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第一章 ヒロイン編
20.
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もうもうもう限界です。
見つめられ続け数分がたちましたわ。
カルは目を反らそうとしません……してくれたらいいのに。
私もそんなカルから目が反らせませんでしたが限界を迎えプイッと横を向いた。
「もう終わり?リティにもっと俺を見てほしいな。」
クスクス笑いながらカルが私の頬にそっと手で触れまたカルの顔の方を向かされた。
「…………………何故見つめるのですか?」
「さっき余所見してただろ?リティの瞳には俺だけを映してほしいんだ。」
カル………嫉妬ですか!?
嫉妬はそれだけ想われてると嬉しいですが重すぎませんか?
そんなキャラじゃないですよね!
容姿に性格に魔法に………非の打ち所がない方なのに恋愛に関してはこうも我が儘………いや嫉妬するとは思いもしなかったわ。
「余所見をしていたことはごめんなさい。でも決して男性を見ていたわけではないのです。ご令嬢達の出来事も把握していないと社交界ではついていけませんわ。ましてやカルの婚約者になったのだから当たり前です。」
カルの金髪のさらさらした髪にそっと触れ頭をなでなでするとはぁ……とため息をつき私の胸へと顔を埋めた。
胸元は露出しておりませんがちょうどレース部分で分厚くないのですからカルの体温が感じられて生々しいですわ。
「頭ではわかってるんだが、リティのことになると自分を押さえられなくなる。」
ヤバイわ。
カルの発言をとても嬉しい自分がいるわ。
それに目の前の金髪の髪に触れながら撫で続ける。
ヤバイわね。私がヤバイわ。
ギャップにやられそうになるわね。
皇太子としては完璧なのに………こんな姿を見るなんて恋愛って凄いわ。
「カルの気持ち嬉しいですわ。カルがこの調子なら学園生活大変ですわね。何かある度に閉じ込められそうですわね。なんてね、ふふ。」
「……………………。」
いやいやいや、冗談ですよ!!
冗談ですので返事してくれませんか!?
本当にしそうで怖いのですが…………無言怖いです。
私が戸惑っていたのが伝わったのか上を向いたカルは笑顔だった。
「リティがいい子にしていれば何もしないよ。」
えぇ!?
いい子ではなかったら閉じ込められてしまいますの?
カルの愛情嬉しいのに少し怖いと思ってしまうのは気のせいでしょうか。
「ねぇ、リティはクラリスが好き?」
「はい。クラリスお兄様大好きですわ。」
即答で答えると少し機嫌が悪くなってしまったが本当のことだから嘘はつけないのです。
「俺のことは好き?」
「………………好きか嫌いかと聞かれると好きですが、色々とついていけてないですわ。カルからの想いと同じくらい……とはまだ言えません。ごめんなさい。」
「リティは正直だね。そんなところも好きだよ。リティのクラリス大好きは昔から知っていたから徐々にだね。」
好きと言われて顔が真っ赤にならないはずがない。
というか、徐々に………どうするのですか!?
その曖昧な言葉が余計怖いのですが。。
そして私の胸に顔を埋めてスリスリしないでください。
「ちょっカル、離れてください。それはやりすぎですわ。クラリスお兄様にだってされたことないのに………。」
私の言葉を聞いたカルがピタッと止まり胸から離れたと思ったらにっこりと笑顔で私を見上げた。
「クラリスがリティにこんなことしてたらヤバイ奴だよ。リティにこんなこと出来るのは婚約者の俺だけなんだよ。わかった?」
笑顔とは裏腹にダークなオーラを醸し出しているなんか怖いカル。
「わっわかりましたわ。それにこっこんなことするのはカルくらいですわ。」
誰構わずスリスリされたらたまったもんじゃないですわ。
「リティは純粋だね。」
そう言いながらやめてほしい。
胸からは離れず親指で私の唇をぷにぷに触ってくる。
こっちはこんなことされたことないのでドキドキが鳴りやまないですわ。
「貪りたいな。」
なんですって!?
カルなんて言いました!?この状況でどっちのことですか……唇ですか?胸ですか?
