装備製作系チートで異世界を自由に生きていきます

tera

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本編

608 合流。


 ポチの案内に従って、俺はイグニール、ジュノーと合流した。
 心配かけたんだろうな、と頬を掻いているとジュノーが真っ先に飛んでくる。
 顔にへばりつきながらジュノーは言う。

「トウジ! 勝手にいなくなっちゃダメだし!」

「うん、すまん」

 しかし、この世界にはスマホとかケータイとか。
 連絡手段が無いから致し方ない部分もある。
 何らかの連絡手段が欲しいよなあ……。
 魔導機器で何とからないかね、こう言うの。

「トウジ」

 今度はイグニールが俺の元へ歩いてきた。
 俺の目をまっすぐに見つめる視線には、ドキッとする。

「色々と聞きたいことあるよな?」

「……また、面倒ごとでしょ?」

「うん、まあね」

「追いついたから、前のことなんてどうでも良いわよ」

 ……イグニール。

「今は平気なんでしょ?」

 彼女はそれだけ言って、俺の肩をポンポンと叩いた。
 俺はてっきり怒られるのかな、と思っていた。
 しかし、何とも拍子抜けの様な感覚に陥る。

 今は平気なんでしょ、か。
 この二言に、なんだか全てが込められている気がした。
 本人がどう思っているかは知らんが、信頼されている。

「うん、平気」

 ドヤされたり、心配された方がまだ良かったかも。
 なんとも、言葉数が少ないと色々想像して泣きそうだ。

「無事で良かった。みんな揃った。じゃ、帰るわよ」

「待って」

 踵を返すイグニールに言う。

「勇者たちも捕まってるから、連れ戻しに行かないと」

「そっか、やっぱりいるのね」

「うん、色々因縁はあるけど、ここに捕まったままなのは不味い」

 魔王の力を増幅とか、厄介以外の何物でもない。
 いや、勇者に魔王からの洗脳は意味がない。
 だが同じ立場の人間から受ける悪意をボヤかした言葉は不味い。

 ぶっちゃけ、ここまで疑うこともしなかった連中だ。
 悪い大人にいい様に使われて、強化された暴力が他所に向く。
 それは避けた方がいいだろう、と思ったのだ。

 アドラーは信用ならんが、ダンジョン攻略を念頭におく。
 それは一応勇者の力を別に向けて、平和に貢献していた。
 どっちにしろガス抜きが必要なら、そっちに向けた方がいい。
 頭の中でうだうだ思考を重ねていると。

「トウジ、良いのね?」

 イグニールが再確認する様に言う。

「うん、いいよ、それで」

「そっか。ならそれに合わせる」

 その表情は、どことなく明る気な雰囲気だった。
 やっぱりそうだよなあ……。
 恨みつらみ抱えて生きても、何の得にもなりゃしない。
 さっさと元の世界にお帰りいただく方法でも探そうか。

 はあ、どこにどう転んでも勇者関連は殺伐としている。
 まったく……ジュノーとか骨を見習えよな……。
 みんなで呑気に余生をストレスなく過ごす、それが一番大事。

「とりあえず、ちゃっちゃと勇者を連れ戻しに行こうか」

 あいつらはちょうどグループに突っ込んである。
 この土地の地図が無くとも、マップには表示されていた。
 その表示に向かっていけば、自ずと勇者のたどり着く。

「トウジ様、なんだか良い顔してますぞ~」

「まっ、ストレス発散できたからな」

 骨の言う通り、なんだか精神世界から戻ってきて心が晴れやかだ。
 くそがくそがと怒っていたが、憑き物が取れた様にその部分はさっぱりしている。
 やっぱり大事だね、発散って。

「……ねえトウジ、とりあえずこの場で色々聞くのはやめようと思ってたんだけど」

 歩き出すと、イグニールが言う。

「そのスケルトンは、何? 赤いスカーフ巻いてるから、新しい従魔?」

「ああうん、そうだよ。なんか行きずりで仲間になった骨」

「白骨カルマ禊会教祖のビスマルコですぞ~!」

「へ~、新しい従魔……なかなか可愛いじゃない」

「おお~、中々わかっておりますな~!」

 えっ。
 ……えっ!!

 どっからどう見たらこの骨が可愛いと思えるんだ。
 え? 何? みんなには骨が雌型だって見えてるの?
 え? ゴレオの時もそうだけど、俺だけ? え?

「私はトウジと同じパーティーのイグニール」

「あたしはジュノー!」

「……!」

「ほうほう、イグニール様に、ジュノー様に、ゴレオ様ですな~!」

「よろしくね、ビスマルコ」

「よろしくでございますぞ~! 私はトウジ様の膨大なカルマを何とかすべく仲間になったんですぞ~!」

「へー、トウジの物欲ってヤバイから大変だし?」

「それを禊いでこそ、白骨カルマ禊会の教祖という者なんですぞ~! 気軽に骨とお呼びくださいな~!」

「ならボンちゃんだし! 今日からあたしの友達のボンちゃん!」

「むほ~! ニックネームをつけられるとは、何百年振りですかな~!」

 困惑している俺の胸中なんて知ってか知らずか。
 骨とイグニールとジュノーとゴレオは何やら楽し気に会話している。
 人外女子が増えたぞ。
 いや、女子と言って良いのか、骨のやつ……。
 ただの自分で思考しつつ勝手に動く骨だろ。

「ふむふむ、あなた方がトウジ様が大事にされている仲間たち……」

 骨は言う。

「ふむふむ、良き魂をお持ちですな~! トウジ様、お仲間は大事に大事にしてくださいな!」

「言われなくてもわかってるよ」

 やはり仲間というものは良い。
 つまり、一人で抱え込むのは良くないってことだね。
 キングさんにも度々言われていたことだ。
 みんなが俺に足りないところを補ってくれる。

 また、その辺をすっかり忘れていた様だ。
 うん、次からは絶対に忘れない様にしよう。

 さて、同郷のガキどもを探すか。




=====
極秘情報。
ビスマルコ>ジュノー>イグニール>>>マイヤー=オスロー
ゴレオ∞
感想 9,840

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