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6章
75 精霊王譲り合い戦
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ルナール 視点
水源地である水殿にやって来たルナールよ。
仕事で水質を確認する際に必ず来る場所なので問題なく転移してこれました。
水殿は水と神聖をテーマに作られており、大理石と水石と呼ばれる常に濡れているガラスのような石を使い幻想的な建物となっている。
「ルナ、結局ここに何しに来たか聞いてないけど?」
「水の精霊王がやられちゃたから次の精霊王に会ってティーちゃんのアホ毛を神器に乗せたら終わりよ!」
「なら、すぐに終わるわね。」
「だといいけど…」
私達が精霊王が座っているであろう精霊石の台座の前にたどり着くと水の精霊達が王冠を押し付けあっていた。
王冠は精霊王の証であり、魔力を増幅させるものである。
「ねぇ、貴方達何やってるのかしら?出来れば私達は用事を済ませたいのだけれど…」
すると、水精霊の1匹がやって来て説明しだした。
どうやら、精霊王は自由がないからやりたくないからみんなで押し付け合いをしていたらしい…
どうしたものかと考えていると、水殿全体が突如揺れ出し外では止まっていた水がまるで閃光魔法のようにまっすぐ三方向に放出したのである。
キュイーン!バァーーーーーーーン!!
原因は私のすぐ隣にいた。
ティーが聖杯型の神器にすっぽり入って満喫していた。
あー!!可愛い!!
じゃなかった…すぐにティーを取り出さなければ…
「ティーちゃんおいで!」
シュン!
愛娘が私の手の中に戻り水も収まった。
水殿は知識族の領がある境界線の大壁より遥かに高い雲の上にあるから当たる事はない。勢いがなくなった水が雨のように降るだろうが洪水にはならないはず…何も見なかったことにしよう。
「ルナ…あれ大丈夫?」
「もしなんか言われたら、使用運転したら威力が強すぎてなったと言えば大丈夫だと思うわ。それにこの川は一直線だから大壁に当たらなければ被害は出ないはずよ。」
「そういえば、川の本流は精霊の気まぐれで水量が増えることがあるから村や街を作るなという世界法があったわね。」
世界法とは五年に一度、世界中の王と上位神と一部の神が集まりこの会議で作られた法律である。
そういえば2年後に開催するわね…下級神の私達には関係ないけどね。
「まぁ、さっきのは大丈夫でしょ!あとでパパに伝えておくわ。
それより水の精霊王が決まらないと先に進まないわね…
とりあえず、媒介を設置しましょう。」
私はアイテムボックスからティーのアホ毛を取り出し、先ほどティーが満喫していた神器に乗せた。
パァ!と神器がかがやくと神器がアホ毛を何重にも結界を張り始めた…神器って意思あったっけ?
意図せず神器が強化されたが私達の用事は終わった。
あとは精霊達が精霊王を決めてもらえば川も戻ると思う。
私が精霊達を見るとさっきまで譲り合いをしていたのに今度は取り合いをしていた。
…何故?
私は奪い合いに負けて倒れている精霊に事情を聞いた。
すると、どうやら精霊王になればティーのアホ毛から魔力をつまみ食い出来ると思ったからだとか…
まぁ、それでいいなら私から言うことはないわ…
私達は用事が済んだので水殿を後にした。
なお、数日後に水殿から水が出て川は復活した。
魔導領では水魔法や節水の呼びかけで対応が行われており問題はさほど起きなかったが、知識族の領ではかなりの損害が起こったそうだ。
まぁ、向こうのことは私達神族は関わらないようになっているから、向こうが魔導族に頭を下げるなり、知識族の神のアデルさんがなんとかするだろう。
それに今回の原因は知識族のようだし自業自得だ。
あと、ティーのアホ毛は神器と相性が良かったらしく、しばらくはそのまま設置されるらしい。
私達は次の目的地に移動した。
水源地である水殿にやって来たルナールよ。
仕事で水質を確認する際に必ず来る場所なので問題なく転移してこれました。
水殿は水と神聖をテーマに作られており、大理石と水石と呼ばれる常に濡れているガラスのような石を使い幻想的な建物となっている。
「ルナ、結局ここに何しに来たか聞いてないけど?」
「水の精霊王がやられちゃたから次の精霊王に会ってティーちゃんのアホ毛を神器に乗せたら終わりよ!」
「なら、すぐに終わるわね。」
「だといいけど…」
私達が精霊王が座っているであろう精霊石の台座の前にたどり着くと水の精霊達が王冠を押し付けあっていた。
王冠は精霊王の証であり、魔力を増幅させるものである。
「ねぇ、貴方達何やってるのかしら?出来れば私達は用事を済ませたいのだけれど…」
すると、水精霊の1匹がやって来て説明しだした。
どうやら、精霊王は自由がないからやりたくないからみんなで押し付け合いをしていたらしい…
どうしたものかと考えていると、水殿全体が突如揺れ出し外では止まっていた水がまるで閃光魔法のようにまっすぐ三方向に放出したのである。
キュイーン!バァーーーーーーーン!!
原因は私のすぐ隣にいた。
ティーが聖杯型の神器にすっぽり入って満喫していた。
あー!!可愛い!!
じゃなかった…すぐにティーを取り出さなければ…
「ティーちゃんおいで!」
シュン!
愛娘が私の手の中に戻り水も収まった。
水殿は知識族の領がある境界線の大壁より遥かに高い雲の上にあるから当たる事はない。勢いがなくなった水が雨のように降るだろうが洪水にはならないはず…何も見なかったことにしよう。
「ルナ…あれ大丈夫?」
「もしなんか言われたら、使用運転したら威力が強すぎてなったと言えば大丈夫だと思うわ。それにこの川は一直線だから大壁に当たらなければ被害は出ないはずよ。」
「そういえば、川の本流は精霊の気まぐれで水量が増えることがあるから村や街を作るなという世界法があったわね。」
世界法とは五年に一度、世界中の王と上位神と一部の神が集まりこの会議で作られた法律である。
そういえば2年後に開催するわね…下級神の私達には関係ないけどね。
「まぁ、さっきのは大丈夫でしょ!あとでパパに伝えておくわ。
それより水の精霊王が決まらないと先に進まないわね…
とりあえず、媒介を設置しましょう。」
私はアイテムボックスからティーのアホ毛を取り出し、先ほどティーが満喫していた神器に乗せた。
パァ!と神器がかがやくと神器がアホ毛を何重にも結界を張り始めた…神器って意思あったっけ?
意図せず神器が強化されたが私達の用事は終わった。
あとは精霊達が精霊王を決めてもらえば川も戻ると思う。
私が精霊達を見るとさっきまで譲り合いをしていたのに今度は取り合いをしていた。
…何故?
私は奪い合いに負けて倒れている精霊に事情を聞いた。
すると、どうやら精霊王になればティーのアホ毛から魔力をつまみ食い出来ると思ったからだとか…
まぁ、それでいいなら私から言うことはないわ…
私達は用事が済んだので水殿を後にした。
なお、数日後に水殿から水が出て川は復活した。
魔導領では水魔法や節水の呼びかけで対応が行われており問題はさほど起きなかったが、知識族の領ではかなりの損害が起こったそうだ。
まぁ、向こうのことは私達神族は関わらないようになっているから、向こうが魔導族に頭を下げるなり、知識族の神のアデルさんがなんとかするだろう。
それに今回の原因は知識族のようだし自業自得だ。
あと、ティーのアホ毛は神器と相性が良かったらしく、しばらくはそのまま設置されるらしい。
私達は次の目的地に移動した。
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