いやいやどっちにしても駄目ですわ。
私の心をパニックにする爆弾発言は勘弁してください。
見つめられ続け数分がたちましたわ。
カルは目を反らそうとしません……してくれたらいいのに。
私もそんなカルから目が反らせませんでしたが限界を迎えプイッと横を向いた。
「もう終わり?リティにもっと俺を見てほしいな。」
クスクス笑いながらカルが私の頬にそっと手で触れまたカルの顔の方を向かされた。
「…………………何故見つめるのですか?」
「さっき余所見してただろ?リティの瞳には俺だけを映してほしいんだ。」
カル………嫉妬ですか!?
嫉妬はそれだけ想われてると嬉しいですが重すぎませんか?
そんなキャラじゃないですよね!
容姿に性格に魔法に………非の打ち所がない方なのに恋愛に関してはこうも我が儘………いや嫉妬するとは思いもしなかったわ。
「余所見をしていたことはごめんなさい。でも決して男性を見ていたわけではないのです。ご令嬢達の出来事も把握していないと社交界ではついていけませんわ。ましてやカルの婚約者になったのだから当たり前です。」
カルの金髪のさらさらした髪にそっと触れ頭をなでなでするとはぁ……とため息をつき私の胸へと顔を埋めた。
胸元は露出しておりませんがちょうどレース部分で分厚くないのですからカルの体温が感じられて生々しいですわ。
「頭ではわかってるんだが、リティのことになると自分を押さえられなくなる。」
ヤバイわ。
カルの発言をとても嬉しい自分がいるわ。
それに目の前の金髪の髪に触れながら撫で続ける。
ヤバイわね。私がヤバイわ。
ギャップにやられそうになるわね。
皇太子としては完璧なのに………こんな姿を見るなんて恋愛って凄いわ。
「カルの気持ち嬉しいですわ。カルがこの調子なら学園生活大変ですわね。何かある度に閉じ込められそうですわね。なんてね、ふふ。」
「……………………。」
いやいやいや、冗談ですよ!!
冗談ですので返事してくれませんか!?
本当にしそうで怖いのですが…………無言怖いです。
私が戸惑っていたのが伝わったのか上を向いたカルは笑顔だった。
「リティがいい子にしていれば何もしないよ。」
えぇ!?
いい子ではなかったら閉じ込められてしまいますの?
カルの愛情嬉しいのに少し怖いと思ってしまうのは気のせいでしょうか。
「ねぇ、リティはクラリスが好き?」
「はい。クラリスお兄様大好きですわ。」
即答で答えると少し機嫌が悪くなってしまったが本当のことだから嘘はつけないのです。
「俺のことは好き?」
「………………好きか嫌いかと聞かれると好きですが、色々とついていけてないですわ。カルからの想いと同じくらい……とはまだ言えません。ごめんなさい。」
「リティは正直だね。そんなところも好きだよ。リティのクラリス大好きは昔から知っていたから徐々にだね。」
好きと言われて顔が真っ赤にならないはずがない。
というか、徐々に………どうするのですか!?
その曖昧な言葉が余計怖いのですが。。
そして私の胸に顔を埋めてスリスリしないでください。
「ちょっカル、離れてください。それはやりすぎですわ。クラリスお兄様にだってされたことないのに………。」
私の言葉を聞いたカルがピタッと止まり胸から離れたと思ったらにっこりと笑顔で私を見上げた。
「クラリスがリティにこんなことしてたらヤバイ奴だよ。リティにこんなこと出来るのは婚約者の俺だけなんだよ。わかった?」
笑顔とは裏腹にダークなオーラを醸し出しているなんか怖いカル。
「わっわかりましたわ。それにこっこんなことするのはカルくらいですわ。」
誰構わずスリスリされたらたまったもんじゃないですわ。
「リティは純粋だね。」
そう言いながらやめてほしい。
胸からは離れず親指で私の唇をぷにぷに触ってくる。
こっちはこんなことされたことないのでドキドキが鳴りやまないですわ。
「貪りたいな。」
なんですって!?
カルなんて言いました!?この状況でどっちのことですか……唇ですか?胸ですか?
いやいやどっちにしても駄目ですわ。
私の心をパニックにする爆弾発言は勘弁してください。
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