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第十一章 ヘルディアの傭兵
11ー6 メリアパート
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避難誘導を終えた俺達は、奴らのアジトを探していた。しかし、奴らのアジトは、まだ見つからなかった。そして、やっと、反乱軍の仲間と思われる連中を見つけた。そう、こんなところに、一般人がいるはずがない。目の前にいる連中を捕まえて、アジトの在処を聞き出さないと。
そして、何故だが、他に仲間がいるのに、蒼髪の女性一人が俺達三人の相手をすることに。
「あー、言っているけど、後方に控えている、彼女達も警戒しなさい」
反乱軍には、聞こえないように小声で二人に指示を出したつもりだが。
「だいじょぶよ~。わたし、一人で戦うわ~。だから、わたしだけ見て~」
「聞こえているんですか!?」
小声で聞こえで指示していたつもりだったのに!
「彼女の耳は地獄耳見たいだねー」
「しかし、一人で三人をお相手にする気? 正気じゃないわ」
「気をつけな。あいつは投げた槍を掴んだんだ。只者ではない」
「……ああ。分かっている」
「ギルティ。前衛は任せたよ」
「あんたに指図されるのは気に食わないけどさー、あんたは後衛だしー。たく、やるしかないしー。……は~」
「やるしかない」って言っている割にはため息を付いた。
ギルティは自身の武器である斧を取り出した。ギルティは魔術を使えないから、収納魔術は使えない。だから、自力で武器を持っていかないといけない。
でも、ギルティは魔術を使おうと思えば使えるはずなんだが、本人が魔術を使えないのは、勉強を面倒くさがるからだ。一々、自力で持っていく方が面倒くさいと思うが。
「いくしー」
蒼髪の女性目掛けて、斧を振る。しかし。
バキーーーン!!
「まじでー?」
蒼髪の女性は避けるだけでなく、斧を殴った。殴っただけで、あそこまで、粉々に粉砕したよ。
いや。よく見たら、殴ったところは刃部分! しかも、殴り付けた手の方は傷一つも付いていない!
これは体を硬体化する魔術を? いや、硬体化したぐらいで、刃を受け止めても、粉砕までするものなの?
……あの蒼色の女性は強敵のようだ。
「この魔術からは、逃げられないよ」
アニーはいつの間にか魔術を発動させた。アニーによる、広範囲による火の魔術で蒼色の女性を囲む。
「はあ~~~」
ゆったりした掛けて声をしながら、両腕を交差してから、腕を大きく、広げた瞬間。
シューーーン!!!
彼女を中心として、突風が吹き出た。火は消えていった。
「風の魔術?」
「ただの気合いだろ? ……人間技ではないな」
ということは、気合いだけで、突風を起こして、火の魔術を打ち消した! 無茶苦茶過ぎる。
「カチュアさん、そんなこと出来たんですか? 驚いたんだよ」
「ルナちゃんから、蒼い炎を使い続けるのは危ないからって、言われて。それで、レオちゃんが、わたしならこれが出来るじゃないかって、教わったわ~」
「カチュアさん。ヘルディアの傭兵並みに何でも出来ますね」
何か、余裕見せられ悔しいな。だけど、俺は詠唱を終えている。
「光鳥!!」
光の魔術で構成した鳥で、蒼色の女性を目掛けて飛んでいった。
しかし、蒼色の女性の蹴りで、光鳥がこちらに戻っていった。
だけど、避けることなく、通り過ぎていった。
「やばいね。あの靴から飛び出してくる刃には、魔術反射の鉱物で作れているね。やたら、魔術を打ち込むのは危険だね」
「けど、相手にする以上、こっちが勝たないとだしー」
ギルティは爪の様な刃が付いた、籠手を装着した。
対して、蒼色の女性は胸元から、ナイフを二本取り出して、それぞれ片方ずつ持ち出した。
何か、見ていたら憎たらしくなってきた!!! 何であんなに実っているのに、腹回りはスッキリしているのかしら!!
「全身から憎しみの炎が見えているよ……」
ギルティが攻撃を仕掛けた。しかし、蒼色の女性は動じることなく、向かい打つ。
蒼色の女性は地面へ思い切り、踏み付けた。
ドッスーーーン!!!
