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第三章
新入生歓迎スポーツ大会
一通り、俺の頭をワシャワシャした手がゆっくりと離れていく。もっとして欲しいなと思ったけど、もうあまり時間も無いし仕方ないか。
「やっぱ、先生の方が嬉しいや」
思わずポツリと零れた本音。
「え?」
「さっき、鳥海先生にもワシャワシャされたけど、先生の方が数倍気持ちいい」
「……、お前」
「何?」
「……いや、自覚無いんだよな。まあ、いい。そろそろ時間だ。遅れずに教室に行けよ」
先生は、また俺の恋人から教師の顔に戻ってしまった。
ちょっと残念だけど、先生なんだもんな。うん。ここは先生には職場だし。
「はーい」
俺はなるべく明るい声を出して、先生に手を振り教室へと速足で歩いた。
教室に戻ると、何やらみんな騒がしい。
「加藤先生、なんだって?」
「ああ。昨日の事聞かれただけ。俺はお咎めなしだけど、あいつらは退学だろうって言ってた」
「そりゃ、そうだろな。ゲス過ぎるし」
利一も、あいつらの理不尽すぎる行動に怒ってくれていて、納得したように頷いていた。
「それはそうと、なんかヤケに今日は騒がしいな」
「ああ。きょうのLHR、新入生歓迎スポーツ大会に出る種目を決めるんだってさ」
「そっか! もうそんな時期なんだ。…ところで、今回の種目は何なんだ? うちの学校、ろくな種目を考えないよな」
「そうだよな。去年なんて、バニーガールの格好してサッカーボールをドリブルしながらのリレーとか、分けわかんねーよな」
なんだか知らないけど、この学校の新入生歓迎スポーツ大会はかなり不真面目だ。
生徒会主催ということもあるのかもしれないけど、真面目に競うという事よりも、皆で楽しもうという事がコンセプトのようなのだ。
担任が入ってきて、委員長が前へと出てきた。
黒板に、全種目を書き写していく。
ええ~と…、
男装女装混合リレー
パン食い手つなぎ競争
借り物競争
女装棒高跳び
男装走り幅跳び
おんぶ早歩きリレー
「……」
唖然とした。
あまりの有り得なさに愕然とする。このクラス、ほぼ全員が唖然としすぎて声も出ない状況だ。
「以上が全種目になります。すべて見ての通りですが、ちなみにパン食い手つなぎ競争は、男女一組で手を繋ぎながらの競技になります。それから、おんぶ早歩きリレーは、クラスで一番小さい男女が強制的に出場になります」
「マジかよ……」
頭痛くなって来た。おんぶよりは密着率が少ないから無難だと思っていたパン食い手つなぎ競争が男女一組だなんて、先生に見られたら、また機嫌を悪くさせてしまいそうだ。
「陽太、黒板に名前書きに行こうぜ。早い者勝ちみたいだ」
「お、おう」
見るとみんなガタガタと席を立ち始めてる。俺たちは慌てて黒板に向かった。
「やっぱ、先生の方が嬉しいや」
思わずポツリと零れた本音。
「え?」
「さっき、鳥海先生にもワシャワシャされたけど、先生の方が数倍気持ちいい」
「……、お前」
「何?」
「……いや、自覚無いんだよな。まあ、いい。そろそろ時間だ。遅れずに教室に行けよ」
先生は、また俺の恋人から教師の顔に戻ってしまった。
ちょっと残念だけど、先生なんだもんな。うん。ここは先生には職場だし。
「はーい」
俺はなるべく明るい声を出して、先生に手を振り教室へと速足で歩いた。
教室に戻ると、何やらみんな騒がしい。
「加藤先生、なんだって?」
「ああ。昨日の事聞かれただけ。俺はお咎めなしだけど、あいつらは退学だろうって言ってた」
「そりゃ、そうだろな。ゲス過ぎるし」
利一も、あいつらの理不尽すぎる行動に怒ってくれていて、納得したように頷いていた。
「それはそうと、なんかヤケに今日は騒がしいな」
「ああ。きょうのLHR、新入生歓迎スポーツ大会に出る種目を決めるんだってさ」
「そっか! もうそんな時期なんだ。…ところで、今回の種目は何なんだ? うちの学校、ろくな種目を考えないよな」
「そうだよな。去年なんて、バニーガールの格好してサッカーボールをドリブルしながらのリレーとか、分けわかんねーよな」
なんだか知らないけど、この学校の新入生歓迎スポーツ大会はかなり不真面目だ。
生徒会主催ということもあるのかもしれないけど、真面目に競うという事よりも、皆で楽しもうという事がコンセプトのようなのだ。
担任が入ってきて、委員長が前へと出てきた。
黒板に、全種目を書き写していく。
ええ~と…、
男装女装混合リレー
パン食い手つなぎ競争
借り物競争
女装棒高跳び
男装走り幅跳び
おんぶ早歩きリレー
「……」
唖然とした。
あまりの有り得なさに愕然とする。このクラス、ほぼ全員が唖然としすぎて声も出ない状況だ。
「以上が全種目になります。すべて見ての通りですが、ちなみにパン食い手つなぎ競争は、男女一組で手を繋ぎながらの競技になります。それから、おんぶ早歩きリレーは、クラスで一番小さい男女が強制的に出場になります」
「マジかよ……」
頭痛くなって来た。おんぶよりは密着率が少ないから無難だと思っていたパン食い手つなぎ競争が男女一組だなんて、先生に見られたら、また機嫌を悪くさせてしまいそうだ。
「陽太、黒板に名前書きに行こうぜ。早い者勝ちみたいだ」
「お、おう」
見るとみんなガタガタと席を立ち始めてる。俺たちは慌てて黒板に向かった。
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