【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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帰省

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毎日暑い夏休みのとある一日―――………





俺は実家に帰っていた。なぜなら両親が数日帰って来ることになったから、折角だし俺も帰って来いとのことで…帰省するつもりはなかったんだけど。
外泊届を出して、久しぶりに見る我が家は相変わらず大きかった。

「お帰り、栄人!待ってたわ。」

「お帰り!ずいぶんと久しぶりな気がするな。」

そう言って玄関で出迎えてくれる美男美女は俺の両親。母さんとはそんなに久しぶりではないが、父さんと実際に会うのはもう1年ちょっとぶりくらいだ。前と変わらずのイケメンで20代のころから見た目の年齢が止まっているんじゃないかと思う。いや、実際止まっている。物心つく頃から両親の見た目が変わっていないのだから、うちの家系は不老ではないかと疑っている。

「ただいま!実際久しぶりだよ、父さん。父さんもお帰り。」

「ただいま。おっきくなったなぁ。」

「何年もあってないわけじゃないし、そんなに変わらないでしょ。立ち話もなんだし、早く家に入りなさい!」

しみじみ言う父さんの言葉を一刀両断した母さんに促され、数カ月ぶりの我が家に入る。

そこから父さんのお土産話を聞きながらご飯を食べて、たくさんのお土産をもらい、久しぶりの一家団らんを楽しんだ。もちろん母さんのマシンガントークも含めて。

父さんの仕事は詳しいことは知らないが結構な役職についているらしく毎日忙しい日々を送っているらしい。まぁ、俺たちが何不自由なく過ごせているのは間違いなくこの人のお陰だから頭が上がらない。そして、そう見えないぐらい母さんに尻に敷かれているのだから尚更すごい。そんな二人の姿を見てるとやっぱり俺はこの家が好きだぁと思う。ホームシックになっているとは思わないけど、こうして帰ってこれる場所に温かい家族がいるんだから。



今回の帰省は数日いるつもりだから、明日は周りのショッピングモールとかにちょっと出てみようと思う。
欲しい物とか特にないけど、学園にいる間は学園内でしか買い物できないし、気分転換しておこう。

そう決めてその日は布団に入る。




その選択が後悔することになるとは知らずに…




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