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玩具
ど、えむ
しおりを挟むむしろ、そんな情報欲しくなかった。
「……そんなこと聞いたってどうしようも……」
くだらない ″良いこと ″ にガッカリした。すぐにこの部屋から出たい気分だ。
「いやいや、あいつが萌える、罵られ言葉があるんだ。それ言ったら、ヨシ、あんたのこと好きになるかもしれないよ?」
罵られ……。
それで人を好きになるとかある?
「どんな言葉なんですか?」
一応聞いてみた。
「へへ……」
金髪男は、楽しそうに笑いながら答えてくれる。
「このろくでなし!! ……だ」
「″ろくでなし?″」
「そっ」
「……冗談ですよね?」
「冗談じゃないって!」
そんな一言が嬉しいドM……。うそだ。
絶対にからかわれてる。
「アイツにその言葉言ったら、めっちゃ反応して子供みたいな顔になるから」
「……」
「きっとドSの女と付き合ってたんだろうな」
美徳先輩を罵る女性……。それ、絶対に年上だよね。
もしかしたら、彼は大人の年上の女性が好きなのかもしれない。
「な? いい情報だろ?」
金髪がニヤニヤと顔を寄せてきたところへ
「なんだよ、軽音に顔出してる時は呼び出すなって言ってるだろ?」
不満そうな顔をした美徳先輩が入ってきた。
え、え、?
誰か先輩を呼んだの? なぜ?
パニクって逃げようとする私を、金髪男がすかさず捕まえる。
「まぁまぁ、またこの子がお前にちゃんと伝えたいって言ってたからさ!」
へ?!
「私、なにもっ」
言ってないし、そもそも前回の告白、撤回したし!
首を横に振って否定する私を、冷ややかな眼で見つめる美徳先輩。
こ、こわいよ。
そんな怒らないで。私、ハメられたんです。
「パンツ見せて逃げて、告白して撤回して逃げて、今日は何がしたいんだ? 」
そう、これじゃまるで先輩の気を引きたくて引っ掻き回す軽いストーカーだよ。
やっぱり、軽音部なんて覗くんじゃなかった。
顔が熱くなって、震える唇を噛み締めていると、
「じゃ、今日はアレか」
ゆっくりと近付いてきた先輩が、私の顎を掴んで、歪んだ笑顔を見せた。
「俺にヤられに来たのか?」
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