属国の姫は嫁いだ先の帝国で、若き皇帝に虐められたい ~皇子様の献身と孤独な姫君~

ティア・リュシーヌはリュシーヌ王国の姫である。
ブラッドレイ帝国の属国であるリュシーヌ王国に、皇帝の花嫁としてティアが欲しいという打診がくる。
小国であるリュシーヌ王国には拒否権はない。兄に頼まれて、ティアは皇帝として即位したジークハルト・ブラッドレイの元へと嫁ぐことになった。
帝国ではきっと酷い目にあうだろう。わくわくしていたのに――なにも、起こらない。
それどころか、大切に扱われる羽目になる。
虐げられたかったのに。皇帝ジークハルトはとても優しく扱ってくれる。
ティアは徐々にジークハルトの献身的な優しさに惹かれていき、やがてジークハルトが自分を愛してくれる理由を知ると、虐められたいという感情にも少しづつ変化が生まれてくる。
夫婦として歩み寄りながら愛情を育む、孤独な過去を持つ二人の話。
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