君が死んだあの春で、何度でも

十七歳の春。
桐生ユウは、最愛の幼なじみ・天野ソラを事故で失った。

しかし、彼女のスマホに残されていた“あり得ないメッセージ”——
「ユウ。もし読んでるなら、未来を変えて」
その一文が、ユウの運命を裂く。

メッセージに触れた瞬間、意識は一年前へと巻き戻った。

ただし過去には、
ソラが隠していた秘密、
彼女を狙う謎の組織“クロノス”、
そして“ユウ自身の死”につながる未来が待っていた。

ユウは一年前の世界で気づく。
ソラは事故ではなく、“未来の消失”に巻き込まれている。

救えるのは一人。
ソラか。ユウ自身か。
あるいは、世界そのものか。

繰り返す七十二時間。
選択するたび、未来は姿を変える。

そしてユウは知る。
未来が変わるたびに“ソラの記憶からユウが消えていく”という残酷な真実を。

それでもユウは、何度でも彼女を選ぶ。
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