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第5章 君しかいない
④
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「大事な場面で申し訳ないですが、皇帝閣下。母上様がお呼びです。」
「こんな時に?」
「こんな時だからこそです。」
ヴィックとイーヴさんは、しばらく顔を見合わせた。
「解かった。アンヌ、急いで会ってくるから、そこを離れないで。」
「うん。」
そう言ってヴィックは、部屋を出て行った。
残されたのは、私とイーヴさんだけ。
気まずい。
「アンヌ。よくぞ、断ってくれました。」
「はい……」
やっぱり聞いてくれたんだ。
「だが、皇帝閣下の愛は深い。君を妻にできないのであれば、一生独身でもいいと仰られた。」
「すみません。」
「いや、考えようによっては、君に皇帝閣下の子供を産んで貰うと言う事もある。」
「ええっ!?」
本気なの?イーヴさん。
「アンヌ。ここは一つ、決心してくれないか。」
「イーヴさん。」
それって、私にお妃になれって事!?
「もちろん、妾としてだが、宮廷教育は施す。どこに行っても、皆が納得する貴婦人にする。約束しよう。」
私は、ゴクンと息を飲んだ。
「アンヌ。これは国の為だ。承諾してくれるね。」
「こんな時に?」
「こんな時だからこそです。」
ヴィックとイーヴさんは、しばらく顔を見合わせた。
「解かった。アンヌ、急いで会ってくるから、そこを離れないで。」
「うん。」
そう言ってヴィックは、部屋を出て行った。
残されたのは、私とイーヴさんだけ。
気まずい。
「アンヌ。よくぞ、断ってくれました。」
「はい……」
やっぱり聞いてくれたんだ。
「だが、皇帝閣下の愛は深い。君を妻にできないのであれば、一生独身でもいいと仰られた。」
「すみません。」
「いや、考えようによっては、君に皇帝閣下の子供を産んで貰うと言う事もある。」
「ええっ!?」
本気なの?イーヴさん。
「アンヌ。ここは一つ、決心してくれないか。」
「イーヴさん。」
それって、私にお妃になれって事!?
「もちろん、妾としてだが、宮廷教育は施す。どこに行っても、皆が納得する貴婦人にする。約束しよう。」
私は、ゴクンと息を飲んだ。
「アンヌ。これは国の為だ。承諾してくれるね。」
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