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本編●主人公、獲物を物色する
ぼくの興奮が打ち砕かれるまで、あと……
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アレックに案内されて、王城内の何処か適当な部屋に連れ込まれた。
恐らく今日は使われる予定の無い客室なんだろう。
ベッドのある部屋とは別に、専用の浴室も備え付けられているようだった。
せめて先に汗を流したいと言ったぼくの希望通りの部屋だ。
浴室前で着ている物を脱ぎ捨てたアレックが、その『エロエロしい』な身体を惜し気も無く晒しながら、誘うようにぼくへと手を差し伸べる。
そこに自分の手を重ねながら、同じように全裸のぼくは、誘われるままに浴室内へと足を進めた。
ぼくより少し年上だろうアレックの肌には、傷一つ無く、とても滑らかそうだ。
すぐにでも撫で回したい衝動になってぼくを誘うが、それに耐えているのも、これはこれで悪くない。
アレックからは、ぼくの姿がどう見えているだろう。
内心の動揺は、上手に誤魔化せているだろうか。
ちゃんと身体の方も『格好良い』だと思ってくれていれば良いのだが。
「アドル……。やっぱり、もう……我慢出来ない。」
浴槽の中で、縁の方に設けられた低い座面に腰掛けていたぼく。
隣に座ったアレックが熱い目線をくれながら、そっとしな垂れ掛かって来た。
ぼく達の身長はちょうど同じぐらいのようだ。
真っ直ぐに見詰める彼の手が、ぼくの太腿の上に置かれ、誘うように腰の方へと上って来る。
積極的なネコちゃんは可愛いね。
「ここで……ちょっとだけ、いいか?」
そんなお強請りをされて、ぼくが断る理由が無い。
いや、寧ろ好都合だ。
アドルの身体はまだ、そういう経験が無いから。
世野悟の頃は、相手は男女問わず、ポジションもタチ・ネコ問わず、相手から誘われるままに、相手にとって都合の良い方をやっていたんだが。
この身体でいざ初めてみたは良いものの、挿入して即フィニッシュという悲劇が起きないとも限らない。
何分、引き篭もり時代はセルフプレイも殆ど無かったという始末だ。
だからこそ此処で、ある程度以上、アレックを満足させてあげたい。
「もちろん。いいよ? ……でも。」
興奮と、少しの緊張とで、自分の声が震えた気がする。
浴槽に浸かって潤っているはずの唇を舐めて、ぼくは敢えて、アレックの手を退かした。
「……ぼくに、触らせてよ?」
座面から腰を浮かせたぼくは、アレックの正面に回り込む。
膝立ちになってアレックの膝を割り、その間へと身体を滑り込ませた。
興奮したアレックが唾を飲み込む。
ぼくも興奮して、湯の中で緩く勃ち上がるアレックのペニスへ手を伸ばした。
意外なぐらい、戸惑い無く握り込む事が出来た。
アドルでは妄想も満足に出来ないが、世野悟の経験値が役に立っている。
「ふ、ぁ……っ、んん……。」
指先を竿に絡めて、根元から先端を往復させている間に、みるみるアレックの息が上がり出した。
伏し目がちにぼくの顔を見るアレックの睫毛も、ぼくの手の中で感じているペニスも、淫らにふるふると震えてぼくを煽って来る。
快感をやり過ごそうと短く息を吐いているアレックの、唇から舌先が赤く覗いて、途轍もなく色っぽい。
浴室は音が響くからだろうが、声を出すのを堪えている姿が扇情的だ。
目のご馳走とも言えるぐらい『エロエロしい』が悶える姿を堪能していると、ぼくの身体は急に抱き締められた。
気持ち良さに堪らなくなったアレックが、支えを求めて、ぼくに縋り付いて来たんだ。
アレックも欲望に突き動かされたように、ぼくのペニスに手を伸ばす。
たちまち、信じられないような気持ち良さが、ぼくの身体を突き抜けた。
「あぅ……、ア、レック。それ……駄目だ。」
「俺だけ……じゃ、嫌だ…っ。アド、ルも……、きも…ち、良く……っ。」
震える手で撫でるのが、凄くいじらしい。
只でさえぼくは、アレックを触っているだけで勃ち上がっているのに。
そんな姿を見ながら、しかもこんなに上手にされちゃあ、止めろなんて言えなくなるよ。
夢中で弄り合っている手指に、湯とは違う滑った感触を感じ始めた。
ぼくのにも、アレックのにも。
「アドル……俺。……入れたらすぐ、イッちゃいそう。」
「アレック? 一回……出しちゃう?」
「そ……だな。ちょっと……もたない、かも…」
わざと悪戯っぽく笑って見せれば、アレックは余裕無さそうに眉を寄せて頷く。
「じゃあ、一緒に……。」
「っん……あぁ……っ。」
ぼくとアレックは、互いのペニスを弄るのを激しくする。
