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第1章

17  ゴリラ…

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キラティア 視点

僕の名前はキラティア、みんなは僕のことをティーと呼ぶ。

最近一人で座れるようになったのだ。ドヤー!

僕には2人のママがいる事がわかった。
ルナママとリアママと呼ぶように言われた。
でも、まだ喋れないよ!
なので心の中で呼ぼう。

そうそう産まれてから飲み物を飲んでない。
母乳は毎日交互に飲んでいるからお腹と心は膨れるけど、たまには変わった味が飲みたいの!

それに前はハイハイ出来たのに今はまだ出来ない。なぜだ?
その為移動が出来ない。

そういえば、僕がエネルギーを出すと魔力、泣いていると神力漏れてると言っている…僕って何者?
エネルギーは魔力と言うのはわかったからいいか。

さて遊ぶか…
ルナママ特製ボール!
ルナママがくれたボールで魔力を入れると浮かぶ不思議な玉。
リアママが頑張って動かせとか言ってるから動かせるのかな?
うーん。

ルナママがボールに紐を巻いイメージで考えてみてと言われた。
まずは、魔力を入れて浮かせて…フワー!
次に紐を付けてように引っ張る。おりゃー!
失敗…おりゃー…失敗

むー!!
やるなぁ!ボール!

僕は魔力を止めて、ボールを下ろした。
おまえなどこうしてやる!

ゴロゴロ!

僕はボールを手で転がした。
楽しい!

ツルッ!

あー、ボール!

ゴロゴロ!

ボールがベッドの端に転がってしまった。
うー!ぽてっ!

僕はおすわりできても動けない。
だから、届かないよー!!

ボール!ボール!ボール!

ふぇー!

ジタバタするが届かない。
それどころか浮かんだ。
余計離れるなー!!

僕がボールを必死で手繰り寄せる手を動かすとボールが戻って来た。ヤッター!

僕はボールをまた浮かせて手で動かすように考えると動くようになった。楽しいー!

ガチャ!?

リアママだー!
見て見てボール動かせるよ。

「ティー、うんした?」

あっ!?してました。泣

リアママの長時間のオムツを替えた後にボールを動かしたら褒められました。えっへん!

「ティー、初めてのお外で遊ぼうか?」

お外!?
行く行く。早く早く!

「あーあーあーあー!!」

「ははっ!そんなに慌てなくても外は逃げないよ。」

リアママ?お外は逃げなくても時間は逃げるよ?

外用の服に着替えさせられて、お外の芝生の上に置かれた。
何をするのかな?ワクワク!

リアが取り出したのは毛糸の玉だー!!
わーい!

そういえば、お空キレイ!

なぜか、頭の中に曲が鳴った。


空を自由に飛びたいな!

ガシッ!?

クエ!?ピュー!

……

バシュ!?パッ!?ヒュー!?

とっても必死な、キラティアちゃん!
うるさいわ!?

なんか鳥に掴まれて空に飛んだら落ちてる!!

あー!落ちる!!

僕は必死で羽をばたつかせるイメージで落ちるの送らせようとした。

だが、無情にも落ちていく。

ヤダー!痛いのヤダー!ジタバタ

すると何かに掴まれた。イヤ、噛まれた。

は?

目を開けるとオオカミが僕を咥えていた。

飲み物だ!?

僕はジタバタしてオオカミの毛を口に入れることに成功した。
あとは飲む!?

ゴキュゴキュ!?

久しぶりの豚骨スープ味をうまい。

飲み物を堪能しているとオオカミが僕を落とした。落とすな!?

ピュー!もふ!?

目の前に大きなゴリラがいた。

……

飲み物?

目の前の飲み物は飲み物はずなのに飲む気力が起きない。

うーん?

僕が悩んでいるとゴリラは背中にある袋に僕を入れた。
このゴリラには背中に袋があるんだ。へー
もふもふして気持ちいい。

ドシドシ!

