それって食べ物ですか？いいえ飲み物です。

9章

140 蜘蛛と青い鳥

キラティア　視点

ども！ティーちゃんです。
僕達は庭の1番大きい木の前にいます。

この木はルナママが家を作った時に植えた木だそうです。

僕の最初の目的はこの木の住人です。

空蜘ちゃん！
ちょっといい？

空蜘ちゃん達が近付いて来た。

空蜘ちゃんは僕が鳥に攫われない為に住んで貰った神獣で、虫が苦手な僕でも触れる可愛い蜘蛛さんです。
でも、綿がなくなると怖いです。
一度泣きました。
それはさておき！

うんとね。作って欲しいものがあるの！
袋が欲しいの！

すると空蜘ちゃんの1匹がサササと糸を出し袋を編み上げた。

うむ、大きさよし！軽さよし！そして丈夫！
ありがとう！
これで収穫物が入れられるよ。

僕は前々から森で採ってくる物を入れるものが欲しいと思っていたのだ。
そこで空蜘ちゃんの糸でオムツとか作っていると最近知ったのでお願いに今来たのだ。

家にもいる空蜘ちゃんはルナママとリリ姉ちゃんのお願いを聞いているので僕のお願いは断られたのである。
なので外の空蜘ちゃんの所に来たのである！

さて、お礼はどれがいいかな？
作って貰ったから対価を渡さないとね。ガサゴソ…
次も作って貰えない。コト…

僕は魔石や苔や石を並べた。
そしてお礼を見た空蜘ちゃん達が話し合いを始めた。
あれこれ話し合い欲しいのは苔だった。

どうやら、苔がめさんの苔は空蜘ちゃん達には高級品らしく食べてみたかったらしい。
ただ苔は価値が高いので追加で袋をたくさん作るからそれで譲って欲しいと言われたので了承した。

もっと欲しかったから良い話だ。

それに苔がめさんの所はいつでも行けるので今度もっと採ってきてあげよう！

それから空蜘ちゃん達がその場で縫った袋を何枚か貰い散歩を続けた。
あと20枚程くれるらしいのであとで取りに来ることになった。

森に入った僕達は、しばらくハイハイしていると赤い丸い実が付いた木を見つけた。
試しに1個アホ毛で採り中を割ってみた。
大っきな種だけで果肉はほとんどなかった。がっくし…
果肉を舐めてみたが苦くて食べれなかった…何かに使えるかもしれないから少し採って行こう。
僕は赤い実を5個採って空蜘ちゃんの袋に入れた。

次は…
お？くーちゃんみてみて！青い鳥さんがいるよ！
近付いてみよう！

僕達は鳥さんにゆっくり近付いた。

綺麗な青い鳥さん！
近くで見ていいですか？

僕達を見た鳥さんは驚いていたが触らなければいいとのことなので、くーちゃんと干し芋を食べながら眺める事にした。

もきゅもきゅもきゅもきゅ…

鳥さん？なんか用？
干し芋を食べたいの？
一枚だけね！はい！

鳥さんは干し芋を受け取ると地面を突きながら食べていた。
食べ終わると鳥さんの青い羽根を1枚貰った。

どうやら美味しかったらしくお礼だそうだ。

でも、貰ったのはいいけど袋に入れたら潰れてしまうなぁ…
羽は僕達よりも大きかった。
くーちゃんの服に着けていい？
あとでママに渡すから！

僕はくーちゃんのクマさんの頭に青い羽根を刺した。

おお！くーちゃんにもアホ毛が生えているみたいに見える。

くーちゃんの羽根は僕の通常のアホ毛より長い為、喜んで鼻を鳴らしてした。むふぅ！

楽しんでいるようで何よりだ。

そして、干し芋と鳥さんを堪能したので僕達は鳥さんに別れを告げ歩き出した。

しばらくハイハイしていると…

フシャー！

野生の猫さんが現れた

こちらを襲おうと前屈みの体勢をとっている。
どうやら僕達を食べたいようだ。
ふむ…飲むか！

そう思った時には猫さんもとい、飲み物はくーちゃんを襲っていた。
どうやら、くーちゃんの方が弱いと思ったらしい。
しかし、くーちゃんはクマさんの手で飲み物の1匹をパンチ！
それを見た飲み物達は一瞬止まった。

チャンス！！

僕はその間にアホ毛で絡め取っていった。

さぁ！飲み物タイムだ！

僕はくーちゃんに飛ばされた飲み物も回収し飲み始めた。

ゴキュゴキュゴキュゴキュゴキュ…

くーちゃんは暇なのかクマさんの服で木を削って遊んでいた。

くーちゃん！森を壊したらダメだよ！

くーちゃんは服を着るとその服の力が使えるらしい。
この間、くーちゃんに内緒で干し肉を食べたら、くーちゃんはオオカミさんの服を着ていて匂いでばれて怒られた。
その後取っておいた干し肉を渡す事になった。ホロリ…
つまりくーちゃんが強い服を着れば強くなるという事だ。

今度くーちゃんが着れる強い毛皮が欲しいなぁ…

ゴキュゴキュゴキュ…ごっくん！

最後の飲み物も毛皮に出来た！
多いな…
仕方ない一度帰ろうかな？

僕の目の前には山積みの毛皮があった。

くーちゃん！1回帰るよ！

くーちゃんはすぐに僕の上に乗った。
僕を毛皮に抱き着き転移した。