51 / 64
4 困惑と動悸の日々
4‑8 魔法実習
しおりを挟む
✡
今日は、エリオス殿下は研究を兼ねて、下級生に魔力操作と属性について講義する日である。
当然、私も助手として参加する。
「第二王子殿下の講義を受けられて、アァルトネン公爵令嬢に見守られるなんて、緊張しますぅ」
縦長のグラスの中で弾けるシャンパンのような、光の具合でオレンジにも黄色にもピンクにも見えるシャンパンゴールドの艶のある髪をアップにした伯爵令嬢──カステヘルミ嬢が、頰を染めて身をくねらせる。
「いつのものようにすればいいのよ」
カステヘルミ嬢とは、友人とまでは行かないものの、お茶会や夜会で会うと必ず挨拶してくれる三つ年下の子だ。
昨年までは領地のマナーハウスで淑女教育に励んでいたらしいが、今年に入って急激に魔力が強くなったため、急遽下級生に混じって魔法士学校へ入学したと言う。
まわりが年下の初心者ばかりでも、恥じたり億劫がらずに、真面目に学んでいるらしい。
「あれ? 今日は、エステル様も緊張してらっしゃるのですかぁ?」
「え?」
「ルヴィラちゃんでしたっけ? 光りようか揺らいでて、エステル様も平常じゃないのかなって」
そう。この子は、ルヴィラが見える。精霊に対する眼、精霊眼を持っている。
そのせいか、少ない魔力でも魔術の効きがよく、精霊との関係性も良い。
先祖にアァルトネン一族の血が入っているのか、もっと昔の、先祖返りか。
私の事を公爵令嬢ではなく名前で呼び、ルヴィラをちゃん付けする辺り、口で言うほど緊張はしていないと見える。
「そうね。殿下の研究員になってから、初めての講義実習なの。そのため、少しだけ、緊張しているわ」
「魔力操作と属性についての講義なんですから、大した問題もなく、すぐに終わりますよぉ」
この、語尾を延ばす話し方は直した方が良いと何度か言ったけれど、すぐに延びてしまうらしい。
小さい子供みたいで可愛らしいけれど、早い子になれば親の決めた相手と結婚していてもおかしくない歳なのに、もうちょっと考えた方が良いと思うけど。
でも、悪い子じゃない。
殿下の説明を聞いて、多少は魔法に馴染みのある貴族階級の子達がやってみている。
カステヘルミ嬢も含め、貴族出身者はみな、難なく熟していく。
大変なのは、魔力こそ持っていても、魔法を使ったことのない庶民達。
それでも、中産階級の子らや、職人・商人の子らは、親が仕事で使うこともあるからだろう、基礎を押さえるのは早かった。
問題は、両親も魔法に馴染みがなく、基礎を教える初等教育すら受けたことのない庶民の子。
地精や精霊達の営みを感じるところから始めなくてはならず、入学してから数ヶ月は経っているはずなのに、自らの体内で循環させる魔力操作すら覚束ない子もいる。
問題なのは、魔力はたくさん持っている、と言うこと。
いつ、魔力暴走が起こっても大変なので、魔力操作と基礎魔法だけでも使えるようになりたいところ。
見かねた貴族出身者達が、自分の失敗例と上手く動かすコツなどを教えていた。
それをよしとせず不快そうに見ている子も居て、貴族平民の貴賤は無しというルールが守れていないのが見てとれる。
それでも、農民の子で親が田畑や日常生活で基礎魔法を使っていたのを見て育ったと言う子は何とかなってきた。
順調に授業は進み(経験のない庶民の子らが苦戦するのは想定内)本日の講義も終わりを告げる頃──
最期まで苦戦していた子が、やっと魔力をまわせるようになって来た。
それが嬉しかったのだろう、どんどん内に魔力を集めていく。
さっきまでの苦労が嘘のように、全身に魔力を巡らせ、地面や草木などの周りからも地精を集め、自身の魔力や霊力と馴染ませていく。
それを微笑ましく見守っていたのも束の間。
逆に、どんどん膨らんでいき、次第に彼のコントロールから離れてしまう。
すぐに気づいたエリオス殿下が駆けつけ、彼の魔力溜まりを解体しようと試みる。
膨らむスピードは落ちたが、まだ止まらない。
私は、周りの子たちを集め、万が一に備え精霊たちの壁を作る。複数の属性のたくさんの精霊たちが壁になってくれるため、どの属性の魔法力が暴走しても、無効化してくれると信じる。
まだ魔術として完成していない、ただの魔力塊なので、逆に分解しにくいらしく、殿下も手こずっていた。
にしても、すごい才能だ。と、思っていたら、彼と中のいい子がこっそり教えてくれる。
「オッシは、両親はただの雑貨屋だけど、母親の父が、オッシの祖父が、どっかの侯爵様の三男で元騎士だって聞いたことあります」
お祖父様が、跡目を継げずに平民に下る貴族子息のひとりなのね。
もしかしたら、父親も、先祖に貴族がいたのかも。それくらい、貴族(魔力持ち)に匹敵する素質だったから。
パシっと魔力塊が弾けて霧散する。
その際、少し小さな魔力塊がこちらへも飛んで来たけれど、精霊たちが難なく無力化してくれたので、生徒達には被害はなかった。
最後まで苦戦していた子──オッシは、疲れ果てたのか魔力切れを起こしたのか、その場に崩れる。
生徒達に悲鳴のような声が上がるけれど、エリオス殿下がオッシを受け止め、怪我もなく済んだ。
「わたしは、オッシを救護センターへ運ぶから、エステルは、生徒たちを頼む」
そう言って魔法士学校の施設が立ち並ぶ区画へ向かう殿下の眼が、また、赤かったような気がした──
今日は、エリオス殿下は研究を兼ねて、下級生に魔力操作と属性について講義する日である。
当然、私も助手として参加する。
「第二王子殿下の講義を受けられて、アァルトネン公爵令嬢に見守られるなんて、緊張しますぅ」
縦長のグラスの中で弾けるシャンパンのような、光の具合でオレンジにも黄色にもピンクにも見えるシャンパンゴールドの艶のある髪をアップにした伯爵令嬢──カステヘルミ嬢が、頰を染めて身をくねらせる。
「いつのものようにすればいいのよ」
