お兄様が攻略対象者で妹のモブ令嬢のはずですが、攻略対象者が近づいてきて溺愛がとまりません。

MAYY

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第一章 ヒロイン編

40.

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「カルに綺麗にしてもらってカルに出されてものを食べましたがそれが何か?」

「お前って積極的だったんだな。俺もな。」

どういう意味かしら?
カルに綺麗に衣服をしてもらって……まぁお風呂には入りましたがそこは置いといて、そのあと一緒にお茶をしましたがいけないことでしたか?

「ん?いいですよ。イグルスが改まって言うなんて変な感じですわね。何時にしますか?」

目を見開いて私を見つめ動かなくなりましたわ。
一緒にお茶をしてお菓子を食べることがそんなにおどろくことでしょうか。

「イグルス?どうして固まってますの??イグルスから言ってきたではありませんか。あっ、イグルスはあまり経験がないお茶会に行っていないのですね。ふふ、私の方が先輩ですわね。大丈夫ですわ、私以外にいるわけではないのですからそんなに固くならないでいいですよ。」

「リティアナ……好きだ。大好きだ。」

今度は何故か甘い声で私の名前を呼びながら好きだと言って熱のこもった瞳で見つめてくるから、どうしましたか?
イグルスに何があったのでしょうか?
甘い要素なんて何一つなかったのにイグルスどうしてしまったのです?

「イグルス、どうしちゃったの?落ち着いて。」

私の言葉なんて聞いてなく私に甘い言葉を囁きながら近づいて抱きしめようとイグルスがした瞬間パンっと私に触れることなくイグルスの手が弾かれました。


「そこまでだ。」


低い声が聞こえてきた方を向くとカルが壁に寄りかかって腕組をしてこちらを見ていました。
いつから?いつからいたのですか?
最初は私達しかいなかったはずなのに………。
それに前と同様に、さっきのイグルスが私に触れようとしたら弾かれたのはどうして?と私は唖然としていたとき、近づいてきてカルから抱き締められた。

「……いつからいましたの?」

「リティアナがカルティド殿下のものになった………辺りかな。」

ほぼ最初からじゃないですか。
全然気づきませんでしたわ。

「なら話が早いですわ。カル!!大変です!!イークス侯爵令嬢とモーリス男爵令嬢の件の他によくわからないのですが私と一緒にカルが食べたお菓子を食べたことが噂になってるのです。」

「リティは可愛いな。そのままのリティでいてほしいんだが、今回のように他の男に誤解されたら困るな。」

「カル!?意味が全く分かりませんわ。」

にっこり笑顔で私に近づいてきて耳元で教えてくれましたわ。
がどういう意味なのかを………聞いてボンッと一気に顔に熱が集中するのがわかる。

「えっ!?………えっ?えええええええ!!!!わわわわわわ私そそそそそそそそそそそそそそそそそそんなつもりじゃ…………っ。」

「やっと理解してくれた?という訳で見ての通りブレーリ令息、リティが誤解してて申し訳ないね。先ほどのことは多めに見るがリティのことは諦めてくれ。」

「誤解はわかったがリティアナを諦めるかは別だ。」

私を抱き締めたままカルがイグルスに言ってる…………ん?イグルスに私言いましたよね。
私はお茶を一緒にと思ってたけどイグルスは違った……………………………自分の言動を思い出して超絶パニック状態です。

学園中に響くくらい大きな声で悲鳴をあげたのは言うまでもない。
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