地面が割れ、瓦礫が宙に舞降る。てか、どんだけ、力を込めて、踏み付けば、地面が割れるの!?
ギルティは、飛び舞う、瓦礫を避ける。しかし。
「うわわわ!!!」
ドーーーン!!!
一瞬だった。ギルティの体周りには、鎖が巻きつかれていた。
バランスが崩れてた、ギルティは転んでしまう。
「嘘でしょー?」
「ギルティが戦闘不能に! こうなったら……」
アニーが、魔術を唱えようとした。しかし。
シュン!!!
鎖がこちらへ飛んできた。鎖は、アニーの両手を塞ぐ様に巻かれていた。
「あちゃ~。やられた」
アニーは、両手に巻き付いた鎖を外そうとしているが、外れない。
「こうなったら、俺が相手になるぜ!!」
俺は武器であるメイスを取り出した。
「おーい。本性が出てきているよー」
俺はメイスを、力いっぱいフル絞って、殴るつける。
だけど、それを素手で受け止めた。それだけでなく、彼女はメイスを掴み、俺ごと投げ飛ばした。
飛ばされた、俺は地面に思いきり叩きつけられた。
「く! 全く歯が立たない!」
「もう、戦いをやめないかしら~?」
「まだよ! まだ……」
俺は、体がフラフラな状態だが、立ち上がる。そして、今度は槍を構える。そして、走りだそうとしたが。
「は~。もう、この辺にしないか?」
アニーが走り出そうとした、俺を止めた。アニーは両腕を鎖で塞がれているだけで、普通に足で歩けた。
「何を言っているの!? こいつらを掘って置くわけには……」
「あ~、あんた、またなの? まったく、まじだるいーつうの」
ギルティが溜め息を付いた。
「え?」
ギルティは何かを悟ったようだ。しかし、何を。「また」が付いたということは、過去にアニーは再度やらかしたことだけど何を? アニーは、世間知らずの俺を色々と教えてくれるが、同時に、俺を揶揄《からか》って遊んだり……。
揶揄う?
「ああああああああああああ!!! はめたな!!!」
「バレたか」
アニーが舌を出した。
つまり、アニーはこの人達が反乱軍じゃないって、始めから気づいていたってこと!? それなのに、こんな無駄の戦いをして遊んでいたってこと?
「この……大バカ野郎!!!」
俺は力を振り絞った拳をアニー目掛けて殴り付けた。
そして、何故だが、他に仲間がいるのに、蒼髪の女性一人が俺達三人の相手をすることに。
「あー、言っているけど、後方に控えている、彼女達も警戒しなさい」
反乱軍には、聞こえないように小声で二人に指示を出したつもりだが。
「だいじょぶよ~。わたし、一人で戦うわ~。だから、わたしだけ見て~」
「聞こえているんですか!?」
小声で聞こえで指示していたつもりだったのに!
「彼女の耳は地獄耳見たいだねー」
「しかし、一人で三人をお相手にする気? 正気じゃないわ」
「気をつけな。あいつは投げた槍を掴んだんだ。只者ではない」
「……ああ。分かっている」
「ギルティ。前衛は任せたよ」
「あんたに指図されるのは気に食わないけどさー、あんたは後衛だしー。たく、やるしかないしー。……は~」
「やるしかない」って言っている割にはため息を付いた。
ギルティは自身の武器である斧を取り出した。ギルティは魔術を使えないから、収納魔術は使えない。だから、自力で武器を持っていかないといけない。
でも、ギルティは魔術を使おうと思えば使えるはずなんだが、本人が魔術を使えないのは、勉強を面倒くさがるからだ。一々、自力で持っていく方が面倒くさいと思うが。
「いくしー」
蒼髪の女性目掛けて、斧を振る。しかし。
バキーーーン!!
「まじでー?」
蒼髪の女性は避けるだけでなく、斧を殴った。殴っただけで、あそこまで、粉々に粉砕したよ。
いや。よく見たら、殴ったところは刃部分! しかも、殴り付けた手の方は傷一つも付いていない!
これは体を硬体化する魔術を? いや、硬体化したぐらいで、刃を受け止めても、粉砕までするものなの?
……あの蒼色の女性は強敵のようだ。
「この魔術からは、逃げられないよ」
アニーはいつの間にか魔術を発動させた。アニーによる、広範囲による火の魔術で蒼色の女性を囲む。
「はあ~~~」
ゆったりした掛けて声をしながら、両腕を交差してから、腕を大きく、広げた瞬間。
シューーーン!!!
