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46.寝顔
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ガタガタと馬車に揺られるのが心地よくて、暫く眠ってしまった様だ。
私はゆっくりと瞼を開いた。
「……ん…」
私は眠そうに目元を指で擦った。
そして辺りに視線を向けると、周りの風景は大分変っていた。
隣からは僅かに寝息が聞こえて来て、私はそちらへと視線を向けた。
(……ルカ様の寝顔だ……)
ルカルドは気持ちよさそうに眠っていた。
私はそんな姿を見て胸が高鳴った。
(…寝顔…見ちゃったっ…!ルカ様の寝顔…!!)
私はこんな貴重なルカルドの姿を見れたことが嬉しくて、顔がどんどんと綻んでいく。
(ルカ様のまつ毛…長いな…。寝てても綺麗な顔とか…なんかずるい…)
私はルカルドの顔を眺めながら、一人でころころと表情を変えていた。
そんな時、ルカルドの瞳がぱちっと開いて視線が合った。
「……シンリー?」
「……わぁあ…!!」
私はびっくりして、思わず叫んでしまった。
多分、いや間違いなく…私がニヤニヤしながらルカルドの顔を眺めていたのを見られた…と思う。
私は恥ずかしくなり窓の方に体を傾けた。
「どうして逃げるの…?」
「ひぁっ…!な…なんでもないですっ…」
ルカルドは後ろから抱きしめる様に私の首に腕を巻き付け、耳元で囁いてきた。
私は驚いて変な声を思わず出してしまい、焦っていた。
「俺の寝顔…ずっと見てたよね?シンリーに見られているの…気付いてたよ」
「……っ…!気付いてたの…?」
「シンリーが熱い視線を送って来るからね…、あんなに見られてたら誰でも気付くよ…。だけど俺の寝顔なんて見たって面白くもなんともないだろ…?」
「そんなこと…ないですっ…。ルカ様の新たな表情が見れて…私すごく嬉しかったですよ!」
私がムキになって熱弁すると、ルカルドは可笑しそうに笑い出した。
「シンリーは面白いな…。俺も…シンリーの色々な顔、知りたいな…。シンリーの事ならなんだって知りたいからな…」
「……っ…!あの…ルカ様っ…」
「ん…?どうした?」
「この体勢…やめません…?耳元で囁かると…私、困りますっ…」
私が首に巻き付いているルカルドの腕を必死に剥がそうとするも、ルカルドは解放してはくれない。
「シンリーは耳が弱いんだっけ…。俺もシンリーの新たな表情を知りたいな…、俺だけにしか見せない顔…とか、ね」
「…っ…ぁっ…耳元で…囁かないでっ…」
ルカルドが私の耳元で囁く度に、吐息がかかりくすぐったい様な、ぞくぞくする感覚に襲われる。
「シンリーをいじめるは俺だけの特権だから…」
「…っ…いじめ…ないでっ…ん…っ…」
ルカルドは私の耳元にちゅっと音を立ててキスを落としていく。
私はその度にぴくんと体を揺らしてしまう。
「本当にシンリーは可愛いな、早く…シンリーを俺のものにしたくなる…」
「……俺のもの…って?」
「……シンリーの全身に俺のものだっていう証を残したい。……抱きたいってことだよ」
「……っ…!!」
ルカルドは静かな声で囁いた。
私はその言葉を聞いて、体の奥から熱が溢れ出してくるような気がした。
「素直な反応だな…。だけど、安心していい、シンリーが望むまではしないから。だけど…覚えておいて…。俺はシンリーの事が本当に好きだ、だからシンリーの全てが欲しいんだ…」
私はゆっくりと瞼を開いた。
「……ん…」
私は眠そうに目元を指で擦った。
そして辺りに視線を向けると、周りの風景は大分変っていた。
隣からは僅かに寝息が聞こえて来て、私はそちらへと視線を向けた。
(……ルカ様の寝顔だ……)
ルカルドは気持ちよさそうに眠っていた。
私はそんな姿を見て胸が高鳴った。
(…寝顔…見ちゃったっ…!ルカ様の寝顔…!!)
私はこんな貴重なルカルドの姿を見れたことが嬉しくて、顔がどんどんと綻んでいく。
(ルカ様のまつ毛…長いな…。寝てても綺麗な顔とか…なんかずるい…)
私はルカルドの顔を眺めながら、一人でころころと表情を変えていた。
そんな時、ルカルドの瞳がぱちっと開いて視線が合った。
「……シンリー?」
「……わぁあ…!!」
私はびっくりして、思わず叫んでしまった。
多分、いや間違いなく…私がニヤニヤしながらルカルドの顔を眺めていたのを見られた…と思う。
私は恥ずかしくなり窓の方に体を傾けた。
「どうして逃げるの…?」
「ひぁっ…!な…なんでもないですっ…」
ルカルドは後ろから抱きしめる様に私の首に腕を巻き付け、耳元で囁いてきた。
私は驚いて変な声を思わず出してしまい、焦っていた。
「俺の寝顔…ずっと見てたよね?シンリーに見られているの…気付いてたよ」
「……っ…!気付いてたの…?」
「シンリーが熱い視線を送って来るからね…、あんなに見られてたら誰でも気付くよ…。だけど俺の寝顔なんて見たって面白くもなんともないだろ…?」
「そんなこと…ないですっ…。ルカ様の新たな表情が見れて…私すごく嬉しかったですよ!」
私がムキになって熱弁すると、ルカルドは可笑しそうに笑い出した。
「シンリーは面白いな…。俺も…シンリーの色々な顔、知りたいな…。シンリーの事ならなんだって知りたいからな…」
「……っ…!あの…ルカ様っ…」
「ん…?どうした?」
「この体勢…やめません…?耳元で囁かると…私、困りますっ…」
私が首に巻き付いているルカルドの腕を必死に剥がそうとするも、ルカルドは解放してはくれない。
「シンリーは耳が弱いんだっけ…。俺もシンリーの新たな表情を知りたいな…、俺だけにしか見せない顔…とか、ね」
「…っ…ぁっ…耳元で…囁かないでっ…」
ルカルドが私の耳元で囁く度に、吐息がかかりくすぐったい様な、ぞくぞくする感覚に襲われる。
「シンリーをいじめるは俺だけの特権だから…」
「…っ…いじめ…ないでっ…ん…っ…」
ルカルドは私の耳元にちゅっと音を立ててキスを落としていく。
私はその度にぴくんと体を揺らしてしまう。
「本当にシンリーは可愛いな、早く…シンリーを俺のものにしたくなる…」
「……俺のもの…って?」
「……シンリーの全身に俺のものだっていう証を残したい。……抱きたいってことだよ」
「……っ…!!」
ルカルドは静かな声で囁いた。
私はその言葉を聞いて、体の奥から熱が溢れ出してくるような気がした。
「素直な反応だな…。だけど、安心していい、シンリーが望むまではしないから。だけど…覚えておいて…。俺はシンリーの事が本当に好きだ、だからシンリーの全てが欲しいんだ…」
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