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第十三章 三姉妹
13ー7 ナギサイド
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私と、カチュア、ルナ、レオ、アニーはドラゴンの動向を確認するべく、ドラゴンが確認できる範囲まで来ていた。といっても、アニーが動物を使っての偵察をしている。
まあ、ドラゴンの姿が目視でも確認できるところで、待機しているから、ドラゴンの様子はある程度見れる。
ドラゴンの形状は、二足歩行で、翼を生やしているから、空を飛んでいる。
なんか、禍々しオーラが見えるような。そう言えば、厄災と呼ばれていた存在も、あの禍々しオーラを纏っていた。まあ、あれよりも、オーラは弱いが。
すると、小鳥がこっちに向かってきて、アニーの右手人差し指に止まった。
「偵察完了」
「どうだった?」
「現在、ドラゴンは、アカギとかいう、軍と交戦中だ」
「誰?」
「八騎将の一人ですよ」
「あれ? そんな人いた?」
確か、以前、一部を除いた、八騎将が参加した式典で一通り、八騎将の名前と顔を見たが、そんな名前の人なんていなかったはず。
「え? だって、シグマでしょ、ガロン、ネール、ゲブン、レティ、インディット、マティアスで、アカギだ」
「待ってください! アカギではなく、ミカヅキじゃなかった?」
思い出した、八騎将の一人が影の薄い人認定されていてルナですら、その人の名前が認知されていなかったんだ。でも、名前が出てきたんだ、アカギでも、ミカヅキでもなく、ラルゴという名前だったはず。とはいっても、当時も誰も、その人の名前なんて認知していなかった。
「名前が安定しないわ~。まるで、名前がない見たいだわ~」
「ただ、影が薄いだけでは?」
「まあ、今はそれどころじゃないな!」
謎は多いが、今はあのドラゴンが問題か。
「幸い、その周りには、村や街はない」
「よかったわ~」
「でも、あの村が一番近いにあるから、いつ被害が起きてもおかしくない」
「私達も構っている暇はないが、せめて、村人の避難を完了させてから、先に進もう」
「わかった」
「……ん~」
カチュアがぼーとして……まあ、ぼーとしているのは、いつものことだけど。ドラゴンのいる逆方向に顔を向けていた。
「どうしたカチュア?」
「ドラゴンよりも危ない人がこっちに来ているわ~」
「人? いや、ドラゴンよりも危ない人って、カチュアぐらいしか思い浮かばないんだが」
まあ、私達の仲間は、カチュアに劣らず危ない人だらけなんだけどね。
「も~、酷いわ~」
「いや、だって、あなた、ドラゴンと力で勝っているからね! パンチ一発で吹き飛ばしているから!」
あれ? 砂埃が見える。そして、その砂埃から人が見えた。え!? もしかして、こっちへ向かってくる。
「チーちゃーん!! 会いたかったよ!!!」
物凄い、スピードで走ってきた女性が、ジャンプしてカチュアへ向かってきた。これは、抱き着こうと、飛び込んで、対象者に抱き着こうとするのか。だけど……。
ドカーーーーーン!!!
相手が悪かった。滅多に敵の攻撃を受けることなく、避けるカチュアは、ダイブしてきた女性を華麗に避けた。これがエドナのドジだったら、成功していたかもしれない。
避けられた女性は、地面に思い切りぶつかってしまった。地盤沈下したかのように、地面にめり込んでしまう。
「もう、何で避けるのよ!?」
あ! 抜けた。
「敵だと思ったわ~」
「あなたなら、敵意がないことは察知できるでしょ!?」
この女性、喋るのが速いような……気のせいか?
「ん~。敵意とは、別で、危ない感情を感じたわ~。セシル王見たいな」
世は、この女性から、変態心が見えたのか。しかし、何故だろう? この女性に親近感が湧くのよ。いや! 決して、変態ではない!
