接客は愉快で繊細なゲーム

 お客様のご要望を伺って、それに相応しいものを勧めて、販売する。
 それが私に割り当てられた仕事。
 責任重大だ。だって私の対応次第ではお客様に悪印象を与えるかもしれない。
 だからこそ、スリル満点。

 声のトーンは不快感を与えない程度に高く、滑舌は滑らかにハッキリと。表情は不自然にならないよう、だけどマスク越しでも見えるよう大きな笑顔。手先は乱暴な印象を与えないよう静かに動かす。
 接客はまるでゲーム。
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