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第一章 ヒロイン編

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信頼ある王宮の主治医を呼びリティを見るなり血相を変えた。

「ファシリック公爵令嬢になんてことを。。頬の腫れは引き綺麗になるでしょう。口の中が切れたみたいですので固形は食べにくいでしょうからスープ類から始めた方が良さそうですね。…………お腹の方に強い衝撃があったみたいで…………お腹を殴られたようで痛みがあるかと思いますがすぐに回復するでしょう。肉体的にも精神的にも一時安静が必要です。」

「じぃ、お腹も殴られてるのか??」

「カルティド殿下、着衣の上からでも衝撃があるくらい強く殴られております。殴ったのは男性ですか?女性ですか?男性ならば手加減をしてこれくらいでしょうが、女性ならば相当な力の持ち主……あるいはがないとここまでは出来ないでしょう。」

「………女だ。じぃ、ありがとう。あとは俺が介抱する。」

「ファシリック公爵令嬢が目を覚めたら本人から症状を聞きたいのでその時はお呼びくださいませ。」

「わかった。それから誰もこの部屋に近づけるなと皆に伝えてほしい。」

「承知しました。」

自分の部屋でリティと二人になってから防音魔法と結界魔法で誰も入らせないようにする。
女だろうが今は誰もリティに近づけたくない。

リティのボロボロになった胸元を見ると目の前が真っ赤になり胸くそ悪い。
リティに手を出したララ・サルコーに、モーリス男爵令嬢どうしてやろうか。
あいつブレーリは問答無用で許さん。

クラリスも見ていたからファシリック公爵家も黙っていないだろう。

リティの怪我を確認するために全てを脱がせたが頬とお腹以外はロープで縛られた時についたかすり傷くらいでホッとした。

がリティを欲していることは目を見ればわかった。も例外ではなかったが、あの二人にリティの一部胸元だけでも見られたことに気が狂いそうだ。

リティの全ては俺だけのものだ。
俺以外に見られるだけでも許せない。

最近やばいな……リティを抱けば抱くほど自分を制御できなくなる。
俺が安心できるのはリティを抱いているときだけだ。

「俺が消毒してやる。」

全裸のリティを見ながら抱きたい衝動を堪えて見えていた胸元にだけにキスをする。

「ん………カ………カ……ル……。」

何度も何度も口づけをし自分でも気持ちが高ぶってきてしまって沢山のキスマークをつけた。
意識が無いのに俺の名前を自然と呼んだから気持ちが高揚してしまった。

「このまま腕の中に閉じ込めたいが、リティを痛め付けたから待っていて。」

ベッドに寝かせたリティの唇に口づけをした。
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