君のうた、海に響く
古文教師・宮原の静かな授業に、主人公・鳴海奏多は眠気まじりに耳を傾けていた。
和泉式部を偏愛する宮原がある日託したのは、クラスメイト・中谷葉月への分厚い資料と一首の和歌、そして「訳してほしい」という奇妙な依頼だった。
やがて鳴海は、言葉の行間に潜む千年前の想いに触れ、和歌を通して誰かを深く知る喜びを知っていく。潮が引くほどの涙とは? 鳴海と中谷はそれぞれに答えを探し始める──。
恋とは、祈りとは、言葉とは。
重なり合う「うた」と「和歌」が、まだ見ぬ未来へ静かに響いていく、春の季節の青春小説。
和泉式部を偏愛する宮原がある日託したのは、クラスメイト・中谷葉月への分厚い資料と一首の和歌、そして「訳してほしい」という奇妙な依頼だった。
やがて鳴海は、言葉の行間に潜む千年前の想いに触れ、和歌を通して誰かを深く知る喜びを知っていく。潮が引くほどの涙とは? 鳴海と中谷はそれぞれに答えを探し始める──。
恋とは、祈りとは、言葉とは。
重なり合う「うた」と「和歌」が、まだ見ぬ未来へ静かに響いていく、春の季節の青春小説。
あなたにおすすめの小説
ぼくのだいじなヒーラー
もちっぱち
絵本
台所でお母さんと喧嘩した。
遊んでほしくて駄々をこねただけなのに
怖い顔で怒っていたお母さん。
そんな時、不思議な空間に包まれてふわりと気持ちが軽くなった。
癒される謎の生き物に会えたゆうくんは楽しくなった。
お子様向けの作品です
ひらがな表記です。
ぜひ読んでみてください。
イラスト:ChatGPT(OpenAI)生成
わたしの婚約者は学園の王子さま!
久里いちご
児童書・童話
平凡な女子中学生、野崎莉子にはみんなに隠している秘密がある。実は、学園中の女子が憧れる王子、漣奏多の婚約者なのだ!こんなことを奏多の親衛隊に知られたら、平和な学校生活は望めない!周りを気にしてこの関係をひた隠しにする莉子VSそんな彼女の態度に不満そうな奏多によるドキドキ学園ラブコメ。
【完結】またたく星空の下
mazecco
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞 君とのきずな児童書賞 受賞作】
※こちらはweb版(改稿前)です※
※書籍版は『初恋×星空シンバル』と改題し、web版を大幅に改稿したものです※
◇◇◇冴えない中学一年生の女の子の、部活×恋愛の青春物語◇◇◇
主人公、海茅は、フルート志望で吹奏楽部に入部したのに、オーディションに落ちてパーカッションになってしまった。しかもコンクールでは地味なシンバルを担当することに。
クラスには馴染めないし、中学生活が全然楽しくない。
そんな中、海茅は一人の女性と一人の男の子と出会う。
シンバルと、絵が好きな男の子に恋に落ちる、小さなキュンとキュッが詰まった物語。
童話絵本版 アリとキリギリス∞(インフィニティ)
カワカツ
絵本
その夜……僕は死んだ……
誰もいない野原のステージの上で……
アリの子「アントン」とキリギリスの「ギリィ」が奏でる 少し切ない ある野原の物語 ———
全16話+エピローグで紡ぐ「小さないのちの世界」を、どうぞお楽しみ下さい。
※高学年〜大人向き
マジカル・ミッション
碧月あめり
児童書・童話
小学五年生の涼葉は千年以上も昔からの魔女の血を引く時風家の子孫。現代に万能な魔法を使える者はいないが、その名残で、時風の家に生まれた子どもたちはみんな十一歳になると必ず不思議な能力がひとつ宿る。 どんな能力が宿るかは人によってさまざまで、十一歳になってみなければわからない。 十一歳になった涼葉に宿った能力は、誰かが《落としたもの》の記憶が映像になって見えるというもの。 その能力で、涼葉はメガネで顔を隠した陰キャな転校生・花宮翼が不審な行動をするのを見てしまう。怪しく思った涼葉は、動物に関する能力を持った兄の櫂斗、近くにいるケガ人を察知できるいとこの美空、ウソを見抜くことができるいとこの天とともに花宮を探ることになる。
魔法少女はまだ翔べない
東 里胡
児童書・童話
第15回絵本・児童書大賞、奨励賞をいただきました、応援下さった皆様、ありがとうございます!
中学一年生のキラリが転校先で出会ったのは、キラという男の子。
キラキラコンビと名付けられた二人とクラスの仲間たちは、ケンカしたり和解をして絆を深め合うが、キラリはとある事情で一時的に転校してきただけ。
駄菓子屋を営む、おばあちゃんや仲間たちと過ごす海辺の町、ひと夏の思い出。
そこで知った自分の家にまつわる秘密にキラリも覚醒して……。
果たしてキラリの夏は、キラキラになるのか、それとも?
表紙はpixivてんぱる様にお借りしております。
その付喪神、鑑定します!
陽炎氷柱
児童書・童話
『彼女の”みる目”に間違いはない』
七瀬雪乃は、骨董品が大好きな女の子。でも、生まれたときから”物”に宿る付喪神の存在を見ることができたせいで、小学校ではいじめられていた。付喪神は大好きだけど、普通の友達も欲しい雪乃は遠い私立中学校に入ることに。
今度こそ普通に生活をしようと決めたのに、入学目前でトラブルに巻き込まれて”力”を使ってしまった。しかもよりによって助けた男の子たちが御曹司で学校の有名人!
普通の生活を送りたい雪乃はこれ以上関わりたくなかったのに、彼らに学校で呼び出されてしまう。
「俺たちが信頼できるのは君しかいない」って、私の”力”で大切な物を探すの!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
拝読いたしました!
和泉式部の和歌をめぐって進んでいく青春ストーリーが、とても美しかったです。
文体や描写も綺麗で、鳴神くんの心情表現が痛いほど伝わってきました。
「好きを好きと認められない」
「周りから落胆されるのが怖い」
そうした気持ちは誰しもが経験するものだと思います。だからこそ、鳴神くんが一歩を踏み出した成長は、とても心に残りました。
特に、鳴神くんの背中を不器用ながらも後押ししてくれた宮原先生が大好きです。無気力そうに見えて、実はしっかり生徒に向き合ってくれる。こんな先生のもとで学校生活を送りたかったなと思いました。
素敵な物語を読ませていただき、ありがとうございました!
ヘイミンクラゲ様
ご感想ありがとうございました!
(お返事遅くなり失礼いたしました)
夢に向かって歩くのは勇気がいりますよね。わたしは未だに怖いです。
鳴海くんも含めて学生陣が悟り世代のいい子ばかりなので、対比としての宮原先生の自由奔放さが際立ちましたね笑
わたしも宮原先生の掴みどころない感じが好きなので、気に入っていただけて嬉しいです。
タイトルも文章もテーマも好みの素敵な作品で、こちらで出会えて良かったです
YAも児童文学もわりと読んでる方だと思うのですが、ここまで好みにぴたっとはまるのもなかなかないのでコメントさせてもらいました
言葉足らずですみません。作家活動、応援しています!
初椛様
ご感想いただき、ありがとうございます。
好きな世界を伝えたいと執筆した小説なので、その気持ちが伝わったようでとても嬉しいです。
お好みに嵌ったとのこと、励みになります!
かやの志保様
ご感想ありがとうございました。
現代語訳はすべて作者の独自解釈なので、果たしてこれが「正解」かは断言できないのですが、こうした複数解釈の幅があるのも和歌の楽しみ方のひとつだと思います。最後に潮騒の音が聞こえてきたとのこと、嬉しいです。
退会済ユーザのコメントです
大福さん
ご感想ありがとうございます〜!
キャラクターが書けていないのではないかとずっと悩んでいたので、大福さんのご感想に救われた気持ちです。
和泉式部さんは他にもとても素敵な歌があるのですが、中でも気に入っている数首をご紹介できて良かったです!
楽しんでいただけて嬉しいです。ありがとうございました!!
穏やかな青春物語ですね
とても面白いなと思うのは、実のところ、最後まで答え合わせがなされないところです。
彼からは彼らなりに、「先生はこういう意図ではないか」「つまり、答えはこうなのではないか」と考えます。
ですが、実際それが当たっているのかは、不明なところのまま。先生がわざわざこのようにした意図も不明です。
ですが、だからこそ、2人の間でだけ共有された答えで繋がっている構造は、美しく思います。
答え合わせがされてしまえば、2人だけのものではなくなってしまうからですね。
今の季節にあった海を見たくなる物語でした。さざ波に耳を傾けながら、一首、詠んでみたいものです。
裃さん
こんなに早くにご感想いただき、本当にありがとうございます。
そうなのです、答え合わせはされないし、謎は謎のままなのです。
宮原先生の退職理由含め、先生が何を感じていたか裏設定はあるので、先生視点の番外編を書こうと思えば書けるのですが、宮原先生嫌がりそうだな……と躊躇しています笑
結局のところ、千年後どう解釈されるかなんて、詠み手の和泉式部も流石に想像できないと思うのです。秘密も謎もそのままのことがあった方が世界はキラキラしているような気もします。
拝読しました。
後味のよい終わり方で、深い歌を楽しめた時のような余韻と余白を残してくれました。
しばらく波間を漂うような読後感の中、奏多くんの青春がこれからのように、明るい明日を夢みてみたくなります。
一つの歌に込められた言葉の多重奏。
その音をそれぞれが聴いて、感じ、新たな解釈に辿り着いていく過程がとても青春してて素敵でした。
素敵な物語をありがと御座いました。
今後も陰ながら応援させて頂けたらと存じます。
真上さん
ご感想ありがとうございます!!
わぁ〜楽しんでいただけたようで嬉しいです。
奏多くんはきっとこれから大海に乗り出して行くと思います!
これを執筆していた時は、まさか短歌を毎日詠むようになっているとは思わなかったので、今の想いも乗せて加筆修正しました。
31文字の中にどこまで意味を篭めるのか、どれだけの想いを重ね合わせるのか、千年前も今もきっと変わらないのかなと思っていたりします。
余白と余韻に青春を感じていただいたとのこと、めちゃくちゃ嬉しいです〜!
ありがとうございました!!
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。