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俺たちの歪な関係

祓いの後始末

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馴染みのあるベッドで俺は目を覚ました。部屋が暗いので夜だろうか。隣に誰か眠っている。ここは、俺のマンションだ。と言う事は、隣で眠っているのは真己だろうか。

喉が渇いた俺は、起きあがろうとしたけれど身体に力が入らなかった。俺がゴソゴソ動いたせいで起きたのか、真己がムクリと起き上がって俺を覗き込んだ。


「一誠、起きたのか。まったく軟弱者め。危うく命を落とすところだったぞ。まぁ目が覚めて良かった。これで目覚めぬと我も目覚めが悪いからの。」

そう言うとベッドから起きて、冷蔵庫から水を取り出すとグラスに注いでベッドまで戻って来た。俺はグラスに釘付けだったけれど、いかんせん身体が言う事を効かない。

真己は俺を片手で抱き起こすと、口元にグラスを押し当てて飲ませてくれた。


「そうだ、もっと飲め。水をたっぷり飲むと早くアレの影響が抜けるからな。しかし昨日のアレは想像以上に力があった様だ。私に喰われながらも一誠に逃れるとは。…油断したな。」

そう言って、空っぽになったグラスをテーブルに置くと、俺の額に唇をつけながら何やらぶつぶつと唱えた。俺は逃れようもない睡魔に襲われて、清水のことも聞けないまま意識を飛ばした。



何やら話し声で意識が浮上したのは、あれからどれだけ経ってからだったのか。随分気怠さが抜けた感じの身体は、しかし動きが悪い。て言うか、腹減った。

声のする方に顔を向けると、テーブルで真己と光一が何やら話し込んでいた。真己が俺の方を向いて、にっこり微笑んで言った。


「一誠、大丈夫?急に倒れたから僕心配しちゃったよ。あの時光一君に来てもらってアパートからここまで連れて来てもらったんだ。ありがとう、光一君。」

いや、お前誰だよ。俺は良い子ちゃんを演じている真己にある意味ゾッとしながら、光一を見た。光一は俺を心配そうな顔で見つめると言った。


「いや、びっくりしたよ。今度から何かやる時は俺も呼べよ。真己君に呼び出されて行ったら、アパートでお前と清水が倒れてるからさ。

清水は救急車で運ばれて行ったけど、真己君がお前はマンションで大丈夫だって言うから、タクシーで一緒に運んだんだ。凄い冷たくて死んでるかと思ったよ。随分顔色が良くなって、安心したよ。頼まれて色々買って来たけど、何か食べるか?」


そう言って俺にサンドイッチを見せるから、俺の腹の音が部屋に響いた。真己と光一は爆笑しながら、俺をベッドから抱え起こして介護してくれたんだ。

光一は目配せしながら、真己君良いやつじゃんって顔で俺を見るけど、騙されてるからな?ほら、あいつ、お前の背後でやばいくらいの笑顔で俺を見てるじゃん。ああ、目覚めるんじゃなかった。
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