お兄様が攻略対象者で妹のモブ令嬢のはずですが、攻略対象者が近づいてきて溺愛がとまりません。

MAYY

文字の大きさ
39 / 98
第一章 ヒロイン編

39.

しおりを挟む
「リティはなかなか俺にを教えてくれないな。ヴィン頼みたいことがある。」

「はい。カルティド殿下。」

皇太子の執務室に突如現れたヴィンは俺の優秀な影だ。

「イークス侯爵家とモーリス男爵家に繋がりがないかを調べてくれ。リティに恥をかかせたをするとしよう。」

「わかりました。すぐに調べてまいります。」

「それから、を包み隠さずにさりげなく噂を流してくれ。」

にですね。わかりました。」

「ああ、頼んだよ。」

音もなく返事をし姿を消したヴィンに呟いた。
リティのは待てるが、それまでに大事な人リティが攻撃されて黙ってるほど俺はお人好しではない。

念願のリティとの婚約ができたんだ。
甘い雰囲気を堪能したい………早く片付けなければな。

早くリティの全てを俺のものにしたいよ。


ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーー


「リティアナ、聞いたけど本当か?」

…………学園に来るなり色んな人から聞かれておりますわ。
それにしても聞いてきたイグルスの顔がとても怖いのですがどうしたのでしょう?

「イグルスもですか。朝から色んな人から同じ質問を何度も聞かれ困っておりましたの。噂になってるらしいですわね……本当のことですわ。」

私が答えるとますますイグルスの顔が怖くなっていくのですが……何か怒らせるような話でもしてますかね?

「本当なんだな……殿になったとしても俺はリティアナが好きだ。」

「………イグルス突然怖い顔をして何を言い出すのですか。しかもなんですかその………殿とは?」

「ん?お前本当のことだと言ったよな!?」

「はい。昨日のイークス侯爵令嬢にモーリス男爵令嬢との件ですわね。はぁ……関わりたくないのに何故か絡んできて嫌になりますわ。それ以外に何があります?」

考えても他に特に思い当たることがなくきょとんとした顔でイグルスを見ると少し驚いているがどうしたのだろうか?

「それだけ?」

「ん???他に何かありますの?」

「いや…………………。」

珍しくイグルスが言葉を濁してますが何故ですか??
そんなに言いにくいことですか?
逆に聞くのが怖くなってきますが、今聞かないと今後大変なことになりそうな予感がして力をこめて聞いてしまいますわ。

「イグルス!教えて!!」

絶対に教えてもらわなきゃとイグルスの腕をつかんで問いただす。

「はぁ………わかったわかったから落ち着け。モーリス男爵令嬢がリティアナにジュースをかけ、自分の衣服にも付いたとリティアナに抗議をしてきて濡れ衣をきせようとした。………までは合ってるな?」

「その通りですわ。座っていたのに後ろから吹っ掛けてきましたの。ビックリでしたわ。」

「カルティド殿下とその場を後にし、ベトベトに濡れたリティアナを。」

きょとんとした顔をしてイグルスを見上げながら

「ん?イグルス意味が分かりませんわ。何を食べたのですか?」

「お前……本気で言ってるのか?」

「イグルス意地悪しないで教えてって言ってるのです。」

ぷく~っと頬を膨らませイグルスを見上げると「うっ……反則だ。」と顔を真っ赤にして何故か私から目をそらしましたわ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

波間柏
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

転生したら乙女ゲームのヒロインの幼馴染で溺愛されてるんだけど…(短編版)

凪ルナ
恋愛
 転生したら乙女ゲームの世界でした。 って、何、そのあるある。  しかも生まれ変わったら美少女って本当に、何、そのあるあるな設定。 美形に転生とか面倒事な予感しかしないよね。  そして、何故か私、三咲はな(みさきはな)は乙女ゲームヒロイン、真中千夏(まなかちなつ)の幼馴染になってました。  (いやいや、何で、そうなるんだよ。私は地味に生きていきたいんだよ!だから、千夏、頼むから攻略対象者引き連れて私のところに来ないで!)  と、主人公が、内心荒ぶりながらも、乙女ゲームヒロイン千夏から溺愛され、そして、攻略対象者となんだかんだで関わっちゃう話、になる予定。 ーーーーー  とりあえず短編で、高校生になってからの話だけ書いてみましたが、小学生くらいからの長編を、短編の評価、まあ、つまりはウケ次第で書いてみようかなっと考え中…  長編を書くなら、主人公のはなちゃんと千夏の出会いくらいから、はなちゃんと千夏の幼馴染(攻略対象者)との出会い、そして、はなちゃんのお兄ちゃん(イケメンだけどシスコンなので残念)とはなちゃんのイチャイチャ(これ需要あるのかな…)とか、中学生になって、はなちゃんがモテ始めて、千夏、攻略対象者な幼馴染、お兄ちゃんが焦って…とかを書きたいな、と思ってます。  もし、読んでみたい!と、思ってくれた方がいるなら、よかったら、感想とか書いてもらって、そこに書いてくれたら…壁|ω・`)チラッ

【完結】男の美醜が逆転した世界で私は貴方に恋をした

梅干しおにぎり
恋愛
私の感覚は間違っていなかった。貴方の格好良さは私にしか分からない。 過去の作品の加筆修正版です。

どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~

涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

処理中です...