湧き上がる射精感で頭の中がじん…と痺れて来た。
流石にもう無理。もう限界。
互いの手に精を放ったのは、ほぼ同時だった。
恐らく今日は使われる予定の無い客室なんだろう。
ベッドのある部屋とは別に、専用の浴室も備え付けられているようだった。
せめて先に汗を流したいと言ったぼくの希望通りの部屋だ。
浴室前で着ている物を脱ぎ捨てたアレックが、その『エロエロしい』な身体を惜し気も無く晒しながら、誘うようにぼくへと手を差し伸べる。
そこに自分の手を重ねながら、同じように全裸のぼくは、誘われるままに浴室内へと足を進めた。
ぼくより少し年上だろうアレックの肌には、傷一つ無く、とても滑らかそうだ。
すぐにでも撫で回したい衝動になってぼくを誘うが、それに耐えているのも、これはこれで悪くない。
アレックからは、ぼくの姿がどう見えているだろう。
内心の動揺は、上手に誤魔化せているだろうか。
ちゃんと身体の方も『格好良い』だと思ってくれていれば良いのだが。
「アドル……。やっぱり、もう……我慢出来ない。」
浴槽の中で、縁の方に設けられた低い座面に腰掛けていたぼく。
隣に座ったアレックが熱い目線をくれながら、そっとしな垂れ掛かって来た。
ぼく達の身長はちょうど同じぐらいのようだ。
真っ直ぐに見詰める彼の手が、ぼくの太腿の上に置かれ、誘うように腰の方へと上って来る。
積極的なネコちゃんは可愛いね。
「ここで……ちょっとだけ、いいか?」
そんなお強請りをされて、ぼくが断る理由が無い。
いや、寧ろ好都合だ。
アドルの身体はまだ、そういう経験が無いから。
世野悟の頃は、相手は男女問わず、ポジションもタチ・ネコ問わず、相手から誘われるままに、相手にとって都合の良い方をやっていたんだが。
この身体でいざ初めてみたは良いものの、挿入して即フィニッシュという悲劇が起きないとも限らない。
何分、引き篭もり時代はセルフプレイも殆ど無かったという始末だ。
だからこそ此処で、ある程度以上、アレックを満足させてあげたい。
「もちろん。いいよ? ……でも。」
興奮と、少しの緊張とで、自分の声が震えた気がする。
浴槽に浸かって潤っているはずの唇を舐めて、ぼくは敢えて、アレックの手を退かした。
「……ぼくに、触らせてよ?」
座面から腰を浮かせたぼくは、アレックの正面に回り込む。
膝立ちになってアレックの膝を割り、その間へと身体を滑り込ませた。
興奮したアレックが唾を飲み込む。
ぼくも興奮して、湯の中で緩く勃ち上がるアレックのペニスへ手を伸ばした。
意外なぐらい、戸惑い無く握り込む事が出来た。
アドルでは妄想も満足に出来ないが、世野悟の経験値が役に立っている。
「ふ、ぁ……っ、んん……。」
指先を竿に絡めて、根元から先端を往復させている間に、みるみるアレックの息が上がり出した。
伏し目がちにぼくの顔を見るアレックの睫毛も、ぼくの手の中で感じているペニスも、淫らにふるふると震えてぼくを煽って来る。
快感をやり過ごそうと短く息を吐いているアレックの、唇から舌先が赤く覗いて、途轍もなく色っぽい。
浴室は音が響くからだろうが、声を出すのを堪えている姿が扇情的だ。
目のご馳走とも言えるぐらい『エロエロしい』が悶える姿を堪能していると、ぼくの身体は急に抱き締められた。
気持ち良さに堪らなくなったアレックが、支えを求めて、ぼくに縋り付いて来たんだ。
アレックも欲望に突き動かされたように、ぼくのペニスに手を伸ばす。
たちまち、信じられないような気持ち良さが、ぼくの身体を突き抜けた。
「あぅ……、ア、レック。それ……駄目だ。」
「俺だけ……じゃ、嫌だ…っ。アド、ルも……、きも…ち、良く……っ。」
震える手で撫でるのが、凄くいじらしい。
只でさえぼくは、アレックを触っているだけで勃ち上がっているのに。
そんな姿を見ながら、しかもこんなに上手にされちゃあ、止めろなんて言えなくなるよ。
夢中で弄り合っている手指に、湯とは違う滑った感触を感じ始めた。
ぼくのにも、アレックのにも。
「アドル……俺。……入れたらすぐ、イッちゃいそう。」
「アレック? 一回……出しちゃう?」
「そ……だな。ちょっと……もたない、かも…」
わざと悪戯っぽく笑って見せれば、アレックは余裕無さそうに眉を寄せて頷く。
「じゃあ、一緒に……。」
「っん……あぁ……っ。」
ぼくとアレックは、互いのペニスを弄るのを激しくする。
湧き上がる射精感で頭の中がじん…と痺れて来た。
流石にもう無理。もう限界。
互いの手に精を放ったのは、ほぼ同時だった。
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