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第二十八章 葉月の偽りの気持ち

富樫と安藤③

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西沢組若頭の安藤がやって来た。

理玖はオートロックを解錠した。

安藤は部屋に入ってくると、富樫の姿を目視した。

「富樫会長、お疲れ様です」

「安藤、どうしたの?」

「坊ちゃんの保育園の前を通りかかって、休みだと先生から聞いて、姐さんが具合悪いって、もう飛んできました」

「大丈夫だよ」

「後は自分が姐さんの看病しますので、会長はお帰りになって大丈夫です、ありがとうございました」

「お前こそ帰れ、あとは俺がやる」

「しかし……」

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