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第95話 第三王子は夜更かしをする!
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マリーに僕の存在を忘れられた「シュウ」です。モブザコ王子にはこの対応がお似合いだということですね。良くわかります。自分自身で言っておきながら一粒の涙が……
「私から一つ良いかしら。今回の食事はみんなのことを考えて贅肉のつかないように工夫した物を準備したつもりだけど、良かったら一杯食べてちょうだい。おかわりもあるからね」
――エリスはみんなの身体のことを考えているなんて、やっぱりエリスは優しいなぁ。僕の存在を忘れる誰かさんとは大違いだわ! 大外道神がっ!
「これ、美味しい…… 随分、柔らかいお肉ね。口の中でとろけちゃう…… ちょっとエリス、これは何と言う食べ物なの?」
メアリー嬢がエリスに料理について質問していた。
「それわね。豚の角煮って言うのよ。このプルプルしたところがコラーゲンといって、美容効果があるの。お肌がツルツルになるのよ。でも、食べ過ぎは注意が必要よ」
「お肌がツルツルになるの? あとで作り方とか教えてちょうだい?」
「良いわよ。あとで、レシピをあげるね」
「ありがとう。エリス!」
サプリがやさぐれた僕に料理について聞いて来た。
「おい、シュウ。この鳥肉うまいな! 何の肉だ?」
「知らね…………」
「…………………………」
そこで会話が途絶えた……
すまん…… 本当に知らないのだ。 やけに大きな鳥の丸焼きを! 鶏でも七面鳥でもない。それよりも随分と大きい! なんだ!? この鳥は?
僕はエリスに聞いてみた。
「エリス。この鳥の丸焼きは何だい?」
「その鳥は森の中にいる。ダチョウよ。サムソンさんが、みんなの為にって獲ってきてくれたみたいなの」
「魔境の森にダチョウが居るのか?」
「普通に居るわよ」
「そっかぁ、ありがとう。サプリ! あの鶏肉な、ダチョウだってよ!」
「ダチョウってなんだ? 始めて聞く名前だな?」
「そうか? ダチョウって二本足で、足が速く空を飛べない鳥だよ」
「それって、ニワトリのことじゃないのか?」
――!? ダチョウとニワトリの共通点が、多すぎて説明できん! 違うところ……
違うところ…… んっ! あたったぞ! 違うところが2ヶ所!
「ダチョウは、首がニワトリより長いのだ! あと、ダチョウの方がニワトリより大きいのだ!」
説明が『ずんだも○』みたいな解説になってしまったが、今の僕には、これが精一杯なのだ。
「そ、そうか。なんか、ごめん……」
サプリに逆に謝れてしまった……
「うん。こっちこそ、ごめん」
「まあ、うまいから食べようぜ!」
「おう」
「なぁ、サプリ。初めてダチョウ食べたけど油分が少なくて食べやすいな」
「クセがありそうで、クセが無いんだよ」
「牛を食べてる感じだよな」
「そういえばそうだな。何かの肉に似ていると思ったら牛かぁ」
『モグモグ』
僕とサプリは一心不乱でダチョウを食べた……
――結論、ダチョウはうまい! あとで、ダチョウ牧場を作ろう! 卵もうまそうだし、ダチョウでオムライスを作るのも良いよな。
こうして、夕食が終わりあとは各自の部屋へ戻り休みことになった。とりあえず、今日は二号生全員が泊まり、明日からは泊まりたい人だけ泊まり、家に帰らなければ行けない人たちは、朝迎えに行くことになった。
部屋に着き、暗くなればやることが無いので、すぐに寝てしまうのだが、ハルタンには照明器具があり、やる気になれば夜更かしだって出来る。二号生にとっては初めての夜更かしになるんじゃないかな?
僕が泊まる部屋には、ダンベル、パトリック、ヤス、ビルダー、デッチャン、サプリの7人で休みことになった。バットは、もう一つの男性陣の部屋になった。みんなのフォロー役と言ったところだ。
ビルダーが話しかけてきた。
「なあ、シュウ。お前本当に王国の王子なのか?」
「そうだけど、それがどうした?」
「俺たちみたいなのがおいそれ話しが出来る立場じゃないからな」
「ビルダー。お前だって、公爵でもある学院長にお孫さんだろ。そんなに気にすることないさ」
「俺たちとシュウ、お前の立場とは全然違うさ。未来の国王なんだよな?」
「今のところはそうなっているけど、未来はどうなるかわからないからな」
「うむ、そうだな」
「僕からも良いかな?」
「どうしたんだ、パトリック?」
「マリーにも聞いたんだけど、魔物って強いの?」
「ああ、めちゃくちゃ強いぞ! マリーでも勝てなかったからな」
「そうなんだ…… なんだか怖いな……」
「ミノノモンタさんというミノタウロス族の族長に殺されそうになったからな。(日本酒で!)」
「シュウ。明日は僕から離れないようにしてくれないか?」
「ああ、良いぞ。それくらいだったら何時でも付き合うよ」
「そう言ってもらえると助かるよ」
「俺は逆に闘ってみたい! 俺より強い奴に闘いに行く!」
「ダンベルらしいなぁ」
――世界を旅するガチのストリート武道家みたいなこと言い始めやがった! ○龍拳、波動○は出さないでくれよ……
「私から一つ良いかしら。今回の食事はみんなのことを考えて贅肉のつかないように工夫した物を準備したつもりだけど、良かったら一杯食べてちょうだい。おかわりもあるからね」
――エリスはみんなの身体のことを考えているなんて、やっぱりエリスは優しいなぁ。僕の存在を忘れる誰かさんとは大違いだわ! 大外道神がっ!