どうやら僕はどこかに運ばれるようだ。ふぅー

「待て!ゴリラ!
その子はウチの子じゃー!!」

あっ!?
リアママだー!!
おーい!ズルッ!?

あー!?また落ちる。

ぽふ!!

ん?
痛くない?

おー!?リアママだー!!
さっき木の近くいたのに速~い!
キャッキャ!!

なんかゴリラが近付いて来る。
僕はリアママにぎゅーした!
すると、ゴリラは一瞬にこやかになったと思ったら、リアママを叱り出した。ナニコレ?

まぁ…僕が起きていても意味ないので寝ます。ふぁ~
おやすみ、リアママ…スヤー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

はっ!?
目を覚ますと裸にされていた。ぽへー

「ティー起きたね。お風呂だよ。」

お風呂かぁ。ムニャ…
まだ眠い…

そして、温かくて気持ちいい。

リアママにしっかり洗われ木製のタライに浸かる。ほふ~

「そろそろ上がろうか?」

えー!?もう終わり?
イヤイヤ!

「もう1人入れないといけないから、ティーを出さないと湯冷めしちゃうの、ごめんね?」

む~!仕方ないそれまで満喫しなければ…むふ~!

「ルナが来るまでだからね?」ナデナデ

気持ち~!

「リアー!ティー上げるよ!」

「はーい!待ってて!」

ルナママの声だ!
残り時間を満喫しないと!

……


「まだかなぁ?ティーが寝かかってる。」

ふにゃ~!気持ちいい!

あっ!ルナママだ!!
ママの隣に知らない人がいる。
誰だろう?

そんな事考えているとルナママにぎゅーされた。
わーい!ルナママだいすき!

そのまま抱っこされた。

…はっ!?暇だ!!

今、ルナママはごはんを作ってる。
そして、僕はおんぶ中だよ。

暇なので知らない人を観察していた。

「忘れてた!ティーちゃん?このお姉ちゃんはリリスって言うのこれからティーちゃんのお姉ちゃんだからよろしくね!」

ほうほう、リリスお姉ちゃんですか!
わかったー!

「あーい」

「ふふ。よろしくって言ってる見たいね!」

違うよー!でも、よろしく!

「あーあ!」

「よ、よろしく」

リリスお姉ちゃんと握手した。
ジー!

「なんか見られてる」

「観察しているのでしょ」

はい、観察です。
暇なんだもん!

ジー…
穴が開くくらい見よう。

「すごく、見られてる。」

「そういう、ときはニコッと笑ってあげなさい。」

「わかった…こうかな?ニコッ!」

こっちもニコッ!
よし、観察終了。
次は君だ!!

「なんか何も無いところを見てる?」

「あれは風の精霊を見てるみたいよ。」

「精霊?なんかすごく…」

ああ、これ妖精ではなくて精霊なのか。
また、一つ賢くなった。えっへん!!

「さあ、ごはんが出来たから運びましょう。」

「はい!」

やっと、ごはんか!
あれ?僕いつごはん飲んだっけ?
……

「ルナ、上がったよ。」

「ちょうど出来たところよ。運んでくれる?」

……

朝から飲んでない…グスッ!
う、うえーん…

「あら?ティーちゃんどうしたの?」

「あれ?ティーの髪が青くなってるってことは!」

びえーー!!!
お腹すいた!お腹すいた!!

