気がついたら白い世界◇ここは神域ですか?神様?どこですか?誰もいない?え?え?え?◇

ばふぉりん

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第五話

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 初心者修練所では頭上の吹き出しを眺めながらの運びとなり、操作?自体は頭の中で考えるだけでOKで・・・剣を振る。弓矢を射る。棍棒を・・・フライパンを・・・それとなくやってみればシステムアシスト?が発生するようで、最適化された動きをしてくれた。

「これなら・・・でも・・・」

 動きはシステムアシストが・・・しかし・・・

「・・・剣も刀も・・・モーションが一緒だとなぁ・・・」

 押し断つ剣・・・斬り裂く刀・・・当然モーションは全く違う・・・棍棒にしたって・・・基本打ち下ろしての打撃のみ・・・突いてもいいよね?でも、相手を攻撃する・・・という意志を持った瞬間・・・いつものモーションでしか攻撃ができなくなってしまう・・・これは酷い・・・

「まぁ?最も酷いのはこの会話システムだけどね・・・」

 会話なのに耳から入らず・・・口から出さず・・・全て頭上の吹き出しで・・・

「・・・まぁ・・・なんとかこれでここも卒業だ・・・」

 ある程度の世界常識を学び・・・職業適性はシーフと言う、所謂速度重視の戦闘職だが・・・生前でもよく選んでいた職業だ・・・この不慣れなシステムの中でも、慣れ親しんだ職なら少しは・・・そんな淡い期待を胸に・・・卒業となる最後の門をくぐった先には・・・

「さぁいらっしゃい!安いよ!」
「なんと○○遺跡から出土された魔法剣だよ!」
「こっちは最高級の籠手だ!装備制限はあるけどな!」
「ポーションどうですか~?」
「遺跡中層攻略メンバー募集してます!前衛後衛以外!主にヒーラー募集中です!」
「一緒にモフモフを探しに行きませんか!?」
「社会人ギルド設立しました!これから社会人でも今日まで社会人でも!誰でも!」
「打撃倶楽部です!斬る突くお断り!拳に愛を込めてみませんか!?」

 門の先の・・・冒険の世界では・・・が飛び交っていた・・・もちろん修練所で見かけた吹き出しのような感ん番を頭上に掲げて座ったりしているキャラクターも見受けられるが・・・

「あれ?こんな画面だっけ???」

 生前の慣れ親しんだ画面は先ほどまでいた初心者修練所・・・今目の前に広がっているこの世界は???
 それに声も聞こえるし・・・どういう?

「ん?そこの少年!もしかしてから出てきたのかな?」

「はい。なんでわかったんですか??」

 いやまぁ正解なんだけど

「そりゃまぁ、その見た目とキョロキョロしてればね。ここじゃあれだし・・・そこの飯屋にでも入らないか?」

「・・・ナンパ?」

「・・・いやいやいや、親切心から・・・だけど・・・心配なら・・・そうだな・・・香澄~?ちょっときてくれ」

 声をかけてきた男性は後ろを振り返って誰かの名前を呼び

「どうしたの?マスター・・・って、ナンパ?」

「ちょ!またっていうなよ!誤解されるだろうが・・・まぁあれだ。こいつ初心者らしいから説明と相談をと思ってな?飯でも食いながら・・・お前も一緒なら変な勘ぐりは減るだろうと思ってな」

「奢り!?やったー!じゃぁ・・・喜楽亭のパフェ!にしよ!少年!こっちこっち!」

 と、腕を掴まれ・・・触れるんだ・・・引っ張って行かれ・・・うしろでは先ほどの男性が何か叫んでるけど・・・

「ここよ!三日前にオープンしたばかりのお店でね?入ってみたかったんだ~!」

 この香澄という女性・・・背はそれほど高くなく、すらっとしたモデル体型だ・・・髪の毛は青く、ポニーテールに纏めているのに、腰まで伸びている。美人というよりはカッコイイ・・・

「ハァハァハァハァ・・・お前な・・・普段からそのスピード出せよ」

 やっと追いついてきた男性

「さぁ席も取ったし、注文注文!」

 行動早っ!

「通常のパフェひとつと、特大ひとつ、あっちのクマにはコーヒーブラックで」

 さっさと注文をしてウキウキ顔で・・・

「すみません・・・今更なんですけど、お二人はどう言った関係ですか?」

 なんとなくわかるが

「ごめんごめん。私の名前は香澄。そっちのクマは私が所属しているギルド【香風の森】のギルドマスターで、困っている人がいたら放っておけない極度のお人好し。私も森でこのクマさんに拾われたんだ~。君の名前は?」

 やっぱりギルド持ちか・・・名前を答えようとしてる間に『誰がクマだ』って・・・

「ボクの名前はショウって言います。それで、なんで初心者修練所から出てきたばかりってわかったんですか?」

 そう言うと2人は顔を見合わせて

「まずそこから説明しようか。もう何年前になるか忘れたが、しょうね・・・ショウが最初に立っていた場所は、今はもう誰も使わなくなった初心者修練所の出口なんだ。それにその服装も、今となっては珍しい装備だしな。それで変な輩に連れて行かれる前にと思ってね」

「そうそう。初心者修練所なんてもう・・・第三世代位から・・・」

 話がおかしい・・・が、パフェが来たのと、それを食べ始めたことで、合間合間に話を聞いていくと・・・
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