「もう! 久しぶりに会えたのに、リアクション薄いでしょ!」
「ん? そーだっけ? 別れたのは、つい此間よ~」
「カチュアー。私はその此間に、この女を見た覚えはないよー!」
このユミルのような金髪美女なんて最近みていないよ。
「あれ~? そーだったかな~?」
「相変わらず、呑気ね! でも、そこが可愛い」
しばらく、カチュアにじゃれついていたが、金髪の女性と目が合ってしまった。
「で、この人達は?」
「お友達よ~」
「……どーも」
さっきまで、燥いでいた女性が、カチュアの背中に隠れてしまった。
「さっきと、雰囲気が違うような」
「お姉ちゃんは、人前に出るとあまり喋らなくなるわ~。人見知りが激しいらしいわね~。わたしや、リリカちゃんには、ふつーに話せるわよ~」
人見知り。だから、この女性に親近感が湧いたのか。そのお姉ちゃんと呼ばれていた女性には。確かに、以前の私はぼっちだったから。なるほど、それで。
……ん? 今なんていった? お姉ちゃん?
「ちょっと、待って! 今、その女性のことを、お姉ちゃんって、言わなかった?」
「そーだよ~。わたしの姉の、アンリお姉ちゃんよ~」
この人がカチュアのお姉さんか。知っていたけど、やはり、カチュアと似ていないね。まあ、これは、ヴァルキュリア族の特徴ね。血縁関係でも、似ていないのだ。現に、髪の色も違う。
それよりも、胸の大きさまで、遺伝に影響しないのか。カチュアは贅沢過ぎる程の大きさに対して、アンリは……、微妙な大きさで、微乳だ。姉妹間で、格差あり過ぎでしょ。
これは、ヴァルキュリア族の宿命か?
「初めまして、わたし達がいない間、妹が世話になりました。改めて、自己紹介します。アンリです。ずっと、妹を探していたのですか、見つからなくって、それで、妹を見かけたので走ってここまで来ました。もう一人、一番下の妹がいるんですけど、ここに来る前に逸れたようで、多分この近くにいると思います」
え? 喋るの速すぎて、半分しか聞き取れなかった。何で、この長い台詞を噛まずに喋れるんだよ? やばい、今度はゆっくりと喋ってもらわないと……
「え? 何で言ったの~? 速すぎて聞き取れないわ~。もう一回話してくれるかしら~」
え~!!! 地獄耳レベルのカチュアですら、聞き取れていないじゃないか!!!
まあ、ドラゴンの姿が目視でも確認できるところで、待機しているから、ドラゴンの様子はある程度見れる。
ドラゴンの形状は、二足歩行で、翼を生やしているから、空を飛んでいる。
なんか、禍々しオーラが見えるような。そう言えば、厄災と呼ばれていた存在も、あの禍々しオーラを纏っていた。まあ、あれよりも、オーラは弱いが。
すると、小鳥がこっちに向かってきて、アニーの右手人差し指に止まった。
「偵察完了」
「どうだった?」
「現在、ドラゴンは、アカギとかいう、軍と交戦中だ」
「誰?」
「八騎将の一人ですよ」
「あれ? そんな人いた?」
確か、以前、一部を除いた、八騎将が参加した式典で一通り、八騎将の名前と顔を見たが、そんな名前の人なんていなかったはず。
「え? だって、シグマでしょ、ガロン、ネール、ゲブン、レティ、インディット、マティアスで、アカギだ」
「待ってください! アカギではなく、ミカヅキじゃなかった?」
思い出した、八騎将の一人が影の薄い人認定されていてルナですら、その人の名前が認知されていなかったんだ。でも、名前が出てきたんだ、アカギでも、ミカヅキでもなく、ラルゴという名前だったはず。とはいっても、当時も誰も、その人の名前なんて認知していなかった。
「名前が安定しないわ~。まるで、名前がない見たいだわ~」
「ただ、影が薄いだけでは?」
「まあ、今はそれどころじゃないな!」
謎は多いが、今はあのドラゴンが問題か。
「幸い、その周りには、村や街はない」
「よかったわ~」
「でも、あの村が一番近いにあるから、いつ被害が起きてもおかしくない」
「私達も構っている暇はないが、せめて、村人の避難を完了させてから、先に進もう」
「わかった」
「……ん~」
カチュアがぼーとして……まあ、ぼーとしているのは、いつものことだけど。ドラゴンのいる逆方向に顔を向けていた。
「どうしたカチュア?」
「ドラゴンよりも危ない人がこっちに来ているわ~」
「人? いや、ドラゴンよりも危ない人って、カチュアぐらいしか思い浮かばないんだが」
まあ、私達の仲間は、カチュアに劣らず危ない人だらけなんだけどね。
「も~、酷いわ~」
「いや、だって、あなた、ドラゴンと力で勝っているからね! パンチ一発で吹き飛ばしているから!」
あれ? 砂埃が見える。そして、その砂埃から人が見えた。え!? もしかして、こっちへ向かってくる。
「チーちゃーん!! 会いたかったよ!!!」
物凄い、スピードで走ってきた女性が、ジャンプしてカチュアへ向かってきた。これは、抱き着こうと、飛び込んで、対象者に抱き着こうとするのか。だけど……。
ドカーーーーーン!!!
