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第10話 尋問 俯瞰視点(2)
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「な、なにをするつもりだっ! や、やめろおおおおおおおおおおおおおおお――え……?」
「なん、だ……?」
「え……?」
悲鳴をあげていた3人が、ポカンとマヌケに声をあげた理由。それは自分達へと伸びて来ていた右手が、虚空で3回強く握り締められたからです。
「……なにもない場所で……?」
「なにを、やってるんだ……?」
「そんなことをして、何になるんだ……?」
『そうか、ならば真実を確認してやろう』。
目の前にいる男はハッキリとそう言ったのに、意味不明なことをしている。3人とも眼球は動かせるため、黒目を動かして困惑の視線を交わしました。
「お、おい! 説明しろ!!」
「目的を教えろ!!」
「なにを企んでやがるんだ!!」
「…………………………」
「なんとか言え!! いい加減こっちの質問に答え――あびべ!?」
「っ!? どっ、どうした!? なにが起き――ごびぺ!?」
「ひい!! どうなってやがる――びぺ!?」
右にいる男から順に突然白目を剥き始め、口からは舌がダラリと垂れるようになる。そんな異常な状態はちょうど1分続き、再び突然、3人の目と舌は元の状態に戻りました。
「……え? 今、意識が、飛んだ、のか……?」
「ナンバー1の方を向いていてから……の……記憶が、ない……。俺は、どうなっていたんだ……?」
「お前達は白目を剥いてベロを出していて、たぶん……オレも同じようになっていたはずだ……。さっき、手を握りしめたアレの影響だ……。オレらはまた、何かされてしまっていて――クライアントの正体ですね? お伝えいたします」
これまで以上に震えていた、ナンバー3を名乗る男。彼の口が突然、おかしなことを言い始めました。
そして――
「っ、余計なことを言うな!! やめろ――クライアントの正体は……」
「お前まで!? それ以上喋るな――アズローラ子爵当主。我々はアズローラ家から命じられ、元侍女であるローナの拉致を試みました」
――止めようとしていたナンバー1とナンバー2を名乗る男の口も同様に動き、3人揃って自白をしたのでした。
「なん、だ……?」
「え……?」
悲鳴をあげていた3人が、ポカンとマヌケに声をあげた理由。それは自分達へと伸びて来ていた右手が、虚空で3回強く握り締められたからです。
「……なにもない場所で……?」
「なにを、やってるんだ……?」
「そんなことをして、何になるんだ……?」
『そうか、ならば真実を確認してやろう』。
目の前にいる男はハッキリとそう言ったのに、意味不明なことをしている。3人とも眼球は動かせるため、黒目を動かして困惑の視線を交わしました。
「お、おい! 説明しろ!!」
「目的を教えろ!!」
「なにを企んでやがるんだ!!」
「…………………………」
「なんとか言え!! いい加減こっちの質問に答え――あびべ!?」
「っ!? どっ、どうした!? なにが起き――ごびぺ!?」
「ひい!! どうなってやがる――びぺ!?」
右にいる男から順に突然白目を剥き始め、口からは舌がダラリと垂れるようになる。そんな異常な状態はちょうど1分続き、再び突然、3人の目と舌は元の状態に戻りました。
「……え? 今、意識が、飛んだ、のか……?」
「ナンバー1の方を向いていてから……の……記憶が、ない……。俺は、どうなっていたんだ……?」
「お前達は白目を剥いてベロを出していて、たぶん……オレも同じようになっていたはずだ……。さっき、手を握りしめたアレの影響だ……。オレらはまた、何かされてしまっていて――クライアントの正体ですね? お伝えいたします」
これまで以上に震えていた、ナンバー3を名乗る男。彼の口が突然、おかしなことを言い始めました。
そして――
「っ、余計なことを言うな!! やめろ――クライアントの正体は……」
「お前まで!? それ以上喋るな――アズローラ子爵当主。我々はアズローラ家から命じられ、元侍女であるローナの拉致を試みました」
――止めようとしていたナンバー1とナンバー2を名乗る男の口も同様に動き、3人揃って自白をしたのでした。
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