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第十四章 親と子
14-6 エドナサイド
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あたしと、カチュアさんと、マリンさんの三人は今、ダグザへ向かう途中なんだよ。
「サリナさん達、大丈夫かな?」
帝国軍の足止めをしてくれている、サリナさん達が心配なんだよ。
「心配だわ~」
「あたしが狙われているばかりに、皆に迷惑を……」
「迷惑かけているのは、あんたを狙っている奴らだ。それに、足止めしてくれている、あいつらも、化け物並みに強いから、どうにかするだろう。それよりも、あいつらの行為を無駄にしないように、エドナ、テメェーは一刻も早くダグザへ向かうんだ」
「分かったんだよ。ありがとうなんだよ」
心配する中、あたし達は再び出発しようとしたんだよ。しようとしたんだけど、急に、カチュアさんが鞘から納めた大剣を抜いたんだよ。
「……何か、くるわ~」
「え?」
空を見上げると、何か、物体が見えたんだよ。鳥にしては、翼らしきものが付いていないんだよ。あれ? 落ちて来るんだよ。
ドーーーーン!!
「ようやく、見つけた。微かに見える、緑色の髪。うぬが噂の妖精族の女か?」
はわわ? 突然、空から何か降ってきたんだよ。それは、ガタイのいい男の人なんだよ。でも、どこかで、見たことがあるんだよ
「お前は!」
「死んだと知らされていたが、生きていたか、小童!」
「ちっ。皇女を小童呼ばわりとは、随分偉くなったな、ガロン。だが、テメェーは何で、ここにいる? ヘルディアの侵攻はどうした?」
ガロンって確か八騎将の一人なんだよね? はうう。とても、怖いんだよ。
「そんなのは、どうでもいい。それよりも、その娘を渡してもらおう」
ガロンが指を刺してきたのは、あたしなんだよ!
「幼女を誘拐するつもりか?」
「あたし、幼女じゃないんだよ! マリンさん!」
「で。その幼女の誘拐は、ゲス兄の命令か?」
「だから、幼女じゃないんだよ!」
微かに、笑ったんだよ。
「あんな、弱小皇子が、国を守れるわけがない。あんな雛体型が国を守れるわけがない」
「相変わらず、人の体格を見て見下すな。人柄の方は絶対に見ないよな。で? そんなゲス兄が国を守れるないというなら、あんたはどうしたいわけ?」
「この俺がこの国の皇帝になる」
すると、マリンさんが大きな息を吐いたんだよ。
「やはり、そんな、野心があったか。あんたはいつも、親父の命令には不満そうだったからな」
「奴には失望した。何が、英雄だ? 他国に侵略を許す。無能な皇帝じゃないか」
「あんたみたいな力に固執している野郎がいる限り、安定はしねえよ」
マリンさんがガロンに向けて睨みつけているんだよ。
「力を持たねえクズの戯言だな。力がないクズは早死にするだけだ」
「別に力を求めることを否定するつもりはない。厄災と呼べるほどの存在に立ち向かうためには戦う力が必要だ。だがな、なんで戦う? 戦わねえと守れないものがあるからだ。誰かのためだがら人は強くなろうとしているだろ?」
マリンさん、怒っているのかな? お父さんのことを悪く言うガロンに対して。
「元皇帝も、シグマも同じことを言っていたが下らん。弱いものが死ぬのは当然ではないか」
「忘れたか? あんたはヴァルダンの討伐で失態を犯しているんだ。あんたの判断ミスで国が危なかったんだぜ」
「ふん。思い出しただけで、ムカついてきたな。奴らは、戦を仕掛けておきながら、真っ当に戦う気がなかった。つまらん奴らだ」
「お前、戦争を何だと思っている!? 闘技場のような、真っ向勝負で、戦をする場ではないんだぜ」
「ふん。弱いから、卑怯な手を使うしかなっかた連中だ。奴らに誇り、何てあるのか?」
さっきから、ガロンっている人。言っていることが酷すぎるんだよ。自分の価値観を皆に押し付けるなんて。
「ん~。あなたには、無理だわ~。皇帝になることも、人を導くことも」
急にカチュアさんが口を開いたんだよ。
「なんだ? 小娘がしゃしゃり出てきて」
「わたしは、色んな人達を見てきたわ~。わたしでも、わかるわ~。あなたに、王の素質なんて、ないわ~。それに、わたしから言わせれば、あなた自身力はない弱きものってことになるわ~」
「何だと? 黙って聞いていれば!!」
「そういうところよ~。自分が強者っていうなら、国を守っていく人を支えていかないと~。それに、どんなに、強くっても、一人では、何もできないわ~。現にあなたは、エドナちゃんを狙っているわね。それは自分の今の力ではどうしようもないからね~。それに弱い物が死んで当たり前と言ったけど、あなた自身、あなたの言う弱い人にしか勝てないのよね?」
ガロンの頭から「ピキピキ」という音が聞こえたんだよ。
「あなたはマリンちゃんのこと見ていたかしら~? マリンちゃんは皆の気を使っているわ~。それに、マリンちゃんは戦いを止めようとしたり、悪いことをした人を成敗にいったり、よく働いていたわ~。だから、誰よりも、人のために働くマリンちゃんが人々を導くのに相応しい子だわ~」
「カチュア……」
「あなたは強い人じゃなく、かわいそうな人なのは確かね~。だって、皆の支えがあったにも関わらず、一人で戦っているって勘違いしているわ~。あなたが、どんなに力強くっても、どんな戦いをしても、必ず負けるわ~」
「黙って聞いていれば!!!」
急に大声をあげたんだよ。
「サリナさん達、大丈夫かな?」
帝国軍の足止めをしてくれている、サリナさん達が心配なんだよ。
「心配だわ~」
「あたしが狙われているばかりに、皆に迷惑を……」
「迷惑かけているのは、あんたを狙っている奴らだ。それに、足止めしてくれている、あいつらも、化け物並みに強いから、どうにかするだろう。それよりも、あいつらの行為を無駄にしないように、エドナ、テメェーは一刻も早くダグザへ向かうんだ」
「分かったんだよ。ありがとうなんだよ」
心配する中、あたし達は再び出発しようとしたんだよ。しようとしたんだけど、急に、カチュアさんが鞘から納めた大剣を抜いたんだよ。
「……何か、くるわ~」
「え?」
空を見上げると、何か、物体が見えたんだよ。鳥にしては、翼らしきものが付いていないんだよ。あれ? 落ちて来るんだよ。
ドーーーーン!!
