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12章

216 司書

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キラティア 視点

カサカサカサカサ…

早くどこかに隠れなければ…
だがどこまで行っても隠れそうな場所は無かった。

こうなれば下に逃げるか…

ルナママからつい最近に地下室の扉の作り方を教えてもらったのだ。
それを使って下に脱出出来ればじーじから逃げれるはずだ。

僕はちょうど死角になる銅像の裏に行き…

シュパン!

床をくり抜いた。

ゴトッ…

僕がくり抜いた床を置くとしたの下の階の廊下が見えた。

「はぁはぁ…ティーちゃんどこじゃ~!!」

まずい!じーじが来た!?

僕は穴から下に降りた。

くるくる…スチャッ!

今度は扉がいくつも見える。
隠れれる場所はありそうだ。

「なんじゃこの穴は!?」

む!?バレたか!!
急いで隠れなきゃ!!

カサカサカサカサ…

とりあえず大きな扉の中に入った。

中にはたくさんの本が並んでいた。
どうやらここは図書館のようだ。

「おや?こんな所に赤ん坊が…そのアホ毛はキラティアちゃんかな?」

本棚に箱から本を並べていた、青緑の長髪で眼鏡をかけた優しそうなお兄さんに声をかけられた。

「あきゃ!」

はい!ティーちゃんです!

僕は手を挙げて答える!

「しかし、なぜこんな所に迷子かな?」

「じーじ!むきゃむきゃ!」

じーじから逃走中です!隠れさせて下さい!

「…まぁ、室内では静かにしてくれればかまいません。」

「おーお!あい!ありー!」

おお!話がわかる!
ありがとうお兄さん!

「僕はスターラル、書の神で無限図書館の司書をしている。今日はたまたま大神殿の本の整理に来たんだ。」

「へきゃ…むい~」

無限図書館かぁ…行ってみたいなぁ…

「本に興味があるのかい?ルナールさんみたいだね。さすが親子だ!」

えへへ…

「なら、これをあげよう。」

「あきゃ?」

スターお兄さんは栞を僕に渡した。

「これは一回だけ無限図書館に入れる栞だよ。君が来たらカードを作ってあげるから是非来てね!」

「あい!あきゃー!」

はーい!今度行きます!

「あきゃー!」

僕は貰った栞を仁王立ちで掲げた。

「じゃあ、僕は仕事だから離れるね!静かにね。」

「あり~!」

ありがとう!仕事頑張ってね!!

スターお兄さんと別れて僕は本棚の奥に向かった。

じーじがすぐそこまで迫っているが外に出るよりは中で隠れそうな場所を探す方が楽しい。

僕は図書館の最奥に到着したようで袋小路になっていた。
今、じーじが来たら確実に捕まるだろう。
だが、僕はここにきて違和感を感じた。

それがなんなのかわからなかったので観察した。
すると床の絨毯に擦り傷があった。
これは本棚が動くのではないだろうか?

とはいえ僕はルナママに魔導具制作の話を少ししか聞いてないのでどこにスイッチがあるかわからない。

無理矢理動かすか!

ズリズリ…

僕はアホ毛で本棚を少し動いた。
僕がギリギリ入れそうな入り口が出来た。
そして、奥に道があった。

おお!!隠し通路だ!冒険だー!!

僕は本棚の隙間に頭を突っ込み入った。

うんしょ!うんしょ!グイグイ!

なんとか隙間を突破し隠し通路に到達した。
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