婚約破棄されたわたくしが、なぜか王家に手放してもらえませんでした
「君は王太子妃に相応しくない」
その一言で、セレニア・フォン・アルヴェルは婚約を破棄された。 理由は“真実の愛”。 王太子が選んだのは、可憐で愛らしい伯爵令嬢。
――けれど、セレニアは泣き崩れなかった。
なぜなら王家は、彼女を手放せなかったから。
婚約は解消。 けれどその直後、セレニアは王太女として王政補佐を命じられる。 王太子妃候補として当然のように担ってきた仕事、整えてきた場、拾ってきた混乱。 それらは、彼女がいなくなった途端、少しずつ綻び始めていた。
若い、女だ、前例がない。 そんな声を向けられても、セレニアは怒鳴らない。騒がない。感情で押し切らない。 ただ静かに見て、考えて、整えていく。
小さな混乱を拾い、場を整え、人の心を荒らさずに前へ進めるうちに、 いつしか王宮の誰もが口にするようになる。
――あの方なら大丈夫。
これは、婚約破棄から始まる静かな逆転譚。 捨てられたはずの公爵令嬢が、信頼を積み上げた先で王家の未来に選ばれていく物語。
その一言で、セレニア・フォン・アルヴェルは婚約を破棄された。 理由は“真実の愛”。 王太子が選んだのは、可憐で愛らしい伯爵令嬢。
――けれど、セレニアは泣き崩れなかった。
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婚約は解消。 けれどその直後、セレニアは王太女として王政補佐を命じられる。 王太子妃候補として当然のように担ってきた仕事、整えてきた場、拾ってきた混乱。 それらは、彼女がいなくなった途端、少しずつ綻び始めていた。
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話を読む限りでは「王」を一つの職種として考え、可能な限りで「王の子」から次代を選び、「王の子」にふさわしいものがいなければ近い血筋(セレニアは公爵令嬢だから王家と比較的近いところで血がつながっていてもおかしくない)から選ぶみたいなことをこの国は当たり前のようにやっているという前提に読めました。セレニアのように「王の子」ではない次代の王の担い手候補は「王太女」とは別の称号があった方が良かったかと思います。(現代だと、「王の子」ではない「王子」「王女」が一番近い。王の兄弟や叔父の子の「王子」「王女」)
いずれにせよ、有能令嬢を婚約破棄したら国がガタガタ系の話では新機軸で、有能令嬢と対になる「可愛い(可憐・華麗・華奢・涙・庇護欲掻き立て)だけではダメですか?」令嬢が、自らそれだけでは王太子妃になれないと悟って辞退するのも珍しく、面白い話でした。