彼女を中心として、突風が吹き出た。火は消えていった。
「風の魔術?」
「ただの気合いだろ? ……人間技ではないな」
ということは、気合いだけで、突風を起こして、火の魔術を打ち消した! 無茶苦茶過ぎる。
「カチュアさん、そんなこと出来たんですか? 驚いたんだよ」
「ルナちゃんから、蒼い炎を使い続けるのは危ないからって、言われて。それで、レオちゃんが、わたしならこれが出来るじゃないかって、教わったわ~」
「カチュアさん。ヘルディアの傭兵並みに何でも出来ますね」
何か、余裕見せられ悔しいな。だけど、俺は詠唱を終えている。
「光鳥!!」
光の魔術で構成した鳥で、蒼色の女性を目掛けて飛んでいった。
しかし、蒼色の女性の蹴りで、光鳥がこちらに戻っていった。
だけど、避けることなく、通り過ぎていった。
「やばいね。あの靴から飛び出してくる刃には、魔術反射の鉱物で作れているね。やたら、魔術を打ち込むのは危険だね」
「けど、相手にする以上、こっちが勝たないとだしー」
ギルティは爪の様な刃が付いた、籠手を装着した。
対して、蒼色の女性は胸元から、ナイフを二本取り出して、それぞれ片方ずつ持ち出した。
何か、見ていたら憎たらしくなってきた!!! 何であんなに実っているのに、腹回りはスッキリしているのかしら!!
「全身から憎しみの炎が見えているよ……」
ギルティが攻撃を仕掛けた。しかし、蒼色の女性は動じることなく、向かい打つ。
蒼色の女性は地面へ思い切り、踏み付けた。
ドッスーーーン!!!
地面が割れ、瓦礫が宙に舞降る。てか、どんだけ、力を込めて、踏み付けば、地面が割れるの!?
ギルティは、飛び舞う、瓦礫を避ける。しかし。
「うわわわ!!!」
ドーーーン!!!
一瞬だった。ギルティの体周りには、鎖が巻きつかれていた。
バランスが崩れてた、ギルティは転んでしまう。
「嘘でしょー?」
「ギルティが戦闘不能に! こうなったら……」
アニーが、魔術を唱えようとした。しかし。
シュン!!!
鎖がこちらへ飛んできた。鎖は、アニーの両手を塞ぐ様に巻かれていた。
「あちゃ~。やられた」
アニーは、両手に巻き付いた鎖を外そうとしているが、外れない。
「こうなったら、俺が相手になるぜ!!」
俺は武器であるメイスを取り出した。
「おーい。本性が出てきているよー」
俺はメイスを、力いっぱいフル絞って、殴るつける。
だけど、それを素手で受け止めた。それだけでなく、彼女はメイスを掴み、俺ごと投げ飛ばした。
飛ばされた、俺は地面に思いきり叩きつけられた。
「く! 全く歯が立たない!」
「もう、戦いをやめないかしら~?」
「まだよ! まだ……」
俺は、体がフラフラな状態だが、立ち上がる。そして、今度は槍を構える。そして、走りだそうとしたが。
「は~。もう、この辺にしないか?」
アニーが走り出そうとした、俺を止めた。アニーは両腕を鎖で塞がれているだけで、普通に足で歩けた。
「何を言っているの!? こいつらを掘って置くわけには……」
「あ~、あんた、またなの? まったく、まじだるいーつうの」
ギルティが溜め息を付いた。
「え?」
ギルティは何かを悟ったようだ。しかし、何を。「また」が付いたということは、過去にアニーは再度やらかしたことだけど何を? アニーは、世間知らずの俺を色々と教えてくれるが、同時に、俺を揶揄《からか》って遊んだり……。
揶揄う?
「ああああああああああああ!!! はめたな!!!」
「バレたか」
アニーが舌を出した。
つまり、アニーはこの人達が反乱軍じゃないって、始めから気づいていたってこと!? それなのに、こんな無駄の戦いをして遊んでいたってこと?
「この……大バカ野郎!!!」
俺は力を振り絞った拳をアニー目掛けて殴り付けた。
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