「これ、美味しい…… 随分、柔らかいお肉ね。口の中でとろけちゃう…… ちょっとエリス、これは何と言う食べ物なの?」
メアリー嬢がエリスに料理について質問していた。
「それわね。豚の角煮って言うのよ。このプルプルしたところがコラーゲンといって、美容効果があるの。お肌がツルツルになるのよ。でも、食べ過ぎは注意が必要よ」
「お肌がツルツルになるの? あとで作り方とか教えてちょうだい?」
「良いわよ。あとで、レシピをあげるね」
「ありがとう。エリス!」
サプリがやさぐれた僕に料理について聞いて来た。
「おい、シュウ。この鳥肉うまいな! 何の肉だ?」
「知らね…………」
「…………………………」
そこで会話が途絶えた……
すまん…… 本当に知らないのだ。 やけに大きな鳥の丸焼きを! 鶏でも七面鳥でもない。それよりも随分と大きい! なんだ!? この鳥は?
僕はエリスに聞いてみた。
「エリス。この鳥の丸焼きは何だい?」
「その鳥は森の中にいる。ダチョウよ。サムソンさんが、みんなの為にって獲ってきてくれたみたいなの」
「魔境の森にダチョウが居るのか?」
「普通に居るわよ」
「そっかぁ、ありがとう。サプリ! あの鶏肉な、ダチョウだってよ!」
「ダチョウってなんだ? 始めて聞く名前だな?」
「そうか? ダチョウって二本足で、足が速く空を飛べない鳥だよ」
「それって、ニワトリのことじゃないのか?」
――!? ダチョウとニワトリの共通点が、多すぎて説明できん! 違うところ……
違うところ…… んっ! あたったぞ! 違うところが2ヶ所!
「ダチョウは、首がニワトリより長いのだ! あと、ダチョウの方がニワトリより大きいのだ!」
説明が『ずんだも○』みたいな解説になってしまったが、今の僕には、これが精一杯なのだ。
「そ、そうか。なんか、ごめん……」
サプリに逆に謝れてしまった……
「うん。こっちこそ、ごめん」
「まあ、うまいから食べようぜ!」
「おう」
「なぁ、サプリ。初めてダチョウ食べたけど油分が少なくて食べやすいな」
「クセがありそうで、クセが無いんだよ」
「牛を食べてる感じだよな」
「そういえばそうだな。何かの肉に似ていると思ったら牛かぁ」
『モグモグ』
僕とサプリは一心不乱でダチョウを食べた……
――結論、ダチョウはうまい! あとで、ダチョウ牧場を作ろう! 卵もうまそうだし、ダチョウでオムライスを作るのも良いよな。
こうして、夕食が終わりあとは各自の部屋へ戻り休みことになった。とりあえず、今日は二号生全員が泊まり、明日からは泊まりたい人だけ泊まり、家に帰らなければ行けない人たちは、朝迎えに行くことになった。
部屋に着き、暗くなればやることが無いので、すぐに寝てしまうのだが、ハルタンには照明器具があり、やる気になれば夜更かしだって出来る。二号生にとっては初めての夜更かしになるんじゃないかな?
僕が泊まる部屋には、ダンベル、パトリック、ヤス、ビルダー、デッチャン、サプリの7人で休みことになった。バットは、もう一つの男性陣の部屋になった。みんなのフォロー役と言ったところだ。
ビルダーが話しかけてきた。
「なあ、シュウ。お前本当に王国の王子なのか?」
「そうだけど、それがどうした?」
「俺たちみたいなのがおいそれ話しが出来る立場じゃないからな」
「ビルダー。お前だって、公爵でもある学院長にお孫さんだろ。そんなに気にすることないさ」
「俺たちとシュウ、お前の立場とは全然違うさ。未来の国王なんだよな?」
「今のところはそうなっているけど、未来はどうなるかわからないからな」
「うむ、そうだな」
「僕からも良いかな?」
「どうしたんだ、パトリック?」
「マリーにも聞いたんだけど、魔物って強いの?」
「ああ、めちゃくちゃ強いぞ! マリーでも勝てなかったからな」
「そうなんだ…… なんだか怖いな……」
「ミノノモンタさんというミノタウロス族の族長に殺されそうになったからな。(日本酒で!)」
「シュウ。明日は僕から離れないようにしてくれないか?」
「ああ、良いぞ。それくらいだったら何時でも付き合うよ」
「そう言ってもらえると助かるよ」
「俺は逆に闘ってみたい! 俺より強い奴に闘いに行く!」
「ダンベルらしいなぁ」
――世界を旅するガチのストリート武道家みたいなこと言い始めやがった! ○龍拳、波動○は出さないでくれよ……
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