【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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結果は?

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新入生歓迎会のくじを引く時がやって来た。って言っても鬼かどうかを決めるのは当日なんだけど。
今日は2つに分けるだけ。赤と青の紙を引き、当日みんなの前でどっちの色が鬼か決めるらしい。
俺は極力動きたくないから鬼が良いんだけど…

クラスのみんなにくじを引いてもらう。
最期に俺、残り物には福があるってね。

「栄人~何色だった?」

「俺は青。尊は?」

「俺は赤!離れたか~。俺が鬼だったら捕まえてやるよ。」

「フラグを立てるな。」

尊今日も爽やかだな。俺は鬼ごっこのことを考えると憂鬱だ…運動は苦手ではないが出来ることならしたくない。もう年かね~

「ちなみに俺も参加するからな~」

まさに鶴の一声だった。クラス中が自分の色を口々に話していて騒がしかったのが、担任のその一言でシーンと静まり返っている。

「フッ、俺は赤だ。」

威張って言う担任に違う色の子は歓喜し、同じ色の子は悔しがっている。興味ねぇ~
なんでそんなに違う色になりたがるのやら。


俺は王道学園のイベントを舐めていた。所詮現実だからと。
皆の反応の謎を当日知ることになる。





当日―――

「皆さんお集まりいただきありがとうございます。では、早速ですが新入生歓迎会を始めます。始めるにあたって挨拶を生徒会会長田中稔、お願いします。」

悠希先輩の進行で始まった新歓は順調に進んでいく。会長の挨拶も無事終わり、説明に入る。

「じゃあ、会計である俺が説明するね。ルールは簡単。鬼が逃げる側を捕まえる。一度捕まった人は生き返ることができません。鬼は捕まえた人の中から一人選んでお願いを一つすることができまーす。逃げる人は最後まで逃げ切ることができたら生徒会がお願いを聞きますのでご安心を。お願いは紳士的なのを、ね?最後に鬼と逃げる側を見分けるのは今から配る腕輪の色で判断してね。腕輪はセンサーが付いていて誰が誰を捕まえたとかが分かる様になっているから…良からぬことを考えている人は、バレルよ。あと、寮とか鍵のついているところに逃げるのはなしね。鬼ごっこ中は風紀が巡回しているから変なことしようとは考えないでね。説明は以上でーす。何か質問ある人はー?」

「ないなら、腕輪配る。つけてくれ。」

宗也の声でそれぞれの色の腕輪が配られる。

質問と言うより文句がいっぱいあるけどこんな中言えるわけないだろ!!

逃げる側になったら死に物狂いで逃げるしかないじゃん。グッバイ俺の体力。…いや、待て。まだ俺が逃げると決まったわけじゃない。

「ちなみに鬼は~」

瑠季がそう言いながら箱に手を入れ、取り出した色は…

「赤でーす!!」


オワタ…見事にフラグを回収してしまった。


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