カステヘルミ嬢とは、友人とまでは行かないものの、お茶会や夜会で会うと必ず挨拶してくれる三つ年下の子だ。
昨年までは領地のマナーハウスで淑女教育に励んでいたらしいが、今年に入って急激に魔力が強くなったため、急遽下級生に混じって魔法士学校へ入学したと言う。
まわりが年下の初心者ばかりでも、恥じたり億劫がらずに、真面目に学んでいるらしい。
「あれ? 今日は、エステル様も緊張してらっしゃるのですかぁ?」
「え?」
「ルヴィラちゃんでしたっけ? 光りようか揺らいでて、エステル様も平常じゃないのかなって」
そう。この子は、ルヴィラが見える。精霊に対する眼、精霊眼を持っている。
そのせいか、少ない魔力でも魔術の効きがよく、精霊との関係性も良い。
先祖にアァルトネン一族の血が入っているのか、もっと昔の、先祖返りか。
私の事を公爵令嬢ではなく名前で呼び、ルヴィラをちゃん付けする辺り、口で言うほど緊張はしていないと見える。
「そうね。殿下の研究員になってから、初めての講義実習なの。そのため、少しだけ、緊張しているわ」
「魔力操作と属性についての講義なんですから、大した問題もなく、すぐに終わりますよぉ」
この、語尾を延ばす話し方は直した方が良いと何度か言ったけれど、すぐに延びてしまうらしい。
小さい子供みたいで可愛らしいけれど、早い子になれば親の決めた相手と結婚していてもおかしくない歳なのに、もうちょっと考えた方が良いと思うけど。
でも、悪い子じゃない。
殿下の説明を聞いて、多少は魔法に馴染みのある貴族階級の子達がやってみている。
カステヘルミ嬢も含め、貴族出身者はみな、難なく熟していく。
大変なのは、魔力こそ持っていても、魔法を使ったことのない庶民達。
それでも、中産階級の子らや、職人・商人の子らは、親が仕事で使うこともあるからだろう、基礎を押さえるのは早かった。
問題は、両親も魔法に馴染みがなく、基礎を教える初等教育すら受けたことのない庶民の子。
地精や精霊達の営みを感じるところから始めなくてはならず、入学してから数ヶ月は経っているはずなのに、自らの体内で循環させる魔力操作すら覚束ない子もいる。
問題なのは、魔力はたくさん持っている、と言うこと。
いつ、魔力暴走が起こっても大変なので、魔力操作と基礎魔法だけでも使えるようになりたいところ。
見かねた貴族出身者達が、自分の失敗例と上手く動かすコツなどを教えていた。
それをよしとせず不快そうに見ている子も居て、貴族平民の貴賤は無しというルールが守れていないのが見てとれる。
それでも、農民の子で親が田畑や日常生活で基礎魔法を使っていたのを見て育ったと言う子は何とかなってきた。
順調に授業は進み(経験のない庶民の子らが苦戦するのは想定内)本日の講義も終わりを告げる頃──
最期まで苦戦していた子が、やっと魔力をまわせるようになって来た。
それが嬉しかったのだろう、どんどん内に魔力を集めていく。
さっきまでの苦労が嘘のように、全身に魔力を巡らせ、地面や草木などの周りからも地精を集め、自身の魔力や霊力と馴染ませていく。
それを微笑ましく見守っていたのも束の間。
逆に、どんどん膨らんでいき、次第に彼のコントロールから離れてしまう。
すぐに気づいたエリオス殿下が駆けつけ、彼の魔力溜まりを解体しようと試みる。
膨らむスピードは落ちたが、まだ止まらない。
私は、周りの子たちを集め、万が一に備え精霊たちの壁を作る。複数の属性のたくさんの精霊たちが壁になってくれるため、どの属性の魔法力が暴走しても、無効化してくれると信じる。
まだ魔術として完成していない、ただの魔力塊なので、逆に分解しにくいらしく、殿下も手こずっていた。
にしても、すごい才能だ。と、思っていたら、彼と中のいい子がこっそり教えてくれる。
「オッシは、両親はただの雑貨屋だけど、母親の父が、オッシの祖父が、どっかの侯爵様の三男で元騎士だって聞いたことあります」
お祖父様が、跡目を継げずに平民に下る貴族子息のひとりなのね。
もしかしたら、父親も、先祖に貴族がいたのかも。それくらい、貴族(魔力持ち)に匹敵する素質だったから。
パシっと魔力塊が弾けて霧散する。
その際、少し小さな魔力塊がこちらへも飛んで来たけれど、精霊たちが難なく無力化してくれたので、生徒達には被害はなかった。
最後まで苦戦していた子──オッシは、疲れ果てたのか魔力切れを起こしたのか、その場に崩れる。
生徒達に悲鳴のような声が上がるけれど、エリオス殿下がオッシを受け止め、怪我もなく済んだ。
「わたしは、オッシを救護センターへ運ぶから、エステルは、生徒たちを頼む」
そう言って魔法士学校の施設が立ち並ぶ区画へ向かう殿下の眼が、また、赤かったような気がした──
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
【完結】これをもちまして、終了とさせていただきます
楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。
伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。
そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。
「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」
神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。
「お話はもうよろしいかしら?」
王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。
※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる