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借金勇者

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「・・・・は?

 報酬は?
 ワイバーン狩ってきたきただろうが!
 その報酬はないのかよ!?
 処分費だ?
 どういうことだよ!」

 唾飛んでるよ

「先ほども申し上げた通りです。受付との確認作業のないまま依頼書を持っていかれたのでは、討伐可能なパーティーの方々に依頼を出しこともできなくなるので、罰則金です
 依頼失敗に関してはお話しした通り、数が足りませんし、そもそも一匹も討伐してないのが明らかです。
 処分費・・・あのワイバーンのどこに利用価値があるのですか?肉は血抜きもあれずそのままだったため、アンモニア臭が強い腐肉に成り果てて、爪は適切な処置がされてないので、使い物になりません。そもそも頭部が見当たらないのですが、どこに置き忘れてきたんですか?
 虚偽報告はワイバーンを譲り受けたという相手を特定できませんでした。
 それら全てが虚偽の報告なので三倍のマイナス7500000コインとなりました。
 この情報は既にギルドカードに記載済みで、勇者様ということで皇帝閣下に報告済みです」

 うっわ~容赦ねぇ・・・ま、自業自得だけど。そういえば武器を盗んできたみたいなことも言ってたから、その責も追加だねー

「ちょ、ちょっと待てよ!素材・・ワイバーンの死骸は俺らのせいじゃねえよ!アイツだ!通りすがりのライダーが粗悪なゴミを俺らに押し付けたんだ!罰するならそいつだろうが!俺は関係ないぞ!」

 この後に及んで・・・ドローンさん?
 どうやらドローンさんはこうなることを予測して動いてくれてたようだ。

「何故見ず知らずの人がその様なことをなさるのですか?縦しんばそうだったとしても、受け取った時点でひどい状態のワイバーンでしたら、何故それを持ち込んだのですか?」

「煩い五月蝿いウルサイ!」

 タケシは病的に叫びだすと腰の武器を抜き去り、今にも襲い掛かろうとしたが、そんな暴挙僕が許すとでも?

 僕は目の前でそんな暴挙を許すはずもなく一足でタケシの背後に接近し、踝の辺りにローキックをお見舞いする。
 腰を中心に一回転半して顔面から床に叩きつけられる。勿論踝はくだけていて立ち上がることもできず呻いている。

「だれだ!」

「ギルドホール内で武器を抜くのは重罪で、殺されても文句は言えないんだぞ?
 最も、殺されてた方が楽だったかもしれないけどな」

 ローキックも、折砕くために叩きつけるでなく、振り抜いてみたら見事に回って、少しだけ面白くて溜飲が下がった。

「ショウ様ありがとうございます」

 ぁ、ここでバラすのね?『解除』

「ぁ、どうも。通りすがりのライダーです」




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