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第四章
1薄情な親族
しおりを挟む領地を追い出される形で私達は厳しい旅をした。
馬車もこれまで使っていたような貴族が使うよおうなものではなかった。
私の装いで貴族ではないと判断され、門前払いだった。
連日徹夜で乗り心地の悪い馬車に乗せられた後に姉の元に向かったのに。
「お引き取り願います」
「約束も無しに押しかけて」
予め約束をしていないからと言ってこの扱いはないでしょう?
仮にも私は妹よ!
「俺達は身内だぞ!」
「これはおかしなことを…既に奥様はランフォード家と縁を切っていると聞いております。葬儀の際も門前払いを下の何処のどなたでしょう」
「表向き縁をお金だけ取って葬儀も参加させなかった癖に葬儀費用を請求する厚かましい人ですからね」
なんて無礼な使用人なの!
流石百姓貴族の使用人ね?野蛮だわ。
「いいから呼びなさい!命令よ」
「貴女の命令に何故従わなくてはなりませんの?」
「無礼ですね?誰か、警備隊を呼んでつまみ出してくれ」
私達は連日慣れない長旅で疲れているのに、いたわる事もしないなんて。
「ふざけないで!私は…」
「何事ですの」
「お嬢様!」
扉が開きそこから出て来たのはアニタではなかった。
上質なドレスに身を包み、まるで貴族令嬢のようだった。
「あら?お久しぶりですわね叔母上」
「は?」
「何だお前は…」
「まぁ、私の婚約式をぶち壊した馬鹿息子ではありませんの?汚らしい恰好です事」
「何だと!」
明らかに馬鹿にする表情。
でもこの表情には見覚えがある。
アニタに面影が…
「まさか…」
「ようやくお気づきになりましたの?」
「お嬢様、お下がりください。大事なお体ですのに」
よく見るとお腹が少し膨れている。
まさかあの姪が子供を身ごもっているというの!
結婚したなんて全く聞いていないし、婚約者は馬車の事故で怪我をしたと聞いているのに。
「何て事なの!結婚していたの?」
「ええ、おかげさまで。豪華な結婚式をディアス叔父様が手配してくださり。アネシア夫人が援助をしてくださいましたの」
「何で式に私達が呼ばれていないのよ!」
姪が結婚式を挙げるなら一言を声をかけるはずでしょう?
それどこか招待状も出さないなんてなんて非常識なのかしら?
「あら?田舎貴族の結婚式に参加したくないとおっしゃったのは何方?貴方達はどれだけ自分勝手なの?自分達の借金の返済を母にさせておきながら」
「何を言っているの?姉妹なんだから当然だろう」
「そうよ。私が困っているのに助け合うのが普通でしょう」
今私がこんなに困っているのに資金援助もしないなんてありえないわ。
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