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第2章
7話(3)
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「どんなに剣が鋭利だろうと、数の暴力には勝てはしない! ……その威力を隠していれば、状況は大きく変わっていたのになあ。ベラベラと手の内を明かすからこうなる!」
「え? ベラベラ手の内を明かす? 言っとくけど、私の武器は剣だけじゃないわよ?」
私は右足を踏ん張り、足を軸にしてくるりと回転。向上した身体能力によってかなりのスピードで回り、その最中に剣を正面に突き出すことで――所謂回転斬りを行い、全ての剣を破壊した。
「ごめんなさい、言い忘れたわ。端的に言うと私の能力は物と者を強化できる力で、こーんなこともできちゃうのよね」
肉体はここに来る前に強化してたから、気付けなかったでしょう? 私は何でもかんでも明かすほど、間抜けじゃないわよ。
「な……っ。身体も、だと……!? くそっ、それなら……っっ!」
「6方向が駄目なら、9方向から。9方向が駄目なら、12方向から。12方向が駄目なら、上からも混ぜて16方向から攻めてみる。でも、どれも結果は同じだったわね」
ティルからバトンを受け取った私には、そんなものは効かない。全て力でねじ伏せ、無に還した。
「ぐ……っ。ならば次は――」
「散々防御に回ったんだから、今度は私の番。今度こそ、こっちが攻撃するわね」
太ももにつけていた、私のもう一つの相棒――短剣を取り出し、『祝福』を付与して正面へと飛ばす。
この投擲が不意打ち気味だったことに相手も動揺も加わり、短剣は相手に命中。寸前で少し避けられたものの、右肩を貫き風穴が開いた。
「え? ベラベラ手の内を明かす? 言っとくけど、私の武器は剣だけじゃないわよ?」
私は右足を踏ん張り、足を軸にしてくるりと回転。向上した身体能力によってかなりのスピードで回り、その最中に剣を正面に突き出すことで――所謂回転斬りを行い、全ての剣を破壊した。
「ごめんなさい、言い忘れたわ。端的に言うと私の能力は物と者を強化できる力で、こーんなこともできちゃうのよね」
肉体はここに来る前に強化してたから、気付けなかったでしょう? 私は何でもかんでも明かすほど、間抜けじゃないわよ。
「な……っ。身体も、だと……!? くそっ、それなら……っっ!」
「6方向が駄目なら、9方向から。9方向が駄目なら、12方向から。12方向が駄目なら、上からも混ぜて16方向から攻めてみる。でも、どれも結果は同じだったわね」
ティルからバトンを受け取った私には、そんなものは効かない。全て力でねじ伏せ、無に還した。
「ぐ……っ。ならば次は――」
「散々防御に回ったんだから、今度は私の番。今度こそ、こっちが攻撃するわね」
太ももにつけていた、私のもう一つの相棒――短剣を取り出し、『祝福』を付与して正面へと飛ばす。
この投擲が不意打ち気味だったことに相手も動揺も加わり、短剣は相手に命中。寸前で少し避けられたものの、右肩を貫き風穴が開いた。
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