「ようやく、見つけた。微かに見える、緑色の髪。うぬが噂の妖精族の女か?」
はわわ? 突然、空から何か降ってきたんだよ。それは、ガタイのいい男の人なんだよ。でも、どこかで、見たことがあるんだよ
「お前は!」
「死んだと知らされていたが、生きていたか、小童!」
「ちっ。皇女を小童呼ばわりとは、随分偉くなったな、ガロン。だが、テメェーは何で、ここにいる? ヘルディアの侵攻はどうした?」
ガロンって確か八騎将の一人なんだよね? はうう。とても、怖いんだよ。
「そんなのは、どうでもいい。それよりも、その娘を渡してもらおう」
ガロンが指を刺してきたのは、あたしなんだよ!
「幼女を誘拐するつもりか?」
「あたし、幼女じゃないんだよ! マリンさん!」
「で。その幼女の誘拐は、ゲス兄の命令か?」
「だから、幼女じゃないんだよ!」
微かに、笑ったんだよ。
「あんな、弱小皇子が、国を守れるわけがない。あんな雛体型が国を守れるわけがない」
「相変わらず、人の体格を見て見下すな。人柄の方は絶対に見ないよな。で? そんなゲス兄が国を守れるないというなら、あんたはどうしたいわけ?」
「この俺がこの国の皇帝になる」
すると、マリンさんが大きな息を吐いたんだよ。
「やはり、そんな、野心があったか。あんたはいつも、親父の命令には不満そうだったからな」
「奴には失望した。何が、英雄だ? 他国に侵略を許す。無能な皇帝じゃないか」
「あんたみたいな力に固執している野郎がいる限り、安定はしねえよ」
マリンさんがガロンに向けて睨みつけているんだよ。
「力を持たねえクズの戯言だな。力がないクズは早死にするだけだ」
「別に力を求めることを否定するつもりはない。厄災と呼べるほどの存在に立ち向かうためには戦う力が必要だ。だがな、なんで戦う? 戦わねえと守れないものがあるからだ。誰かのためだがら人は強くなろうとしているだろ?」
マリンさん、怒っているのかな? お父さんのことを悪く言うガロンに対して。
「元皇帝も、シグマも同じことを言っていたが下らん。弱いものが死ぬのは当然ではないか」
「忘れたか? あんたはヴァルダンの討伐で失態を犯しているんだ。あんたの判断ミスで国が危なかったんだぜ」
「ふん。思い出しただけで、ムカついてきたな。奴らは、戦を仕掛けておきながら、真っ当に戦う気がなかった。つまらん奴らだ」
「お前、戦争を何だと思っている!? 闘技場のような、真っ向勝負で、戦をする場ではないんだぜ」
「ふん。弱いから、卑怯な手を使うしかなっかた連中だ。奴らに誇り、何てあるのか?」
さっきから、ガロンっている人。言っていることが酷すぎるんだよ。自分の価値観を皆に押し付けるなんて。
「ん~。あなたには、無理だわ~。皇帝になることも、人を導くことも」
急にカチュアさんが口を開いたんだよ。
「なんだ? 小娘がしゃしゃり出てきて」
「わたしは、色んな人達を見てきたわ~。わたしでも、わかるわ~。あなたに、王の素質なんて、ないわ~。それに、わたしから言わせれば、あなた自身力はない弱きものってことになるわ~」
「何だと? 黙って聞いていれば!!」
「そういうところよ~。自分が強者っていうなら、国を守っていく人を支えていかないと~。それに、どんなに、強くっても、一人では、何もできないわ~。現にあなたは、エドナちゃんを狙っているわね。それは自分の今の力ではどうしようもないからね~。それに弱い物が死んで当たり前と言ったけど、あなた自身、あなたの言う弱い人にしか勝てないのよね?」
ガロンの頭から「ピキピキ」という音が聞こえたんだよ。
「あなたはマリンちゃんのこと見ていたかしら~? マリンちゃんは皆の気を使っているわ~。それに、マリンちゃんは戦いを止めようとしたり、悪いことをした人を成敗にいったり、よく働いていたわ~。だから、誰よりも、人のために働くマリンちゃんが人々を導くのに相応しい子だわ~」
「カチュア……」
「あなたは強い人じゃなく、かわいそうな人なのは確かね~。だって、皆の支えがあったにも関わらず、一人で戦っているって勘違いしているわ~。あなたが、どんなに力強くっても、どんな戦いをしても、必ず負けるわ~」
「黙って聞いていれば!!!」
急に大声をあげたんだよ。
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