2 / 98
第一章 ヒロイン編
2.
しおりを挟む
「はぁ……いい加減カルティドその目で見るのはやめろ。」
黄金の瞳を細めてジッーといつまでも俺を見ている。
勉強をしに来たんだろ!!
……………別の目的があるのか!?
「クラリス、リティアナとは本当の兄弟だろうな?」
「当たり前だ。俺とリティアナは正真正銘お父様とお母様の子供だ。見ればわかるだろ!?リティの銀色の髪に俺よりは濃いが紫の瞳をしててそっくりだ!!」
「………さっきの行動はどう見ても恋人同士に見えるぞ。しかも夜一緒に寝てるんだって?」
「……………話をしてていつのまにか寝て気づけば朝だっただけだろ。変なこと考えるなよ。」
「最後の笑顔見たか?クラリスには満面の笑みだったな。」
「「可愛かったな。」」
レイロとセルガロは二人とも思い出したのだろう。頬を赤らめながらボーとしている。
カルティドはそれが面白くなさそうに二人を睨んでいる。
「お前達……さっきからリティの話ばかりで勉強しに来たんじゃないのか?まさかとは思うがリティに惚れてないだろうな?」
「リティアナ嬢はクラリスだけに優しいからな………。」
レイロのやつ、今の言い方だと自分にも優しかったらいいのにって聞こえるぞ。
「可愛いし溺愛されたいが、自分だけを想ってくれる人がいいな………。」
セルガロのやつ、リティに想われたいとでも言ってるみたいじゃないか!?
こいつら……………黒だな。
リティにあまり近寄らせないようにしよう。
「そうだね。リティアナは公爵令嬢だし俺の婚約者でも問題ないだろうね。」
まさかの発言に俺だけでなくレイロもセルガロも目を見開いてカルティドを見る。
「…………冗談だよな?」
恐る恐る聞く俺にカルティドは不適な笑みを浮かべながら衝撃発言を放った。
「リティアナって容姿に性格にもろ俺好みなんだよね。全く俺を毛嫌いする令嬢って初めてだ。皆媚売ってきたり取り繕うとするところが嫌なんだ。でもリティアナはクラリスだけを見てるんだよな。さっきクラリスも本当の兄弟と念押ししてたし疑問も解決したからこれからは遠慮しなくてもいいな。」
なんだって!?
カルティドは本気ってことか!?
一番本気になってほしくない相手なんだが…………。
「………カルティドには同じ年の別の公爵令嬢が婚約者候補に上がってるだろ。今まで婚約者を作らなかったのに婚約者の話を自分からするのは珍しいな。」
「ようやく学園に入学の年になったからな。」
満足気にニヤッと笑い瞳は獣のように捕らえようとしている力強い瞳だった。
まさか、リティアナが成長するのを待って婚約者にずっと考えてたのか……………。
黄金の瞳を細めてジッーといつまでも俺を見ている。
勉強をしに来たんだろ!!
……………別の目的があるのか!?
「クラリス、リティアナとは本当の兄弟だろうな?」
「当たり前だ。俺とリティアナは正真正銘お父様とお母様の子供だ。見ればわかるだろ!?リティの銀色の髪に俺よりは濃いが紫の瞳をしててそっくりだ!!」
「………さっきの行動はどう見ても恋人同士に見えるぞ。しかも夜一緒に寝てるんだって?」
「……………話をしてていつのまにか寝て気づけば朝だっただけだろ。変なこと考えるなよ。」
「最後の笑顔見たか?クラリスには満面の笑みだったな。」
「「可愛かったな。」」
レイロとセルガロは二人とも思い出したのだろう。頬を赤らめながらボーとしている。
カルティドはそれが面白くなさそうに二人を睨んでいる。
「お前達……さっきからリティの話ばかりで勉強しに来たんじゃないのか?まさかとは思うがリティに惚れてないだろうな?」
「リティアナ嬢はクラリスだけに優しいからな………。」
レイロのやつ、今の言い方だと自分にも優しかったらいいのにって聞こえるぞ。
「可愛いし溺愛されたいが、自分だけを想ってくれる人がいいな………。」
セルガロのやつ、リティに想われたいとでも言ってるみたいじゃないか!?
こいつら……………黒だな。
リティにあまり近寄らせないようにしよう。
「そうだね。リティアナは公爵令嬢だし俺の婚約者でも問題ないだろうね。」
まさかの発言に俺だけでなくレイロもセルガロも目を見開いてカルティドを見る。
「…………冗談だよな?」
恐る恐る聞く俺にカルティドは不適な笑みを浮かべながら衝撃発言を放った。
「リティアナって容姿に性格にもろ俺好みなんだよね。全く俺を毛嫌いする令嬢って初めてだ。皆媚売ってきたり取り繕うとするところが嫌なんだ。でもリティアナはクラリスだけを見てるんだよな。さっきクラリスも本当の兄弟と念押ししてたし疑問も解決したからこれからは遠慮しなくてもいいな。」
なんだって!?
カルティドは本気ってことか!?
一番本気になってほしくない相手なんだが…………。
「………カルティドには同じ年の別の公爵令嬢が婚約者候補に上がってるだろ。今まで婚約者を作らなかったのに婚約者の話を自分からするのは珍しいな。」
「ようやく学園に入学の年になったからな。」
満足気にニヤッと笑い瞳は獣のように捕らえようとしている力強い瞳だった。
まさか、リティアナが成長するのを待って婚約者にずっと考えてたのか……………。
4
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
転生した世界のイケメンが怖い
祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。
第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。
わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。
でもわたしは彼らが怖い。
わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。
彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。
2024/10/06 IF追加
小説を読もう!にも掲載しています。
獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。
真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。
狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。
私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。
なんとか生きてる。
でも、この世界で、私は最低辺の弱者。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる