え!僕が英雄?

よっしぃ

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ワワラドナ王国国立魔道学院

合格でした

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「よかった!心配したんですよ?」

そう言ってフロリーナさんは僕を抱きしめてくれる。

フロリーナさん、僕のお母さんと同じぐらいなのかな?何だかお母さんみたい。

少し安心しちゃった僕は、力が抜けてその場に座りこんじゃった。

「あらあら、疲れちゃったかしら?フィン、申し訳ありませんが、この子を休ませてあげてくれないかしら?」

「叔母様、いいですよ。僕にお任せください。」

「じゃあお願いね。わたしはこの子の受け入れ手続きをしに行ってくるわ。」

僕はフィンに支えられ、フロリーナさんが去っていくのを見送って。あれ?僕合格なの?

「フロリーナさん、僕、その、合格ですか?」

何かに気が付いたかのように、フロリーナさんが立ち止まり、

「あらやだ私ったら、肝心な事を伝え忘れたわ。ヘルト卿、おめでとうございます!晴れてこの学院生となりました。」

「そっかあ、合格だったんだね。」

「ええ。それで私は手続きに行ってきますから、後の事はフィンに任せておけば問題ありませんからね。」
そう言って本当に去っちゃった。

「ヘルト、立てるかい?」

「ごめん、ちょっと無理かな。腰が抜けちゃった。」

フィンとフェンが僕の両肩を支えてくれて、何とかまたフィンのお部屋に。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「よく分からないけど、合格おめでとうでいいのかな?」

「どうなんだろうね?僕此処には見学でって、きたつもりだったんだけどなあ。」

「あ、そうか。叔母さんがやりそうな事だね。しっかりしてるようで、一寸抜けてる所があるからなあ。」

あ、そういう人いるね。見た目に騙されちゃうんだよ。

フロリーナさんがそう言う人なのか。気をつけよう。


「それとね、ヘルト、カバンも置いてっちゃったじゃないかい?ドラゴンのドロップ品、カバンに入れさせてもらったけど、凄いねこのカバン。ヘルトが作ったのかい?」

「そうだよ?だけど、元になったのは、違うカバンなんだよね。僕が作るのは、真似した物だけだよ。」

「へえ、そうなのかい?それにしては、このカバン、重量軽減?空間の拡張と、もしかして時間経過の防止機能もついている?」

「あ、わかる?これ作るの中々大変だったんだよ?沢山失敗作作っちゃたよ。」

「へえ、そうなのか、羨ましいな、何かを作れるって。」

「え?そうなの?だけど僕にも作れないものがあるからね。例えばほら、このショートソード。」

僕は普段使ってるショートソードを取り出す。

ダンジョンで拾った奴だったかな?
凄い性能で、もしかしてミスリル製?普通の生き物なら、胴体でも首でも、バターを切るみたいに、サクッと切れちゃうんだよ。
僕みたいな非力でも、オークの首を簡単に切断できたりね。
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