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本編

★距離感

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シャワーを借り、俺はベンのために隅々までからだをきれいにした。

バスルームからわざと裸で出ていくと、それを眩しそうに見たベンが俺を抱いてそっとベッドに降ろす。そんな、大胆なことをしておきながら何か意識してしまって恥ずかしくなった俺は彼を見ることができないでいた。

出張に行ってから3日と経ってないのに、不思議と何だか久しぶりな感じがするんだ。大きな事がありすぎたからか…。

俺が一人になると、皇后が牙を剥く。それはベンがひとえに怖いからに他ならないから?不意にそう思ってしまった。

…なんで彼女はベンがそんなに怖いんだろうか?

「ん、あっ…!」

顔をそむけた俺の首筋にベンの唇が触れ、ぞくぞくとした快感が背中を走り抜ける。

反り返った体はベンに胸を差し出す形になり、容赦なく彼の手のひらがその好機を逃さず伸びてきた。はじめからこうなることを狙ってたのかもしれないとさえ思った。

薄い服の生地が乳首を擦り、直に触れられるのとはまた違う快感がぴりぴりと襲い、俺は体を震わせながら硬直する。

「ん、んんっ…ぁっ、ぁ…だめ…!」

ふるふると首を振って抗うけれど、そんなのはただのポーズだ。もっと触ってほしいし止めてほしくない。

ベンが俺を求めてる姿を見て、感じるのが大好き。だって今は独り占め。
俺はいつのまにか、嫉妬さえもするようになったんだな。仕事は頑張ってほしい、美貌の王子ベンは国民にも王宮貴族にも人気がある。そんなベンは俺のものだと思うと誇らしい気持ちにもなる。

それと共に不安もやってくるんだ。俺はベンだけが頼り。もしベンが俺のことを嫌いになったら行くところもない。故郷の土は踏みたくない。
たまにふっとそんなことを考えるようにもなっていた。

「う、ぁあっ…」

ベンの指が俺の中に入ってきて感じる場所にすぐにたどり着く。俺の場所を熟知しているベンには鳴かせ方も自由自在かと思ってしまった。







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