「えっ!?何!?どうしたの?ティーちゃん?」

「急にどうしたの?」

「オムツは…違うわね。ごはんかしら?リア、お願いしていい?さっきクリスにあげちゃて、あまりでないの。」

「あー!?朝にあげてから、ごはんあげるの忘れてた!?ごめん、ティー今あげるからね。ほらごはんだぞー。」

ゴクゴクゴクゴクゴクゴク…
ふぅ~…ゲップ!!
ご馳走さまでした。スー…

「ほっ!ごめんね?ティー」ナデナデ

「まったく、気をつけてよ。リリスが目を回しているわよ。」

「わわっ!?リリス、大丈夫?ごめんね。」

「頭、クラクラする。何がおきたの?」

「ティーちゃんの癇癪よ。いつもはここまではないけどリアがごはんをあげ忘れてたみたいなの。まったく!」

「リリス…もし、ティーちゃんが、ああなったらすぐに私達を呼びなさい。」

「う、うん」

「さて、リア?罰として今日の夜間の私の分もお願いね。」

「えー!?」

「当たり前でしょ!ティーちゃんを誘拐された上、ごはんをあげ忘れる。母親として失格よ?」

「わかりました…やらせていただきます。」

「よろしい。今日は寝れるわ」

むにゃ~!頑張れ!ぽん!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

よる~赤ちゃんの夜泣きで起きる僕。

は!?

僕以外に赤ちゃんいるの!?

キョロキョロ

暗い!見えない!1人!寂しい!泣き声!



ぐすん…ぽあー!

「ティー!ママいるよ!泣かない泣かない。」

あっ!?ママ!!ほっ!
どうやらリアママは近くで待機していたみたいだ。

「あっ!?なんかに引っかかった!?ごふ!?」チーン!

リアママがベッドに突っ込んで来たー!!
おもしろい~!!
ペシペシ!

あれ?寝ちゃった?ムゥー!!

リアママがなんか抱いてる。

「ぎゃーん!ぎゃーん!」

泣いてたのこの子か…
元気ないのかな?

うーん…

どうやって近付こう?

ハイハイ出来ない僕には近づく方法がない…
そうだ!寝返りだ!
それなら出来るから近づける、

コロコロ…

出来た!?
僕は移動手段を手に入れた。ニヤリ…

わーい!コロコロ…コロコロ…コロコロ…

はっ!?目的忘れてた。

コロコロ…
ふぅ!着いた。

まずは悪いの吸って。チュー!
どこから?腕だよ!

うーん。チーズ味かな?
ゲプ…

元気を与えて…ぱぁー!
はい、終わり。

スー、スー…

大人しくなった。よし寝よう。コロコロ…

ピタッ!お休み…

……

…眠れない。泣

リアママ!暇だから起きて!ペシペシ!

ペシペシ!ペシペシ!

はっ!?楽しい!

ペシペシペシペシペシペシ

「リアどうしたの?こら!ティーちゃん!リアママ叩いちゃダメです。」

ルナママだ!はーい!

だから、抱っこー!

「ティーちゃん、ちょっと待っててね。」

ルナママは赤ちゃんとリアママを連れて行った。
むー…

少し待つと着替えたルナママが来た。
抱っこー!!ばっ!

両手上げてアピールする僕。

「じゃあ、行きましょうか。ティーちゃんもおいで!」

抱っこー!!

それにリ…リ……リリお姉ちゃんがいた。
名前忘れちゃた…まいっか!

僕は台所の中のゲージに入れられた。

あっ!?ボールだ浮けー!!

わーい!キャッキャ!

「ご機嫌ね!もう少し遊んでてねー!」

「あーい!」

あっちに行って!こっちに来て!

ボールは僕の思う通りに動いた。ドヤー!!むふぅー!!

「わーすごいどうなってるの?」

すごいでしょ。リリお姉ちゃん。むふぅー!

「リリスちゃんにもこれの練習してもらうからね。」

「え?」

「早く魔力操作を覚えてもらわないとラブリーさんのお店を行き来出来ないからね。覚えてもらうわよ」

「わ、わかった,頑張る…」

頑張れ、リリお姉ちゃん!

「ティーちゃんも応援してるのかしら?」

「あーい!」

「さて、そろそろごはんの支度しないとティーちゃんがまた泣いちゃうわ。」


「リリスちゃんは料理を運んでいてくれるかしら?
パンとサラダだけでいいからね。スープとかは温め直すから置いといてね。あと、昨日と同じで踏み台使うようにね。」

「うん、わかった」

そのあと、僕はルナママの背中に背負われ、砂糖を吐きそうになった。※吐きません






 
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