相手が悪かった。滅多に敵の攻撃を受けることなく、避けるカチュアは、ダイブしてきた女性を華麗に避けた。これがエドナのドジだったら、成功していたかもしれない。
避けられた女性は、地面に思い切りぶつかってしまった。地盤沈下したかのように、地面にめり込んでしまう。
「もう、何で避けるのよ!?」
あ! 抜けた。
「敵だと思ったわ~」
「あなたなら、敵意がないことは察知できるでしょ!?」
この女性、喋るのが速いような……気のせいか?
「ん~。敵意とは、別で、危ない感情を感じたわ~。セシル王見たいな」
世は、この女性から、変態心が見えたのか。しかし、何故だろう? この女性に親近感が湧くのよ。いや! 決して、変態ではない!
「もう! 久しぶりに会えたのに、リアクション薄いでしょ!」
「ん? そーだっけ? 別れたのは、つい此間よ~」
「カチュアー。私はその此間に、この女を見た覚えはないよー!」
このユミルのような金髪美女なんて最近みていないよ。
「あれ~? そーだったかな~?」
「相変わらず、呑気ね! でも、そこが可愛い」
しばらく、カチュアにじゃれついていたが、金髪の女性と目が合ってしまった。
「で、この人達は?」
「お友達よ~」
「……どーも」
さっきまで、燥いでいた女性が、カチュアの背中に隠れてしまった。
「さっきと、雰囲気が違うような」
「お姉ちゃんは、人前に出るとあまり喋らなくなるわ~。人見知りが激しいらしいわね~。わたしや、リリカちゃんには、ふつーに話せるわよ~」
人見知り。だから、この女性に親近感が湧いたのか。そのお姉ちゃんと呼ばれていた女性には。確かに、以前の私はぼっちだったから。なるほど、それで。
……ん? 今なんていった? お姉ちゃん?
「ちょっと、待って! 今、その女性のことを、お姉ちゃんって、言わなかった?」
「そーだよ~。わたしの姉の、アンリお姉ちゃんよ~」
この人がカチュアのお姉さんか。知っていたけど、やはり、カチュアと似ていないね。まあ、これは、ヴァルキュリア族の特徴ね。血縁関係でも、似ていないのだ。現に、髪の色も違う。
それよりも、胸の大きさまで、遺伝に影響しないのか。カチュアは贅沢過ぎる程の大きさに対して、アンリは……、微妙な大きさで、微乳だ。姉妹間で、格差あり過ぎでしょ。
これは、ヴァルキュリア族の宿命か?
「初めまして、わたし達がいない間、妹が世話になりました。改めて、自己紹介します。アンリです。ずっと、妹を探していたのですか、見つからなくって、それで、妹を見かけたので走ってここまで来ました。もう一人、一番下の妹がいるんですけど、ここに来る前に逸れたようで、多分この近くにいると思います」
え? 喋るの速すぎて、半分しか聞き取れなかった。何で、この長い台詞を噛まずに喋れるんだよ? やばい、今度はゆっくりと喋ってもらわないと……
「え? 何で言ったの~? 速すぎて聞き取れないわ~。もう一回話してくれるかしら~」
え~!!! 地獄耳レベルのカチュアですら、聞き取れていないじゃないか!!!
応援ありがとうございます!
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