13 / 13
エピローグ ティナ・レテアニア視点(2)
しおりを挟む
「一日も早く、貴方が2つの生活を送らなくて済むよう励みます。それまでどうか、よろしくお願いいたします」
わたくしの指に、リングを嵌めてくださったあと。ヴィクトール様は優しく強くわたくしの手を握られ、その手の甲にそっと唇が落ちました。
「僕は――僕達は引き続き、王族にしか使えない角度よりこの国を『綺麗』にしてまいります。感謝を含んだプレゼントが、早く終れるように。愛情だけを込めたプレゼントを行えるよう、邁進してゆきます」
「はい。必ず訪れるその未来を、楽しみにしております」
この方は、『やる』と仰られたら体現される方。ですのでわたくしは確信しつつ、首を上から下へと動かしました。
「……ティナ、信じてくれてありがとうございます。最愛の人に信用されている、こんなにも原動力となるものはありませんよ」
そうするとヴィクトール様のブルーの瞳は柔らかく細まり、わたくし達の身体の距離が更に縮まりました。
吐息。体温。それらを殊更に、感じられるようになりました。
「久しぶりに貴方に会えて、その上嬉しいお言葉をいただけたからですね。手の甲以外にも、させていただきたくなりました」
「ヴィクトール様。わたくしも同じですわ」
久しぶりにお会いできて、嬉しいお言葉をいただけた。ですのでこの胸の中にも、手の甲以外にも、そんな感情が溢れています。
「……ティナ。…………それでは、失礼致します」
「はい……ヴィクトール様。お願い致します」
そうしてわたくし達は指を絡め合い、唇が重なり合う。
お互いの『熱』を、『愛』を直接感じ合って、それによってもっとこの方が愛おしくなって。
「ティナ。今日は、お時間はありますよね?」
「はい、こちらで一日を過ごせます。ヴィクトール様は」
「僕も、このあとも自由に動けます」
このように時間の制約も、ありません。ですのでわたくし達は2人だけの世界で、お互いが満足するまでお互いに触れて。
ティナとして大切な方のお傍で過ごし、そんな方に沢山愛を向け、そんな方からも沢山の愛をいただいたのでした――。
わたくしの指に、リングを嵌めてくださったあと。ヴィクトール様は優しく強くわたくしの手を握られ、その手の甲にそっと唇が落ちました。
「僕は――僕達は引き続き、王族にしか使えない角度よりこの国を『綺麗』にしてまいります。感謝を含んだプレゼントが、早く終れるように。愛情だけを込めたプレゼントを行えるよう、邁進してゆきます」
「はい。必ず訪れるその未来を、楽しみにしております」
この方は、『やる』と仰られたら体現される方。ですのでわたくしは確信しつつ、首を上から下へと動かしました。
「……ティナ、信じてくれてありがとうございます。最愛の人に信用されている、こんなにも原動力となるものはありませんよ」
そうするとヴィクトール様のブルーの瞳は柔らかく細まり、わたくし達の身体の距離が更に縮まりました。
吐息。体温。それらを殊更に、感じられるようになりました。
「久しぶりに貴方に会えて、その上嬉しいお言葉をいただけたからですね。手の甲以外にも、させていただきたくなりました」
「ヴィクトール様。わたくしも同じですわ」
久しぶりにお会いできて、嬉しいお言葉をいただけた。ですのでこの胸の中にも、手の甲以外にも、そんな感情が溢れています。
「……ティナ。…………それでは、失礼致します」
「はい……ヴィクトール様。お願い致します」
そうしてわたくし達は指を絡め合い、唇が重なり合う。
お互いの『熱』を、『愛』を直接感じ合って、それによってもっとこの方が愛おしくなって。
「ティナ。今日は、お時間はありますよね?」
「はい、こちらで一日を過ごせます。ヴィクトール様は」
「僕も、このあとも自由に動けます」
このように時間の制約も、ありません。ですのでわたくし達は2人だけの世界で、お互いが満足するまでお互いに触れて。
ティナとして大切な方のお傍で過ごし、そんな方に沢山愛を向け、そんな方からも沢山の愛をいただいたのでした――。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,799
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(64件)
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
完結おめでとうございます♪
リエズン一家の変わり様が凄すぎて、何があったのか色々想像してしまいました(笑)
ティナに一日も早く、ティナとしてだけ過ごせる日々が訪れますように……☆彡
毎日お話を届けてくださりありがとうございました♪♪
るしあん様。わざわざ感想をくださり、ありがとうございます。
そう、ですね。彼らに関するお話は、今日の投稿分でおしまいとなっておりまして。
明日からはエピローグという形で、彼女の(主人公の)その後について少し描かせていただきたいと思っております。
こちらは全2話構成の予定となっていまして、もちろん、本日と同じ時間に投稿をさせていただく予定です。
筋肉は正義様。わざわざ感想をくださり、ありがとうございます。
こちらは、描写するべきか迷った部分でして。そこは描かない方が気持ちよく読んでいただけるかなと思い、今回は省かせていただきました。
このような人たちになっておりますので、かなりのことがあったようですが……。
それによって領地領民に、良い方向への変化があったようでして。よりよい環境が、出来上がったようです……っ。