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第弐拾参話-会長
会長-17
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「おはよう」
登校してきた栗手に校門前で挨拶する長四郎。
「あ、おはようございます」
いきなり、挨拶されたものだから栗手は少し驚いた様子を見せる。
「じゃあ、今日から宜しく」
「はい。分かりました」
男二人、変蛇内高校へと仲睦まじく語り合いながら、入っていく。
栗手は授業があるので、長四郎とは別行動をとることにした。
長四郎は付都に接触を図り、栗手は生徒会内部から一年前の事件を追う事とし各々行動を開始した。
ということで、長四郎は職員室へと赴き付都の席へと直行して付都に声を掛けた。
「付都先生。少し宜しいですか?」
「探偵さん。私に何か用ですか?」
「じゃなきゃ、先生に声掛けしないですよ」
「そうですか。ここで、話せる内容ですか?」
「出来れば、場所を変えて頂けたら」
「分かりました。では、会議室に」
二人は会議室へと移動し、話を始める。
「それで、私に御用とは何ですか?」
「単刀直入に言いますと、栗手君のお兄さんの事件を解決する為に協力者になって頂けたらと思いましてね」
「協力者ですか?」
「はい」
「何故、私なんです?」
「ある生徒さんからも協力者にするなら、先生が適任だという推薦があったものですから」
「ある生徒?」
「そうです。先生の中でも大方、察しは付いているんじゃないですか?」
長四郎の言葉通り、付都は栗手が言い出したんだろうと考えていた。
「そんな事は・・・・・・で、私はどうすれば良いのですか?」
「では、協力者になって頂けると?」
長四郎の問いに黙って頷く付都。
「では、一年前のキャンプの資料を見せてください。それと、先生が覚えている事件当時の状況を教えてください」
「分かりました」
付都はそう返事し、一度、職員室へと戻り長四郎の依頼を叶える為に一年前のキャンプ資料を持参して戻ってきた。
「これが、職員用のキャンプ行事の資料です」
「拝見します」
長四郎は付都からそれを受け取ると、目を通し始める。
その内容としては、午前七時に学校に集合し七時半に学校を出発。
二時間かけてキャンプ場へと行きテントを張り、昼飯は持参した弁当を食べてレクリエーションをして夕食のカレーを作り、キャンプファイヤーをして就寝のスケジュールであった。
「どうです? 何か分かりました」
「いえ、これだけでは。ただ、20時のキャンプファイヤー後って何をしていたのかなと」
「そこからは自由時間です。22時に就寝なので何をしていたのかまでは」
「先生はその時間何を?」
「実は、その夜体調不良を起こしてテントで寝ていたんです。ですから、生徒達が何をしていたのかまでは。水野先生が知っているんじゃないかと」
「そうですか。水野先生が」
長四郎は意味深な顔で顎を人差し指でトントンさせながら、考え事をする。
「他にする事は?」
「そうですねぇ~ では、ちょっとお耳を拝借」
長四郎は付都に耳を貸すよう手招きし、耳を近づけた付都に耳打ちしながら指示を出すのだった。
登校してきた栗手に校門前で挨拶する長四郎。
「あ、おはようございます」
いきなり、挨拶されたものだから栗手は少し驚いた様子を見せる。
「じゃあ、今日から宜しく」
「はい。分かりました」
男二人、変蛇内高校へと仲睦まじく語り合いながら、入っていく。
栗手は授業があるので、長四郎とは別行動をとることにした。
長四郎は付都に接触を図り、栗手は生徒会内部から一年前の事件を追う事とし各々行動を開始した。
ということで、長四郎は職員室へと赴き付都の席へと直行して付都に声を掛けた。
「付都先生。少し宜しいですか?」
「探偵さん。私に何か用ですか?」
「じゃなきゃ、先生に声掛けしないですよ」
「そうですか。ここで、話せる内容ですか?」
「出来れば、場所を変えて頂けたら」
「分かりました。では、会議室に」
二人は会議室へと移動し、話を始める。
「それで、私に御用とは何ですか?」
「単刀直入に言いますと、栗手君のお兄さんの事件を解決する為に協力者になって頂けたらと思いましてね」
「協力者ですか?」
「はい」
「何故、私なんです?」
「ある生徒さんからも協力者にするなら、先生が適任だという推薦があったものですから」
「ある生徒?」
「そうです。先生の中でも大方、察しは付いているんじゃないですか?」
長四郎の言葉通り、付都は栗手が言い出したんだろうと考えていた。
「そんな事は・・・・・・で、私はどうすれば良いのですか?」
「では、協力者になって頂けると?」
長四郎の問いに黙って頷く付都。
「では、一年前のキャンプの資料を見せてください。それと、先生が覚えている事件当時の状況を教えてください」
「分かりました」
付都はそう返事し、一度、職員室へと戻り長四郎の依頼を叶える為に一年前のキャンプ資料を持参して戻ってきた。
「これが、職員用のキャンプ行事の資料です」
「拝見します」
長四郎は付都からそれを受け取ると、目を通し始める。
その内容としては、午前七時に学校に集合し七時半に学校を出発。
二時間かけてキャンプ場へと行きテントを張り、昼飯は持参した弁当を食べてレクリエーションをして夕食のカレーを作り、キャンプファイヤーをして就寝のスケジュールであった。
「どうです? 何か分かりました」
「いえ、これだけでは。ただ、20時のキャンプファイヤー後って何をしていたのかなと」
「そこからは自由時間です。22時に就寝なので何をしていたのかまでは」
「先生はその時間何を?」
「実は、その夜体調不良を起こしてテントで寝ていたんです。ですから、生徒達が何をしていたのかまでは。水野先生が知っているんじゃないかと」
「そうですか。水野先生が」
長四郎は意味深な顔で顎を人差し指でトントンさせながら、考え事をする。
「他にする事は?」
「そうですねぇ~ では、ちょっとお耳を拝借」
長四郎は付都に耳を貸すよう手招きし、耳を近づけた付都に耳打ちしながら指示を出すのだった。
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