舐める。
また、舐める。
颯の湿ったくぼみの、味を
**ぬるん、ぬちゃり……**と、
舌の根まで使って味わう。
ぬちゅ……ちゅる、じゅっ……
ぬるりと肌をなぞるたび、
舌の裏に絡まるような粘膜の熱が
喉奥へ、ゆっくり沈んでいく。
「……はぁ、……っ、」
そのたびに、颯が甘く吐息を漏らす。
浅く息を吸い、また吐くたびに、
鼻先にふわりと舞い戻る
肌の奥に染みついた香り。
すぅ……くん……
ふっ……はぁ……
呼吸が乱れる。
そして──上からも。
「ふっ、……ん、先輩……」
颯の声が降りてくると同時に、
ふたりの吐息が空気の中で絡み合い、
音の膜を作っていく。
じゅるっ……くちゃ、ぴちゃっ、ろろ……
柊の頬を挟むように
密着する両脇の間。
そこはもう、
濡れた吐息と音が溜まっていく空洞。
ぬちゅ、ぬちゅっ、ぴと……れろ……
粘る舌がまた、這う。
吸い上げるように、
奥へ、奥へと滑らせる。
舌の動きに合わせて、
肌がぴくりと震える。
滲んだ汗が混ざって、
音が変わる。
そのしょっぱさが──
なぜか、愛しくて仕方がなかった。
(もっと……)
乾いた喉が、それを欲していた。
柊は鼻先をすり寄せながら、
舌をねじ込むように角度を変えて、
くぼみのさらに奥へ、深くのめり込んでいく。
ずる……ちゅっ……ぬぽっ……れろ……
「……ん、ふふ……すごい」
「……先輩、もう……
完全に夢中ですね」
頭上から垂れる、甘く挑発する声。
でももう──
そんな言葉も意味を持たない。
ただ、味わいたかった。
ただ、舌で触れていたかった。
「はっ……ふぅ……」
颯の脇からだらしない音が
ふたりの間を濡らす。
それでも──止められない。
理性の“痛み”すら
とろけた快感にすり替わっていた。
知らず、柊の指が
そっと颯の腰に添えられていた。
逃がさないように。
もっと深く感じ取るように。
ちゅっ、ずる……
ぴちゃっ、じゅるじゅる……
ふたりの身体が重なったまま、
時間も、空気も、音さえも
すべてがひとつに溶けていく。
ただ呼吸と味覚と、
頬を挟む肌のぬくもりだけが、
現実のすべてだった。
▶︎
柊が舌を這わせたあとの肌には、
自分の唾液がねっとりと残っていた。
それが体温で温められ、
ふたたび鼻先に漂ってくる。
──混ざってる。
汗の匂いと、体温と
そして……自分の唾液の匂い。
そのことに気づいた瞬間、
柊の背中がわずかに震えた。
そして、頭上から、
また甘い声が降ってくる。
「……ほら
舐めてばっかりいないで」
「ちゃんと
匂いも嗅いでください。」
「自分の唾液の匂いと
僕の匂いが……混ざった香り」
「ね? どんな匂いになってるか……
ちゃんと味わってください。」
囁きながら
颯がゆっくりと腕を動かした。
肘を交差したまま、
脇を柊の顔に押しつけるように
小さく、強く擦りつける。
ぬるく湿った感触が
頬に、鼻に、額に触れる。
すり── ぬちゃっ……
まるで肌で
“香りを塗り込む”ように。
柊の顔全体に
舐めたあとの香りが馴染んでいく。
鼻の奥がじんじんと痺れる。
嗅いだ瞬間
自分の唾液の匂いが微かに立ち上がる。
そこに、颯の濃密な汗と
体温が混ざっていた。
(……っ)
顔が焼けるように熱い。
でも、逃げられなかった。
「……ふふ、顔ベタベタになってますよ」
「……でもそれが、すごく綺麗」
「だって──僕の匂いで
ぐちゃぐちゃになってる」
「先輩の皮膚、もう……
僕の匂いで染まってますね」
世界が音を失った。
濡れた肌に触れた舌の温度が、
音になって溶ける。
酸味と体温、
そして微かに残る
柔らかな清潔感の名残。
ぴと……じゅるっ……くちゅ……
香りが“内側”に満ちていたときとは違う。
