私の嫁？はインキュバス

Reigner -河崎悠里と言う女-

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帰宅し心身共に疲労が溜まったのかソファーに倒れこむエイレン。
「翼さん。あの人何者？会っていきなり飛び蹴りかますし、インキュバスってばれてるし、調教ってさらって言うのが怖い。サーカスの人が後ろに見えたよ。」
赤い服に赤いシルクハットで上から目線で鞭をビシバシ振るう悠理ちゃんのイメージがポンと浮かぶ。あっ、似合うな。
「何者かと言われたら、私の幼稚園からの幼なじみで腐れ縁の霊能力者で眼鏡外したら超絶美少女で、既婚者で警察に勤めています。階級は警視です。後、腐れ縁の友人はもう1人いますので。」

余談だが、行く先々で半分宗教化しているファンクラブが自然発生してるんだよね。

「色々と内容が凄いけど霊能力者だから僕の正体が分かったんだ。それにしても、翼さん愛されてるって言うのがヒシヒシとまる籠の中の鳥。そして『メッ』が『滅っ』に聞こえるのは僕の気のせいかい？」
「気のせいじゃないと思うけど。まあ、処罰や拷問じゃなくて良かった」
「ちなみに、祐香里君って誰？翼さんが男の人の名前言うの初めてだし、ゆかりんって馴れ馴れしく呼んでるから。」
「ゆかりんは悠理ちゃんの旦那さんだよ。ゆかりんはニックネームで、悠里ちゃんにつられて」
「そうなんだ・・・わかった」

ゆかりんの話の時のエイレンの目つきが見たことのないほど鋭くて冷たい。声のトーンも２つくらい下がってるし。
普通だったら『ヤバイ、何この表情。ギャップ萌えが激しいんだけど。ゾクゾクする。ありがとうございますって感じるって私どM？」と心の中で悶え倒れてるんだけどさ。実は、ゆかりんって元大手有名男性アイドル事務所の研究生で私の大ファンだった人なんだよね。
元は、叔母の翔子さんが別の研究生のグループのファンで悠理ちゃんと一緒に見に行った時にお披露目されてそこで私はファンに、ゆかりんは悠理ちゃんに一目惚れすると言う。
ゆかりんはその時のニックネームで、悠理ちゃんが偶然呼んだのがきっかけと言う裏話も。言ってることは間違いないから大丈夫だよ・・・ね。

夕食のお重は美味しかったです。
「メニュー見たけどさ、日本酒の種類が多くて蔵元からの直買いもあったからちょくちょく行こうかな」とエイレンは贔屓にする宣言。日本酒好きなんだ。初めて知った。私、超絶下戸だから残念。
明日近くに用事があるからお重洗って返しますか。
箱の中身はチョコレートシュークリームでした。甘さもほどほどで美味しかったです。多分ゆかりん作だな。スイーツ作るの好きだから。