ショコラ・ノワール
チョコレート専門店を営む鳴海は、ある夜、コンビニでひと組のカップルの様子を窺う不審な女と出逢う。女が手にしていたのは、買ったばかりの果物ナイフ。「互いの傷を舐め合うような、こんな関係は間違ってる」 不幸な事件によって妻子を亡くしたショコラティエと恋人に裏切られ、極限まで追いつめられた女は出逢うべくして出逢い、互いの中に救いを見いだしていく。心に深い傷を抱えた男女の、再生の物語――
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物語が、ほろ苦いカカオから甘いチョコになっていくのを、そっと、大事に拝読いたしました。
鳴海さんのトラウマと葵さんの心の痛みゆえの行為とのリンク、葵さんの前の職場にも、“本当は”味方がいた事。ほんのすこし、ボタンのかけ違えで、キャラクターの視界がナロウになるところは、はらはらしましたわ……。涙の味もしながら、おいしいチョコをいただきました。ごちそうさま(*´∇`*)です。
揺籃様
ご来訪、そして最後までおつき合いいただきまして本当にありがとうございました。
日頃はあまりこういったジャンルに挑戦することがないため、自身でも、戸惑いともどかしさに翻弄されながら書き進める日々でありました。
最後、おさまるべきところにおさまって、ようやくホッとひと安心、といったところでしょうか(笑)
職人としてはまだまだ未熟な書き手の作り上げた作品をお手にとっていただき、誠にありがとうございました! より一層技術を磨き上げて、質の高い商品をご提供できるよう、今後とも精進して参りたいと思います。
嬉しくも励みとなるあたたかいお言葉、心より御礼申し上げます。
底なしの泥沼に入り込んでいるのに、そこから逃れようともがけばそれは咎であり、テンパリングしたチョコの滑らかな表面と艶を失うでもあるかのように、鳴海は日々を過ごしている。
鳴海と葵――ふたりに通じるのは、こまやかさ。こまやかであるがゆえに、小さな棘や傷に大きな悼みをおぼえてしまう。
柔らかくあらねば強くあれない。強くあれ。ふたりに祝福をと願わずにいられない。この出逢いに感謝します。すてきな物語をありがとうございました。
虹乃ノラン様
おつき合いいただきましてありがとうございました!
行間に滲む鳴海の思いを丁寧に読み取っていただき、感謝の言葉もありません。
ようやく己の傷と向き合い、前を向けるようになった鳴海、そしてそんな鳴海とともに歩むことを決めた葵にあたたかなエールをありがとうございます。
ほろ苦くもなめらかで甘い。
職人のような質の高い物語を紡ぐにはまだまだ未熟者ではありますが、少しずつその質を上げていける書き手となれるよう、今後とも精進していきたいと思います。
完結、お疲れ様でした。
つらい経験をしたふたりが少しずつ癒されていく姿が素敵でした。
あのバカ女とバカ男には、きっとどこかで天罰が落とされることでしょう。
もし、お時間がありましたら……ふたりの幸せなデートシーンが読んでみたいなぁ~
ええ、もちろん無理のない程度でかまいませんので……。せっかく美味しいチョコがあるので、「あーん♡」とかしてるシーンもいいなぁ、と書き添えておきます。
素敵なお話をありがとうございました。
次回作も楽しみにしております。
black-knight様
最後までおつき合いいただき、ご感想までありがとうございました!
日頃はハードバトルや心理戦がメインの作品が多く、今回は非常に苦手なジャンルに初挑戦、ということで、書き手としましても、読み手の方にどんな風に受け止めていただけるものかと大変ドキドキしておりました。
楽しんでいただけたようでホッとしました。
ふたりにとってはまさにここからがスタートということで、主に主役の鳴海が己の過去の傷と向き合い、乗り越えるまでを軸とした物語となりました。今後は少しずつ距離を縮めながら、互いを想い合って愛情を育んでいくことと思います。
あたたかなエール、そして後日談への嬉しいご要望までありがとうございます!
機会がありましたら、また挑戦してみたいと思います。(恋愛モノが非常に苦手なので、どこまでやれるかは不明ですが…(笑))