今は、味がそのまま“口の中”に流れ込んでくる。
ちゅぷ……れろっ……くちゅぬちゅ……
舐める。
また、舐める。
颯の湿ったくぼみの、味を
**ぬるん、ぬちゃり……**と、
舌の根まで使って味わう。
ぬちゅ……ちゅる、じゅっ……
ぬるりと肌をなぞるたび、
舌の裏に絡まるような粘膜の熱が
喉奥へ、ゆっくり沈んでいく。
「……はぁ、……っ、」
そのたびに、颯が甘く吐息を漏らす。
浅く息を吸い、また吐くたびに、
鼻先にふわりと舞い戻る
肌の奥に染みついた香り。
すぅ……くん……
ふっ……はぁ……
呼吸が乱れる。
そして──上からも。
「ふっ、……ん、先輩……」
颯の声が降りてくると同時に、
ふたりの吐息が空気の中で絡み合い、
音の膜を作っていく。
じゅるっ……くちゃ、ぴちゃっ、ろろ……
柊の頬を挟むように
密着する両脇の間。
そこはもう、
濡れた吐息と音が溜まっていく空洞。
ぬちゅ、ぬちゅっ、ぴと……れろ……
粘る舌がまた、這う。
吸い上げるように、
奥へ、奥へと滑らせる。
舌の動きに合わせて、
肌がぴくりと震える。
滲んだ汗が混ざって、
音が変わる。
そのしょっぱさが──
なぜか、愛しくて仕方がなかった。
(もっと……)
乾いた喉が、それを欲していた。
柊は鼻先をすり寄せながら、
舌をねじ込むように角度を変えて、
くぼみのさらに奥へ、深くのめり込んでいく。
ずる……ちゅっ……ぬぽっ……れろ……
「……ん、ふふ……すごい」
「……先輩、もう……
完全に夢中ですね」
頭上から垂れる、甘く挑発する声。
でももう──
そんな言葉も意味を持たない。
ただ、味わいたかった。
ただ、舌で触れていたかった。
「はっ……ふぅ……」
颯の脇からだらしない音が
ふたりの間を濡らす。
それでも──止められない。
理性の“痛み”すら
とろけた快感にすり替わっていた。
知らず、柊の指が
そっと颯の腰に添えられていた。
逃がさないように。
もっと深く感じ取るように。
ちゅっ、ずる……
ぴちゃっ、じゅるじゅる……
ふたりの身体が重なったまま、
時間も、空気も、音さえも
すべてがひとつに溶けていく。
ただ呼吸と味覚と、
頬を挟む肌のぬくもりだけが、
現実のすべてだった。
▶︎
柊が舌を這わせたあとの肌には、
自分の唾液がねっとりと残っていた。
それが体温で温められ、
ふたたび鼻先に漂ってくる。
──混ざってる。
汗の匂いと、体温と
そして……自分の唾液の匂い。
そのことに気づいた瞬間、
柊の背中がわずかに震えた。
そして、頭上から、
また甘い声が降ってくる。
「……ほら
舐めてばっかりいないで」
「ちゃんと
匂いも嗅いでください。」
「自分の唾液の匂いと
僕の匂いが……混ざった香り」
「ね? どんな匂いになってるか……
ちゃんと味わってください。」
囁きながら
颯がゆっくりと腕を動かした。
肘を交差したまま、
脇を柊の顔に押しつけるように
小さく、強く擦りつける。
ぬるく湿った感触が
頬に、鼻に、額に触れる。
すり── ぬちゃっ……
まるで肌で
“香りを塗り込む”ように。
柊の顔全体に
舐めたあとの香りが馴染んでいく。
鼻の奥がじんじんと痺れる。
嗅いだ瞬間
自分の唾液の匂いが微かに立ち上がる。
そこに、颯の濃密な汗と
体温が混ざっていた。
(……っ)
顔が焼けるように熱い。
でも、逃げられなかった。
「……ふふ、顔ベタベタになってますよ」
「……でもそれが、すごく綺麗」
「だって──僕の匂いで
ぐちゃぐちゃになってる」
「先輩の皮膚、もう……
僕の匂いで染まってますね」
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